1住宅ローン金利の最新動向

近年では低金利が長く続いており、住宅を購入するにも住宅ローンを利用する人がほとんどです。住宅ローンの利用を検討している場合には、金利の動向を把握することをおすすめします。まず住宅ローン金利の最新動向について見ていきましょう。

変動金利・固定金利の金利推移

【民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)】

民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)

※出典:住宅金融支援機構『民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)』
https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html(2020年5月13日)

住宅金融支援機構が発表している、「民間金融機関の住宅ローン金利推移」によると、主要都市銀行の金利(中央値)は、変動金利型で2.475%、固定金利期間選択型(3年)で2.950%、固定金利期間選択型(10年)で3.150%となっています。金利の推移を見ていくと、2010年以降、変動金利には大きな変化はないものの、固定金利期間選択型は若干ながら下がっている傾向が見られます。現状の新型コロナウイルスの影響が、今後の金利にどのように関わってくるのかは、注視した方が良いでしょう。

当月の住宅ローン関連トピックス

2020年5月7日現在の金利動向です。住宅ローンの金利を全体的に見てみると、引き下げの目立った長期固定金利については、落ち着きを見せています。ここ数ヶ月の間、特に目立った変動はありません。

住宅ローンの金利は海外の経済事情や金融情勢などの影響を受けて、上げ下げするものです。現状では、低金利がまだまだ続く状況です。つまり、これから住宅ローンを新規で利用しようという人に限らず、現状利用しているローンの金利が高く、そのため借り換えを検討しているという人にとっても、メリットは大きいといえます。

主要金融機関の変動金利動向

では、実際の銀行の金利動向を探ってみましょう。まずは以下の主要金融機関の変動金利を見てください。

【主要金融機関の変動金利:2020年5月7日現在】

ジャパンネット銀行 0.399%(前月と変わらず)
auじぶん銀行 0.410%(前月と変わらず)
住信SBIネット銀行 0.410%(前月:0.457%)
新生銀行 0.450%(前月と変わらず)
東京スター銀行 0.450%(前月と変わらず)

※上記は新規借入の金利です。主要金融機関による金利が低いプランを例に取り上げています。

※上記の金利は表面金利のため、保証料などによっては金利に上乗せされる場合もあります。また、金利は毎月見直しを行い、金利情勢の変動などによっては月中に変更する場合があります。いずれも詳細・条件については、各金融機関の公式Webサイトなどをご確認ください。

以上の金融機関による変動金利を見ると、まだまだ低金利が続いています。住宅ローンの利用を検討する際には、金利のほかにも事務手数料などの経費に関して、それぞれの金融機関に確認することが必要です。金融機関によっては、保険が無料で付帯されるなどのサービスが用意されている場合もあります。

主要金融機関の固定金利動向

次に固定金利の動向を見ていきましょう。

【主要金融機関の10年固定型金利:2020年5月7日現在】

auじぶん銀行 0.550%(前月と変わらず)
ソニー銀行 0.550%(前月と変わらず)
ジャパンネット銀行 0.620%(前月と変わらず)
りそな銀行 0.645%(前月と変わらず)
三菱UFJ銀行 0.690%(ネット専用住宅ローン)(前月:0.550%)

※上記は新規借入の金利です。主要金融機関による金利が低いプランを例に取り上げています。

※上記の金利は表面金利のため、保証料などによっては金利に上乗せされる場合もあります。また、金利は毎月見直しを行い、金利情勢の変動などによっては月中に変更する場合があります。いずれも詳細・条件については、各金融機関の公式Webサイトなどをご確認ください。

【主要金融機関の全期間固定型金利:2020年5月7日現在】

ARUHI 1.100%(前月と変わらず)
みずほ銀行 1.120%(前月:1.080%)
りそな銀行 1.200%(前月と変わらず)
イオン銀行 1.230%(前月と変わらず)
住信SBIネット銀行 1.370%(前月:1.400%)

※上記は新規借入の金利です。主要金融機関による金利が低いプランを例に取り上げています。

※上記の金利は表面金利のため、保証料などによっては金利に上乗せされる場合もあります。また、金利は毎月見直しを行い、金利情勢の変動などによっては月中に変更する場合があります。いずれも詳細・条件については、各金融機関の公式Webサイトなどをご確認ください。

金融機関が設定する固定金利は、返済期間などの条件によって異なります。

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2住宅ローン金利の種類

住宅ローンの金利プランにはさまざまな種類があります。その代表格が変動型、固定期間選択型、全期間固定型の3つです。変動型は金利が最も低い傾向にありますが、将来的に金利が上昇する可能性もあります。このように、それぞれの金利プランについてメリットとデメリットがあります。それぞれのメリットとデメリットについては、以下の表を参考にしてください。

住宅ローンは毎月支払っていくものなので、その分毎月の家計に負担がかかります。そして、それ以外にも生活費や光熱費、子どものための教育費、生命保険料など出ていくものは住宅ローンだけではありません。さらには老後のための資金も貯めていかなければいけません。

人によって家族の人数やかかる生活費などバラバラですので、自分たちの生活に合った金利選びをしていく必要があります。ここでは、金利型のそれぞれの概要とメリット・デメリット、またそのほかの金利型についても紹介していきます。

変動型の概要と
メリット・デメリット

変動型の概要

変動型は住宅ローンの主な金利のタイプの一つです。借入れ時の金利から半年ごとに金利が見直されます。特徴としては、固定金利に比べると金利が低く設定されており、返済額も安くなることが挙げられます。

ただ、変動型は金利が仮に上昇すれば、その分、毎月の返済額も高くなり、反対に金利がさらに下降すれば返済額も安くなります。金利の昇降は予測できないものなので、現在の低金利だけで将来的なシミュレーションをするのは危険です。ある程度上昇したことも想定した上で総返済額をシミュレーションしておきましょう。

また、変動型は先述した通り、半年ごとに見直されます。この金利の見直しは、短期プライムレートという指標を基準にして変動します。半年ごとに見直される際に、この短期プライムレート上がっていれば金利も上昇し、下がっていれば金利も下降します。この短期プライムレート自体は何に左右されるかというと、国内情勢や景気です。ですので、日ごろから経済の景気動向などを気に留めておくことも必要です。

変動型のメリット
  • 固定期間選択型や全期間固定型に比べて、金利が安く設定されている

    変動型のメリットは固定期間選択型・全期間固定型に比べて金利が低いので、その分、返済額も安くなります。変動型でさまざまな優遇の条件が合えば、固定期間選択型・全期間固定型と比べて約1%の金利の差が出ます。金利上昇がなければ、変動型のほうが返済額の負担は安く済みます。

  • 金利が下降すれば、その分返済額も減る

    金利が上昇してしまうと返済額は増えますが、逆をいえば金利が下降すれば返済額も減るということになります。固定型ではどんなに下降しても返済額は減らないので、仮に金利が下降すれば変動型のメリットはさらにあるといえます。

変動型のデメリット
  • 金利が上昇してしまうと、返済額も増えてしまう

    金利が上昇してしまうことで、その分返済額の負担も増えます。将来的に金利が上昇したときに、増えた分の返済額を毎月支払っていけるのかをよく検討しておくことが必要です。

  • 5年ルールや1.25倍ルールで返済が先送りされてしまう

    仮に金利が上昇したとしても、変動型には5年ルール・1.25倍ルールというのがあります。これは「5年間は返済額が変わらない」というものと、「返済額が増えたとしても、現支払額の1.25倍」というものです。一見メリットがありそうですが、これはただ元金が減らないことを意味します。最終的には上がった分も支払わなくてはいけません。

変動金利の最新動向については、以下の記事を参考にしてください。

固定期間選択型の概要とメリット・デメリット

固定期間選択型の概要

固定期間選択型は、3年、5年、10年など期間を決めて、一定期間の金利を固定する方法です。固定期間が長ければ長いほど、金利は高くなります。この固定期間が終わると、再度金利のタイプを選ぶことができます。ですから、その時点での金利をもとに5年固定を選ぶことも、変動型を選ぶことも可能なのです。

注意したいのは、固定期間が終了する前に放置してしまうと自動的に変動型になってしまうため、終了する前には銀行に何を選択するのか伝えておく必要があります。

あとは、固定期間中は金利のタイプを変更できない、固定期間終了後に変動型を選ぶと固定型に戻せない場合がありますので、こちらも注意しておきましょう。また、固定期間選択型には、変動型のような1.25倍ルールなどが適用されないことも留意してください。

固定期間選択型のメリット
  • 固定期間中は返済額を一定にできる

    固定期間は、返済額が一定なため、生活費などの管理がしやすくなります。例えば20年後には子育ても終わり、独立したら余裕ができるから20年固定にしておくなどの選択ができます。

  • 固定期間終了後は、金利のタイプを選べる

    固定期間が終了すれば金利タイプを選択できます。そのため、そのときに金利が下がっていれば返済額を減らすことができます。

固定期間選択型のデメリット
  • 返済額が大幅に上がってしまう可能性がある

    固定期間選択型には、変動型のような1.25倍ルールなどが適用されません。そのため、金利が大幅に上昇しても返済額に限度はなく、一気に毎月の返済額が高くなってしまう恐れがあります。

  • 固定期間が終了すると、その後の返済額が定まらない

    固定期間中は一定ですが、固定期間が終了してしまうと、その後の毎月の返済額が予測できないため、家計の管理も難しくなります。

全期間固定型の概要とメリット・デメリット

全期間固定型の概要

全期間固定型というのは、金利がずっと固定されていて、住宅ローンを支払っている間は返済額が変わらない金利のタイプです。返済額がずっと変わらないため、月々の家計の管理がしやすいのが特徴です。

全期間固定型の代表的な商品は、住宅金融支援機構の「フラット35」です。各金融機関で取り扱っており、適用金利は金融機関によって異なります。

フラット35に関する詳細は、以下の記事を参考にしてください。

全期間固定型のメリット
  • 返済額がずっと固定なので、安心できる

    全期間固定型は、どんなに金利が上昇しても返済額は変わりません。そのため、一度借りてしまえば、安心して支払うことができます。

  • 家計の管理がしやすい

    将来的な月々の返済額まで予測できるため、逆算して生活費や光熱費、子どもの教育費などの計画が立てやすくなります。

全期間固定型のデメリット
  • 変動型に比べて金利が高く設定されており、下降しても安くならない

    全期間固定型では、金利が上昇したときに影響受けないのがメリットですが、逆を言えばどんなに下降しても、返済額も減りません。そのため、金利が下降した際には、変動型に比べて利息を多く支払うことにもなります。

全期間固定金利についての詳細は以下の記事を参考にしてください。

その他

住宅ローンの主な金利タイプである変動型と固定期間選択型と全期間固定型について概要とそのメリット・デメリットをご紹介しましたが、実は金利のタイプはまだほかにもあります。それらについて紹介します。

段階型とは固定型の一つで、金利が2段階以上に設定されている金利のタイプです。11年目以降に金利がアップするなど、段階的に金利が変更されます。代表的な商品は住宅金融支援機構の「フラット35S」です。当初の10年間は低い金利が適用されて、11年目以降は高い金利が適用されます。

段階型のメリットは、当初10年間は低金利が適用される、金利が変わるのが一度だけなので比較的家計を管理しやすいなどがあります。反対にデメリットは、取り扱っている金融機関が少ない、金利が固定されているため金利が下降しても返済額は減らず利息を多く支払うことになるなどが挙げられます。

上限金利付き変動型とは、文字通り金利に上限のある金利で、変動型の一つです。どんなに金利が上昇したとしても、あらかじめ設定しておいた上限金利を超えることがありません。そして、この金利は期間が5年や10年などと決められています。

上限金利付き変動型のメリットは、期間内は設定した上限金利以上に上がらず、また金利が下降した場合は返済額も減る、といったところにあります。逆にデメリットは、多くの金融機関が扱っておらず、また金利も通常の変動型よりも高めに設定されています。

以上2つの金利タイプについてご紹介しましたが、どちらも共通としてあるのが取り扱っている金融機関が少ないというところです。もしこれらのタイプが気になる、ということであれば段階型もしくは、上限金利付き変動型を取り扱っているかどうか、各金融機関を調べる必要があります。

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3住宅ローン金利の選び方のコツ

住宅ローンにはさまざまな種類があり、主に変動型と固定期間選択型と全期間固定型があります。それぞれメリット・デメリット、向き・不向きがありますから、一体どの金利のタイプを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。

最後に、金利のタイプを選ぶ際の注意点と、それぞれ変動型が向いている人・固定期間選択型が向いている人・全期間固定型が向いている人について解なく、繰り上げ返済の手数説します。ぜひ住宅ローンを選ぶ際の参考にしてください。

金利のタイプを比較する際の注意点

金利のタイプを単純に目先の金利で判断するのは、あまり好ましくありません。金利のタイプを比較する際の注意点を見ていきましょう。

目先の金利だけで、
どちらかを選ばない

目先の金利だけで選ぼうとすると、変動型になるでしょう。ですが、変動型は金利が上昇したときのことも考慮しなければいけません。金利が上昇すれば、月々の返済額も当然増えます。仮に金利が上昇しても、まだ支払いに余裕あるのかどうか見極めなければいけません。子どもの教育費や老後の資金のことも検討してシミュレーションしておきましょう。シミュレーションは気軽に金融機関のWebサイトなどからできますし、しっかりと検討したいということであれば、住宅ローンの専門家やファイナンシャルプランナーなどに相談することをおすすめします。

シミュレーションしながら、金利のタイプを選ぶ方法もあります。その方法については、以下の記事を参考にしてください。

メリットとデメリットを
しっかり確認する

変動金利にも固定金利にもそれぞれメリットもデメリットもあります。金利だけでなく、例えば、少し手元の資金ができて、繰り上げ返済をしようとしたときに繰り上げ手数料がかかるものもあれば、かからないものもあります。繰り上げ返済をする前提で住宅ローンを借りているとしたら、金利だけでなく、繰り上げ返済の手数料に関するメリットやデメリットを確認しておきましょう。

目先の金利で選ばないと述べましたが、住宅金融支援機構が公表しているデータによると利用している住宅ローンの決め手の1位が「金利が低いから」でした。「史上最低の金利が続いている」と言われていて、かれこれ何年か経っているため、そんなにすぐ金利が上昇しないと予想している人が多いのかもしれません。ですが、やはり上昇したときの想定をある程度しておくことは大切です。

変動型が向いている人

変動型が向いている人は、以下のような人が当てはまります。

  • 金利が上昇しても、支払いに余裕がある人

    仮に金利が上昇して、返済額が増えてしまったとしても、生活費や教育費を圧迫することなく、支払いに余裕がある人にとっては、変動金利が今は低いためメリットがあるといえます。

  • 返済期間が短い、もしくは繰り上げ返済を考えている人

    返済期間が短い、もしくは繰り上げ返済で期間を短くすることができれば、数年後に金利が上昇したとしても期間が短いので負担を少し減らすことができるかもしれません。逆をいえば、返済期間が長期にわたり借入額も多い場合は、変動型には向かないです。

  • 金利の動向を常にチェックしている人

    国内情勢や景気などに左右される金利ですが、それを常にチェックしている人は変動型に向いているといえます。状況に合わせて繰り上げ返済を行う、住宅ローンの借り換えを行うことで、リスクを下げることもできます。

固定期間選択型が向いている人

以下のような人は、固定期間選択型に向いています。

  • 一定期間は固定金利を望む人

    子供の教育費がかかる間だけは金利を低く抑えたいなど、一定の間、固定金利による低金利を望む人に向いています。

  • 固定期間終了後の返済について準備を整えておける人

    固定期間選択型では、金利の低い固定期間が終了した後に、金利が上昇する可能性もあります。そうした場合を想定して、あらかじめ準備を進めておくことが必要です。長期の展望を持って、いざという場合でも完済はできるとあらかじめ将来の計画を立てられる人に向いています。

  • 手持ちの資金に余裕のある人

    上記と関連して、固定期間終了後に金利が上がっても、手持ちの資金に余裕があるから心配はないという人も、このタイプに向いているといえるでしょう

全期間固定型が向いている人

全期間固定型が向いている人についてもお伝えしておきます。

  • 金利が上昇したら困る人

    金利が上昇することで、月々の支払いに心配が出てきてしまうようであれば手堅く全期間固定型を選ぶことをおすすめします。

  • これから教育費などがかかる人

    まだ子どもが小さく、これから教育費がかかるという場合には、全期間固定型を選ぶのが無難です。まだ子どもが小さいと学校に通わせたり、教育の方針によっては塾に通わせたり、大学に進学したりと自立するまで大きな資金が必要になります。住宅ローンの金利が安定していないと将来的にどのくらいお金がかかるか見えない部分もあります。その不安を少しでも減らすには全期間固定型の方が安心できるでしょう。また、この場合、前述のように教育費がかかる期間だけを固定金利として固定期間選択型とする方法もあります。

  • 住宅ローンの金利の動向などあまりチェックしない人

    金利の動向を常に追っている人は、繰り上げ返済や住宅ローンの借り換えなどを検討します。ですが、あまりチェックしない人は、金利を固定させて安心してずっと同じ金利で返済していくのが賢明です。