どこから借りればいい?自分に合う住宅ローン探し

住宅ローンの借入先は数多くあります。大手銀行や地方銀行、信用金庫、ネット銀行などの金融機関、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して融資する【フラット35】、公的融資の財形住宅融資などさまざまです。あまりに多すぎて、どこから借りればいいのか途方に暮れて、結局は「お給料の振込口座がある銀行でいいか」と比較せずに決めてしまう人もいるでしょう。でも、調べて比較すると、もっと自分に合った住宅ローンが見つかるかもしれません。家選びと同じように、住宅ローン選びも大切です。そこで、まずは、どんな住宅ローンがあるのか、それぞれの住宅ローンはどんな人に向いているかを知っておきましょう。

住宅ローンによって自分にとっての利用のしやすさが違う

まずは主な住宅ローンの特徴と、どんな人に向いているかについて確認しましょう。

<主な住宅ローンを比較>

大手銀行、地方銀行などの住宅ローン

・特徴は?
住宅ローンの借入先として、まず検討されるのが大手銀行や地元の銀行、信用金庫などの金融機関です。給与の振込先や公共料金の引き落とし口座として利用していたり、近所に支店があったり、自分にとってなじみのある銀行だけではなく、これまでまったく付き合いのなかった金融機関からも住宅ローンを借りることは可能です。

各金融機関では独自の住宅ローンを用意し、金利の引き下げやさまざまなサービスを提供しています。取り扱う金利タイプが多いほか、借りる人や物件が一定の条件をクリアしていれば低い金利が利用できるなど、借り方のバリエーションも多彩です。どんな住宅ローンがあるかは各金融機関のホームページや窓口で用意している資料などで確認できます。

複数の金融機関を比較して選ぶ場合、窓口へ足を運んだり、インターネットで調べたりする必要があります。手間を惜しまずに商品内容を調べられる人に向いています。

ネット銀行の住宅ローン

・特徴は?
店舗を持たずにインターネットを拠点にしている銀行。店舗にかかるコストがない分、一般的な銀行などに比べて低金利で貸し出す傾向にあります。事前審査の申し込みなどの手続きが、深夜や早朝、仕事の休憩時間にもできるのは便利です。ただし、分からないことや相談したいことがあったときに、気軽に窓口で、ということができません。

・どんな人に向いてる?
借入額をいくらにするか、返済期間を何年にするかを自分で考えて決定できる人に向いている住宅ローンです。将来、繰り上げ返済や借り換えを考えている場合も、有利なタイミングなどを自分で調べて判断する必要があります。

フラット35

・特徴は?
住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して貸し出す住宅ローン。全期間固定金利型や保証料無料などが特徴です。銀行や地方銀行など一般の金融機関のほか、ネット銀行や住宅ローン専門会社などで取り扱っています。

・どんな人に向いてる?
金利は窓口に選ぶ金融機関によって違いますが、民間の住宅ローンの変動金利型に比べると少し高め。金利の低さよりも、金利が変わらない安心感を優先したい人向きです。

提携ローン

・特徴は?
不動産会社や建築会社が提携している金融機関の住宅ローンの場合、物件の担保価値などについての審査にかかる期間が短くて済むほか、より低い金利で借りられることも。また、書類の金融機関への提出を不動産会社や建築会社の担当者が代行してくれる場合もあります。

・どんな人に向いてる?
融資実行まで時間や手間をあまりかけたくない人や、より有利な条件で借りたい人に向いています。

財形住宅融資

・特徴は?
勤務先で財形貯蓄を行っている人が利用できる住宅ローンです。勤務先の制度などによって申込窓口が違い、金利や手数料、繰り上げ返済手数料、団体信用生命保険料なども違ってきます。

・どんな人に向いてる?
一般財形、財形住宅、財形年金のいずれかの貯蓄を1年以上続け、貯蓄残高が50万円以上ある人。5年ごとに金利が見直される5年間固定金利型なので、変動金利型よりも安心感があるほうがいいと考える人。

変動金利型と固定金利型

・特徴は?
金利タイプは大きく分けると「変動金利型」と「固定金利型」。固定金利型には、返済額がずっと変わらない「全期間固定金利型」と、一定期間は固定金利が適用される「固定期間選択型」があります。

・どんな人に向いてる?
現在、変動金利型は超低金利。返済額が少ないことを最優先にしたい人に向いている金利タイプです。ただし、変動金利は将来的に金利が上昇する可能性があります。金利がアップして返済額が増えても無理なく返済できるか、繰り上げ返済で毎回の返済額を減らす対策を取れるかを考えましょう。

固定金利型(全期間固定金利型)は、返済スタート時の返済額が完済まで変わりません。変動金利型や固定期間が短い固定期間選択型に比べると金利は高めとはいえ、今は超低金利時代ですから大きな差はありません(下表参照)。世の中の金利情勢が上昇に転じても、住宅ローンの返済額が変わらないメリットは大きいといえます。安心して返済していきたい人向きの金利タイプです。

3,000万円を借り入れた場合、変動金利型と固定金利型の返済額の違い

変動金利型 固定金利型
金利 0.65% 1.40%
毎月返済額 7万9,879円。
ただし当初5年間。6年め以降は変更される可能性がある
9万391円
完済まで変わらない
総返済額 完済まで分からない 約3,797万円

※金利は一例。返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済無しで試算。

<そのほかの比較ポイント>

住宅ローンの種類や借入先、金利タイプのほかにも、手数料や保証料などが住宅ローンによって違います。複数の住宅ローンを検討しているならそれぞれの比較を忘れずに。手数料の有無や金額が住宅ローン選びの決め手にはならなくても、きちんと知っておいたほうが借りた後の満足度が高くなるはずです。利用する住宅ローンが決まっている場合も、きちんと確認をして納得した上で融資を受けましょう。

事務手数料

借り入れるときの事務手数料の金額は、住宅ローンによって違います。借入額にかかわらず一定金額の場合もあれば、借入額の○%という場合も。同じ銀行の同じ住宅ローンでどちらかを選べるというケースもあります。

保証料

保証会社に支払う保証料は、一括で前払いする場合(外払い方式)と、金利に上乗せされて支払う場合(内払い方式)があります。どちらの方式のほうが安くなるかは、保証会社の規定や返済期間や借入額によって違ってきます。ほとんどの銀行が、どちらかを選べるので事前に試算をして決めるのがオススメです。なお、フラット35や一部のネット銀行などでは保証料が無料です。

繰り上げ返済手数料

返済がスタートしたら積極的に繰り上げ返済をしていこう、と考えているなら、手数料について事前にチェックしておきましょう。金融機関や住宅ローン商品、金利タイプによって繰り上げ返済手数料の有無や金額が違ってきます。また、同じ銀行、同じ住宅ローンでも、「窓口では有料、インターネットでは無料」「一部繰り上げ返済は無料、一括繰り上げ返済は有料」など条件はさまざま。繰り上げ返済を多くする予定なら、手数料無料、インターネットで手続きができる住宅ローンがオススメです。