どのくらいの年収があればマンションを購入できる?収支のバランスを考えてみよう

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マンション購入の検討を始めるにあたって、多くの人の頭によぎるのが「今の年収でどれくらいのマンションを購入できるのか」ではないでしょうか。マンション探しを始める前に予算をある程度把握しておかないと、せっかくお気に入りの物件を見つけても、その労力が無駄になってしまうかもしれません。そこでこの記事では、公的データをもとにマンション購入者の平均年齢や平均年収を参考にして、年収別の住宅ローン借入可能額や月々の返済額について解説します。マンション購入時の収支バランスの目安が知りたい方は、参考にしてください。

01みんな、何歳くらいでマンションを購入しているの?

マンション購入は、ライフプランにも大きく影響してくる人生の一大イベントのひとつです。計画的に購入しないとライフプランが狂ってしまい、後悔するかもしれません。実際にマンションを購入した人たちの平均年齢や平均年収を知って、参考にしましょう。

分譲集合住宅購入者の平均年齢は「44.8歳」、購入世帯の平均年収は「960万円」

国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査」によると、分譲集合住宅購入者の平均年齢は44.8歳でした。

世帯主の年齢

なぜ住宅は40代中盤までの購入者が多いかというと、「住宅ローンの返済期間を30~35年で設定するケースが多いから」です。40代中盤までに住宅ローンを組むと、70歳前後で完済できる計算になります。40代中盤以降で住宅ローンを組むと完済時期が定年を超える可能性が高まるため、40代中盤までに購入する人が多いというわけです。

一方、マンション購入者の世帯年収の平均値は960万円で、そのほかの住宅の種類に比べて最も高くなっていました。

平均世帯年収

世帯年収では分譲戸建住宅(750万円)や注文住宅(801万円)に比べて150万円以上も高くなっているのが特徴です。分譲集合住宅購入者の世帯年収が高い理由は、「分譲集合住宅は駅近で立地の良い場所にあることが多い」「ニーズが高いため資産としての価値も持っている」などから、人気が高まっていたことが挙げられます。国土交通省が公表している不動産価格指数をみると、リーマンショックの経済への打撃が収まってきた2010(平成22)年ごろからマンション(区分所有)のみ価格が大きく上昇していることが分かります。マンション価格はブランドイメージの良さもあって上昇傾向が続いており、それに伴って世帯年収の平均値も高い水準で推移しているのです。

※出典:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査

02住宅ローンの返済可能額とは?

住宅ローンの借り入れにあたって理解しておきたいのが、「返済可能額」と「借入可能額」です。返済可能額とは住宅ローンを借りた人が毎月確実に返済できる金額のことで、借入可能額は金融機関がローンを借りる人の年収や他の借り入れ状況などから判断した融資可能な上限金額になります。借入可能額がどれだけ高くても、実際に返済できなければ意味がありません。マンションに限らずマイホーム購入において、買主が重視するべきなのは基本的に「返済可能額」です。

一方、各金融機関が住宅ローンの融資時に実施する審査では、手取り年収に占めるローンの年間総返済額、いわゆる「返済負担率」が重視されます。返済負担率がどれくらいなら融資を実行してくれるかの基準はそれぞれの金融機関で異なりますが、一般的には手取り年収の20~25%が目安です。返済負担率はあまり高すぎると、毎月の住宅ローン返済が困難になるので気を付けましょう。

また住宅ローンを組む際には借入額が少ないほど、それにともなって支払い利息が減り、総支払額を抑えられるので頭金を入れるケースが多いです。頭金の額は一般的に購入価格の10~20%が目安になります。例えば購入価格が3500万円のマンションの場合、350万円~700万円程度です。

なお住宅ローンの一種、フラット35のマンション融資利用者の2019年度全国平均は、以下の通りです。参考にしてみてください。

  • 返済負担率:21.7%
  • 頭金:736万2000円
  • 一カ月あたりの予定返済額:12万1000円
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03年収別の借入可能額は?

マンション購入において、買主が重視した方がよいのは返済可能額ですが、まずは借入可能額を理解して予算を立てなければ理想のマンションを探すことができません。そこで年収別の借入可能額の目安について、返済負担率ごとに下記の表にまとめてみました。

年収と返済負担率でみる借入可能額

年収 返済負担率20% 返済負担率25% 返済負担率30%
300万円 1650万円 2070万円 2480万円
400万円 2210万円 2760万円 3310万円
500万円 2760万円 3450万円 4140万円
600万円 3310万円 4140万円 4970万円
700万円 3870万円 4830万円 5800万円
800万円 4420万円 5530万円 6630万円
900万円 4970万円 6220万円 7460万円
1000万円 5530万円 6910万円 8290万円
※10万円未満切り捨て

表を見て分かるように、返済負担率が5%違うだけで借入可能額が数百万円も変わり、その分だけ購入予算を上げることができます。ただし借入金額が増えると、月々の返済額も増えてしまうところに、注意しなければいけません。特に返済負担率30%でローンを組むと、毎月の返済で家計が苦しくなる可能性が高まることは頭に入れておきましょう。マンション購入にあたって重要なのは借入可能額ではなく、あくまでも無理のない範囲で返済する返済可能額です。実際に住宅ローンを組む時は、月々の返済可能額と家計収支のバランスを考慮して申し込むことをおすすめします。

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04月々の返済額はどのくらい?年収別で見てみよう!

返済可能額は住宅ローンを利用する人の毎月の家計収支によって異なるため、一概には言えません。しかし借入額に対して月々の返済額がどれくらいかを知れば、返済可能額の目安をそれぞれの状況に合わせてイメージできるでしょう。そこで、年収における返済負担率ごとの毎月の返済額をシミュレーションし、表にまとめてみました。シミュレーションには頭金を入れると、どれくらい毎月の返済額が減るかも示しておくので参考にしてください。

なおマンションを購入すると、ローン返済とは別に管理費や修繕積立金という別の費用が毎月かかります。実際に借り入れするときは、それらの費用も含めて返済可能額をシミュレーションすることがポイントです。もっと詳しく返済可能額について知りたい人は、サイト内の「住宅ローンシミュレーション」を試してみましょう。

年収300万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額 

頭金 20%(1650万円) 25%(2070万円) 30%(2480万円)
0円 約4万9700円 約6万2300円 約7万4700円
100万円 約4万6000円 約5万9000円 約7万1700円
200万円 約4万3000円 約5万6000円 約6万8600円
300万円 約4万円 約5万3000円 約6万5600円
400万円 約3万7000円 約5万円 約6万2600円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収300万円の人の可処分所得(各種社会保険料や住民税、所得税などを差し引いた手取り金額)は240万円程度になります。ボーナスが年2回(1回あたりの支給額は2カ月分程度、以下同様)支給されていると仮定すると、毎月の手取り金額は17万円程度になるでしょう。すると頭金0円で、返済負担率30%(借入可能額2480万円)もの住宅ローンを組むと、住居費以外では毎月10万円程度しか手元に残らなくなります。マンションの管理費や修繕積立金は一般的に毎月2万円程度かかるので、実質的な生活費は8万円程度です。それでも暮らしていける場合には返済負担率30%も検討できますが、無理な場合には頭金を貯めたり、もう少し安い物件を探したりする方が無難です。

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年収400万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額 

頭金 20%(2210万円) 25%(2760万円) 30%(3310万円)
0円 約6万6500円 約8万3100円 約9万9700円
100万円 約6万3500円 約8万100円 約9万6700円
200万円 約6万500円 約7万7100円 約9万3700円
300万円 約5万7500円 約7万4100円 約9万600円
400万円 約5万4500円 約7万1100円 約8万7600円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収400万円の人の可処分所得は310万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は22万円程度になります。頭金0円、返済負担率30%(借入可能額3310万円)でローンを組んだ場合、返済額を除いた毎月の生活費は12万円程度になり、そこから管理費や修繕積立金を除くと10万円程度しか残りません。少しでも余裕のある生活をしたいなら、やはり頭金をできるだけ多く用意するか返済負担率の低い金額でローンを組むことです。

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年収500万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額

頭金 20%(2760万円) 25%(3450万円) 30%(4140万円)
0円 約8万3100円 約10万3900円 約12万4700円
100万円 約8万100円 約10万900円 約12万1700円
200万円 約7万7100円 約9万7900円 約11万8700円
300万円 約7万4100円 約9万4900円 約11万5700円
400万円 約7万1100円 約9万1800円 約11万2600円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収500万円の人の可処分所得は380万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は27万円程度になります。国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、日本全体の平均給与は436万円なので、このあたりから日本人の平均年収を超えてきます。それでも頭金400万円を入れて、返済負担率20%(借入可能額2760万円)のローンを組んだ場合、手元に残るのは20万円程度です。総務省統計局「2019年家計調査(家計収支編)」によると、二人以上の世帯における毎月の消費支出の平均は住居費を除いても28万円程度なので、共働きをするなどして収入を増やす工夫をしないと生活が苦しくなるかもしれません。

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年収600万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額

頭金 20%(3310万円) 25%(4140万円) 30%(4970万円)
0円 約9万9700円 約12万4700円円 約14万9700円
100万円 約9万6700円 約12万1700円 約14万6700円
200万円 約9万3700円 約11万8700円 約14万3700円
300万円 約9万600円 約11万5700円 約14万700円
400万円 約8万7600円 約11万2600円 約13万7600円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収600万円の人の可処分所得は450万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は32万円程度になります。仮に頭金400万円を用意して返済負担率25%(借入可能額4140万円)のローンを組んだ場合、毎月の生活費は20万円程度です。年収600万円の特徴としては、返済負担率が25%でも借入可能額が4000万円を超えてくることが挙げられます。国土交通省「令和元年度 住宅市場動向調査」では資金調達に関する事項も調査しており、それによると分譲マンション購入者の平均購入価格は4457万円でした。つまり返済負担率が30%未満でも、平均的な物件に手が届く可能性が出てくるということです。

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年収700万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額

頭金 20%(3870万円) 25%(4830万円) 30%(5800万円)
0円 約11万6600円 約14万5500円 約17万4700円
100万円 約11万3500円 約14万2500円 約17万1700円
200万円 約11万500円 約13万9500円 約16万8700円
300万円 約10万7500円 約13万6400円 約16万5700円
400万円 約10万4500円 約13万3400円 約16万2700円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収700万円の人の可処分所得は520万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は37万円程度になります。仮に頭金400万円を用意して返済負担率25%(借入可能額4830万円)のローンを組んだ場合、毎月の生活費は25万円程度です。前述したように、総務省統計局「2019年家計調査(家計収支編)」によると、二人以上世帯における毎月の消費支出の平均は住居費を除くと28万円程度でした。もう少し頭金を入れるなどの工夫をすれば、この年収くらいから返済負担率25%でローンを組んでも家計が成り立ちやすくなるでしょう。

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年収800万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額

頭金 20%(4420万円) 25%(5530万円) 30%(6630万円)
0円 約13万3100円 約16万6600円 約19万9700円
100万円 約13万100円 約16万3600円 約19万6700円
200万円 約12万7100円 約16万500円 約19万3700円
300万円 約12万4100円 約15万7500円 約19万700円
400万円 約12万1100円 約15万4500円 約18万7700円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収800万円の人の可処分所得は580万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は41万円程度になります。この年収からは返済負担率が20%であっても、前述したマンションの平均的な購入価格(4457万円)に近いだけの借入可能額になっているのが特徴です。仮に頭金400万円を用意して返済負担率20%のローンを組んだ場合、毎月の生活費は30万円程度残るので、貯蓄に回す余裕も少しは出てくるでしょう。

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年収900万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額

頭金 20%(4970万円) 25%(6220万円) 30%(7460万円)
0円 約14万9700円 約18万7400円 約22万4700円
100万円 約14万6700円 約18万4400円 約22万1700円
200万円 約14万3700円 約18万1300円 約21万8700円
300万円 約14万700円 約17万8300円 約21万5700円
400万円 約13万7600円 約17万5300円 約21万2700円
※返済負担率の()内は借入可能額
※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収900万円の人の可処分所得は650万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は46万程度になります。仮に頭金400万円を用意して返済負担率25%(借入可能額6220万円)のローンを組んでも、毎月の生活費は30万円程度残る計算です。国土交通省「令和元年度 住宅市場動向調査」によると分譲マンション購入者の平均世帯年収が798万円であったことからも分かるように、この年収からは平均以上の物件購入も視野に入れることができます。

年収1000万円

頭金と返済負担率でみる毎月の返済額 ※返済負担率の()内は借入可能額

頭金 20%(5530万円) 25%(6910万円) 30%(8290万円)
0円 約16万6600円 約20万8200円 約24万9700円
100万円 約16万3600円 約20万5100円 約24万6700円
200万円 約16万500円 約20万2100円 約24万3700円
300万円 約15万7500円 約19万9100円 約24万700円
400万円 約15万4500円 約19万6100円 約23万7700円

※試算条件は年利1.40%、元利均等返済、返済期間35年、ボーナス返済なし
※10円未満切り捨て

年収1000万円の人の可処分所得は720万円程度で、ボーナスが2カ月分支給されていると仮定すると毎月の手取り金額は51万円程度になります。仮に頭金400万円を用意して返済負担率20%(借入可能額5530万円)のローンを組んだ場合、毎月の生活費が35万円程度は残る計算になるので、平均的なライフスタイルであれば家計収支が黒字になる可能性は高いです。ただし、頭金は多ければ多いほど総返済額を少なくできるので、これくらいの年収がある人ならばもっと頭金を貯めてから住宅ローンを組んだ方がよいでしょう。

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05マンションを購入する際の注意点

マンション購入にあたっては、事前に借入可能額と返済可能額を把握して予算を決めておくことが重要です。しかし事前に考えておいた方がよいポイントは、それだけではありません。この段落では、マンション購入する際のその他の注意点について解説していきます。

家族構成やライフスタイルに合わせた物件を選ぶ

マンションは非常に高額な買い物になるので、家族の置かれている事情が少し変わったからといって簡単に買い替えできるわけではありません。そのため長期的なライフプランに沿って、慎重に選ぶことが重要です。例えば新婚世帯でこれから子どもが生まれることを想定している場合には、将来的に子ども部屋を確保できる間取りの物件を選んだ方が無難です。「子どもが小さいうちは敷地内駐車場の方が便利だった」「ベビーグッズなどで想像以上にものが増えて収納面で困った」というように、夫婦2人のときには意識していなかった問題点に、後から気付くことがないように注意しましょう。

また教育に力を入れる場合には、子どもが大きくなったときに通わせる学区について考慮しておくことも忘れてはいけません。道路一本隔てただけで違う学区になることもあるので、事前に確認しておくことが大切です。物件選びには手間がかかりますが、細かいところまでチェックしてから不動産売買契約書にサインしましょう。

転勤・転居の可能性がある人は転売時の価値を見据えて購入する

マイホームの用途でマンション購入する場合は、末永く住むことを見越して選ぶのが基本です。しかしなかには、将来的な転勤や両親の介護によって転居する可能性が高い場合もあるでしょう。そのようなときは空室のままにしておくのはもったいないので、基本的には賃貸に出すか売却するかの二択になります。そこで転勤または転居する可能性がある人は、できるだけ不動産としての価値が高い物件を選ぶのもひとつの方法です。

不動産としての価値が高ければ賃貸に出しても借り手が見つかりやすく、売却するときも高く売れる可能性が高まります。一般的に不動産としての価値が高いマンションは、駅近で利便性の高い物件です。築年数や設備は新しい方がいいですが、賃貸や売却に出す時期が遅ければ結局古くなってしまうので、転勤または転居しそうな時期をよく考えて重視するかどうかを考えましょう。

毎月発生するランニングコストも計算に含めて購入する

マンションを購入すると、固定資産税や都市計画税だけでなく、修繕積立金などのマンションならではの費用が毎月かかります。しかも建物は、年数の経過とともに古くなって修繕する箇所が増えるので、新築マンションを購入すると数年後に修繕積立金がアップする可能性は高いと言えます。マンションによっても異なりますが、修繕積立金は基本的に年数が経つごとに高くなるものとして考えておきましょう。特に中古マンションは築年数がある程度経過しているので、購入したときから高い修繕積立金が設定されている場合があります。購入前に住宅ローンの返済金額とともに、毎月発生するランニングコストも含めて返済可能額を計算することが大切です。

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06マンション購入で大切なのは返済可能額を考慮すること

今回は住宅ローンにおける、借入可能額と返済可能額について重点的に解説してきました。マンション購入にあたっては、住宅ローンの融資上限額である「借入可能額」ではなく、実際に返済できるかどうかの「返済可能額」を考慮して選ぶことが重要です。まずは借入可能額を把握し、自分のライフスタイルを考慮しながら予算を決めるとよいでしょう。上記で提示した借入可能額を本当に金融機関から借り入れできるか確かめたい人はサイト内の「スゴい速い住宅ローン審査」でチェックしてみてください。

新井智美

監修:新井智美

CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士

プロフィール

トータルマネーコンサルタントとして個人向け相談の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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