1そもそも固定資産税ってどんな税金? 

「固定資産税」とは土地や家屋などの不動産を所有している住民に対して、各市区町村が課している税金です。税金を課しているのが「国」ではなく、「市区町村」というところがポイント。固定資産税の計算の元となる「固定資産税評価額」は、各市区町村によって決定されています。 

課税対象者は、「毎年1月1日現在で土地、家屋及び償却財産を所有し、固定資産課税台帳に登録されている人」です。新築・中古を問わず、戸建てや分譲マンションを所有している人はもちろん、田や畑、山林、牧場、さら地などの土地を所有している人も対象となります。 

賃貸暮らしのような借家人に対しては課税されません。その場合に課税対象となるのは大家さんになります。 

納付時期は6月(第1期)、9月(第22期)、12月(第3期)、2月(第4期)の年4回です。第1期の納付月に送付されてくる「納税通知書」を使って、各期の期限までに収めます。納付方法は口座振替などの利用が一般的ですが、最近ではクレジットカード決済が可能な自治体も増えてきています。 

一緒に支払う税金「都市計画税」って何? 

「固定資産税」とセットで支払うことが多い税金に、「都市計画税」というものがあります。 

都市計画税は各都市が計画的に街を作るために指定する「都市計画区域」のうち、「市街化区域」内にある土地、家屋を有する人に対して課される税金です。 

固定資産税とよく似ていますが、市街化区域内の不動産所有者に対してのみ課される点が大きな違いになります。また固定資産税は一般財源として使われるのに対し、都市計画税は都市計画事業のために使われるのも異なる点です。 

2固定資産税はどうやって計算されるの? 

次に固定資産税の計算方法について解説していきます。基本的な計算方法はいたってシンプルで、計算式は以下の通りです。 

「固定資産税の課税標準額」×「標準課税率1.4%」 

これで税額が決まります。とはいっても事はそう単純ではなく、まず固定資産税の課税標準額のベースとなる「固定資産税評価額」がどうなっているのか、という点が大きなポイント。 

さらには税金の軽減措置や各種の特例によって、導き出される課税標準額は変化します。特に家屋の場合は、「土地部分」と「建物部分」とで適用される制度や評価の方法に違う要素が加わるので、実際の課税計算は少し複雑になるケースが多いでしょう。 

肝心の税率もごくまれにですが、各自治体によって違うケースも。中には1.4%よりも高い税率を設定している自治体も存在します。固定資産税に関する課税ルールを決めるのは各市区町村なので、地域ごとに細かな金額差が出るのも固定資産税の特徴と言えるでしょう。 

【ステップ1】固定資産税評価額を調べる 

固定資産税の課税標準額を計算する上で、ベースとなるのが「固定資産税評価額」です。この評価額は各自治体が調査し、それぞれの土地、建物に対して個別に決定されています。 

評価額を出す際には、土地がある場所、面積、形状など、さまざまな要素が考慮されます。不動産の評価自体が地価変動の影響を受けることへの配慮から、3年に1度、評価の見直しが行われることになっています。 

決定した評価額は、「固定資産課税台帳」で確認できます。自治体の税務課や都税事務所、府税事務所などで調べてみましょう。その他、直近の固定資産税の納税通知書に添付されている「課税明細書」で知ることもできます。 

【土地】の固定資産税評価額 

土地の固定資産税評価額は、いわゆる「路線価方式」と呼ばれる方法を採用する自治体がほとんどです。 

「路線価」とは、それぞれの街路ごとに決められた、その沿道にある標準的な宅地1㎡当たりの価格のこと。これを元にそれぞれの土地ごとに「画地計算法」という計算方法によって、評価額を出していく仕組みです。 

路線価は国税庁が毎年定めていて、例年7月上旬に発表されます。ニュースなどでも大きく報道されているので、耳にしたことのある方も多いでしょう。それぞれの地域の路線価は、国税庁のHPで閲覧できます。気になる方は調べてみてくださいね。 

路線価が分かると、固定資産税評価額の予測も大方ついてきます。ただし課税時期に、路線価が設定されていないケースも。その場合は固定資産税評価額に「一定の倍率」を乗じることで、最終的な土地の評価額を算出することになります。 

こうした「路線価」などを元に算出した土地の固定資産評価額ですが、一般的な売買などの時価相場と比べると、そのだいたい70%前後になるケースが多いです。もちろん土地の立地や、各自治体の評価方法による違いもありますから、あくまでも一つの目安の基準として理解しておいてください。 

またこの評価額は3年に1回は改定されますので、周辺環境の変化によって大きく改定される可能性もあります。 

【家屋】の固定資産税評価額 

家屋に関しての固定資産税評価額を決める際は、役所の職員による「家屋調査」が行われます。「家屋調査」とは固定資産税評価額を決めるために、家屋の構造、各設備の状況、壁や床の材質などを役所の調査員が現地確認するものです。どのような手順になるかを簡単に説明していきましょう。 

【家屋調査の日程の通知】 

通常、家を購入したり増築したりした数カ月後に、役所から「家屋調査の日程のお知らせ」が郵送で届きます。家の購入では、だいたい引き渡しから2~3カ月後のタイミングです。指定された日程が不都合な場合は、連絡して調整してもらうことも可能です。 

【職員による訪問調査】 

主に、2~3人の調査員での訪問が多いようです。調査自体は1時間もかかりません。それぞれの部屋や外壁などをざっと見て回るという調査なので、あまり特別な準備をする必要はないでしょう。備え付き設備は評価対象ですが、家具や家電製品は調査対象ではありません。 

【職員による簡単な質問】 

調査終了時に簡単な質問がされます。主に備え付きの設備(オール電化かどうかや太陽光パネルがあるかどうか、床暖房設備があるかなど)についての内容です。これらは税の軽減措置に関わってくるので、一応確認されるでしょう。 

【用意しておくといいもの】 

調査員に家の平面図・立面図などを渡すと、調査がスムーズに進行します。コピーでも原本でも構わないので、準備しておくといいでしょう。 

またどうしても家の中を見られたくない場合は、調査を拒否することもできます。その場合は調査員の質疑応答のみでOKです。ただし類似した建物の評価額を参考に図面などで確認して計算するため、固定資産税評価額が高くなるケースもあるようです。 

従って家屋調査には、できるだけ積極的に協力した方がお得になると言えるでしょう。家族が何人か在宅している日などに、調査に来てもらうのがおすすめです。調査自体は1時間もかかりません。 

【ステップ2】税金が軽減される「課税標準額」を計算する 

「固定資産税評価額」が決まった段階で、これを元に「課税標準額」を計算していきましょう。ここで理解しておきたい点は、「固定資産税評価額」と「課税標準額」は同じでないことがある、という点です。 

  • 押さえておこう!固定資産税評価額と課税標準額との違い 

固定資産評価額はあくまでも土地の時価や評価によって決められた価格のこと。それに対し、課税標準額はこの固定資産評価額にさまざまな特例による軽減措置などの負担調整をして算出された金額です。税額を算出するのは、この課税標準額がベースとなります。 

ただし主に農地や山林などの土地には、軽減措置が適用されてない場合があるため、固定資産評価額がそのまま課税標準額となります。しかしそれ以外の土地、特に「住宅用地」の場合は、「住宅用地の軽減特例」などの減税措置があるので、課税標準額は固定資産評価額よりも低くなることが多いです。 

ではマイホームの購入で活用されるケースが多い「住宅用地の軽減措置」と「新築住宅に対する固定資産税減額措置」、この2つの措置について説明しておきましょう。 

  • 住宅用地の軽減特例 

土地に関して重要な制度が「住宅用地」に対する軽減措置制度です。住宅を建てるために利用される土地は、「住宅用地」として固定資産税の軽減対象となっています。基本となる軽減措置の内容は次の通りです。 

【住宅用地の軽減措置】 

  • 住宅一戸当たり200㎡以下の「小規模住宅用地」については固定資産税の計算における課税標準額を6分の1とする 
  • 住宅一戸について200㎡を超える「一般住宅用地」については固定資産税の計算における課税標準額を3分の1とする 

「小規模住宅用地」と「一般住宅用地」の線引きは、一戸当たりの面積(200㎡)で区切られています。例えば300㎡の住宅用地であれば、200㎡分が「小規模住宅用地」としての適用を受け、残り100㎡については「一般住宅用地」としての適用を受けるというかたちです。 

こういった住宅用地の軽減特例は、市区町村ごとに違った基準が設けられている場合があるため、課税ミス等が起こりやすいところです。納税時におかしい点などがあれば、市区町村や税務署に問い合わせておきましょう。 

また空き家のまま放置していて自治体から是正勧告を受けている場合には、適用除外になることがある点にも注意が必要です。 

  • 新築住宅に対する固定資産税減額特例 

新築した住宅に対しては、その建物部分に課される固定資産税について軽減措置が実施されています。その条件は次の通りです。 

【新築住宅に対する固定資産税減額措置】 

  • 2022(令和4)年3月31日までに新築された住宅であること 
  • 住宅の居住部分の床面積が50~280㎡以下であること 

この条件に当てはまる場合、建物部分の固定資産税額は2分の1となります。なお減額特例の適用期間は、3年間(マンションなどの場合は5年間)です。翌年からは軽減特例からは外れるので、固定資産税が上がる点に気をつけましょう。 

  • 認定長期優良住宅に関する固定資産税減額特例 

認定長期優良住宅であれば一般的な新築の住居よりも、さらに固定資産税の軽減措置が受けられます。 

【認定長期優良住宅に対する固定資産税減額措置】 

  • 2022(令和4)年3月31日までに新築された住宅であること 
  • 一戸当たり120㎡の床面積相当分が上限 

固定資産税の減額は新築住居の2分の1と変わりませんが、注目すべきはその期間です。戸建てであれば5年間(マンションなどの場合は7年間)になります。新築住居と同様、翌年からは軽減特例から外れる点も押さえておきましょう。 

【ステップ3】基本となる計算式「固定資産税=課税標準額×1.4%」 

固定資産税の計算式は、「固定資産税=課税標準額×1.4%」がベースとなることを説明しました。しかし住宅の場合は「土地」と「建物」、それぞれで課税標準額が決まるので、通常はこの2つを分けて計算したものを合計します。ごく簡単に示すと、次のような計算式にまとめられるでしょう。 

【土地の固定資産税額】 
課税標準額{固定資産評価額×軽減率(住宅用地の軽減特例など)}×標準課税率1.4% 

【建物の固定資産税額】
課税標準額{固定資産税評価額(家屋調査などを元に算出)×軽減率(新築住宅などには軽減特例あり※後ほど解説)}×標準課税率1.4% 

固定資産税の納税額は、この「土地」と「建物」それぞれの固定資産税額を合算したものです。ただし、財政状況が悪い一部の自治体などでは、ごくまれに標準課税率が1.4%より高く設定されている場合があります。固定資産税は各自治体によって課税されるため、地域によって細かな違いがある点を押さえておきましょう。 

3固定資産税を実際にシミュレーションしてみよう! 

それでは固定資産税の計算例を見てみましょう。「新築戸建て」「中古戸建て」「新築分譲マンション」、それぞれの場合で実際にどのような流れで計算するのかを紹介していきます。なお標準課税率は、1.4%で計算します。 

新築戸建ての場合 

例: 
土地の面積:120㎡(固定資産評価額5000万円) 
建物の床面積:100㎡(固定資産評価額1000万円で新築) 
※少し大きめの新築戸建てのイメージです。このケースでは以下の計算になります。 

【土地の固定資産税額】 
5000万円×1.4%=70万円 

新築で課税年度の1月1日にさら地だった場合、先ほど説明した「住宅用地の軽減特例」は適用外になる点に注意しましょう。この軽減特例は戸建てだと非常に大きな影響があるため、建築のタイミングなどを事前によく相談することが大事。今回はあえてさら地だった場合で計算してみましたが、すでに建築済みの物件を購入するのであれば、軽減税率の適用を受けられるケースがほとんどです。 

【建物の固定資産税額】
1000万円×1.4%×1/2=7万円 

建物については基本となる固定資産税額は固定資産評価額1000万円×標準課税率1.4%ですが、新築建物の場合は先ほど説明した「新築建物の軽減措置特例」があります。そのため、課税額からさらに2分の1を乗じたかたちです。 

ということで結果的に、このケースでは固定資産税は土地、建物を合計して年間77万円になります。 

中古戸建ての場合

例:
土地の面積:120㎡(固定資産評価額5000万円) 
建物の床面積:100㎡(固定資産評価額800万円) 

【土地の固定資産税額】 
5000万円×1.4%×1/6≒11万6600円(100円未満は切り捨て) 

新築の場合と比較すると、「住宅用地の軽減特例」による6分の1の軽減率が適用されることがわかります。土地に関しては、中古の方が大幅な減税となるのは一目瞭然ですね。 

【建物の固定資産税額】 
800万円×1.4%=11万2000円 

こちらは新築ではないので、新築住宅の減額特例は適用されません。ただし固定資産評価額については、その建物を再建築するとした場合に必要とされる費用(だいたい市場価格の5~6割前後)に、建物の劣化分を考慮して補正率(経年減価補正率)を乗じた金額となります。 

この補正率は最大2割減というのが、行政上のルールとなっています。こうした評価額を含め中古物件の場合は、物件の所在する市区町村で「固定資産税評価証明書」が取得でき、事前に評価額を確認することが可能です。 

というわけで今回のケースでの固定資産税の総額は、建物と土地合わせて22万8600円となります。 

新築分譲マンションの場合 

次に新築分譲マンションの場合です。基本的な計算方法は戸建てと変わらないのですが、マンションならではの注意点があります。 

1つ目は「敷地権」です。マンションを購入すると部屋部分だけでなく、マンションの建っている土地を戸数で分割した「敷地」の所有権を持つことになります。この敷地部分の所有(敷地権)に関しては、「土地」の固有資産税の課税対象です。 

2つ目の注意点はマンションの場合、土地と建物を比較すると建物部分を高く評価されるという点です。一般的にマンションは物件全体の価格を10とすると、土地:建物=3:7くらいの評価となります(戸建ての場合は土地:建物=7:3くらい)。 

特に鉄筋コンクリート造の大規模なマンションだと、建物部分の評価は高く、土地の評価額は低く見積もられる傾向にあります。 

では簡単な実例を元に、計算してみましょう。基本的に新築戸建てと同じですが、土地と建物の評価額で、バランスの違いが大きくなります。 

例: 
土地の面積:敷地権部分(固定資産評価額500万円) 
建物の床面積:100㎡(固定資産評価額1000万円) 
※購入価格5000万円クラスでも、この程度の評価額になるケースが多いです 

【土地の固定資産税額】
500万円×1.4%×1/6≒1万1600円(100円未満は切り捨て) 

【建物の固定資産税額】
1000万円×1.4%×1/2=7万円 

合計:8万1600円 

新築建物に対する軽減税率や住宅用地の軽減税率は、マンションでも適用されます。とはいえ土地に大きい軽減措置がある戸建てと比べると、マンションの方が固定資産税は高くなる傾向にあると言えるでしょう。 

4固定資産税の減額措置を利用しよう! 

固定資産税の減額措置については、これまでの説明でも登場した「住宅用地の軽減特例」や「新築住宅に対する軽減特例」がその代表的な制度です。ただし固定資産税の軽減特例は、この他にもたくさん存在します。活用機会の多い特例措置をまとめておきましょう。 

住宅用地の特例 

住宅の建っている土地に適用される特例で、非常に利用機会の多い制度です。あらためて説明すると以下のようになります。 

  • 小規模住宅用地(200㎡以下の部分) 
    • 課税標準額の6分の1 
  • 一般住宅用地(200㎡を超える部分) 
    • 課税標準額の3分の1 

注意点は、課税年度の1月1日時点で住宅が建っているかどうかという点です。新築前や取り壊しによって、この時点でさら地になっていると適用されません。この特例が適用されるかどうかで課税額は大きく変わるので、購入や解体のタイミングを不動産会社や建設会社とよく相談して決めておく必要があります。 

省エネ回収促進税制 

いわゆる省エネのためのリフォームをした建物に対する優遇措置です。条件が細かく決まっていて、以下のようになっています。 

【適用条件】 

  • 2008(平成20)年1月1日以前に建てられた自己所有の建物であること 
  • 床面積が50~280㎡以下であること 
  • 建物の2分の1以上が居住用として使用されていること 
  • 窓のリフォーム工事を行っていること 
  • 改修工事後の建物の性能が2013(平成25)年の省エネ基準相当に適合していること 
  • リフォーム費用が総額50万円以上であること 

これらの条件を満たしたうえで、2022(令和4)年3月末までに省エネのためのリフォーム工事を行った場合、建物面積120㎡までの部分について1年間、3分の1の軽減が適用されます。 

耐震改修促進税制 

耐震化リフォームを行った場合の減税措置です。これは耐震基準前(1981年5月31日以前)の建物を建て替え、あるいはリフォームした場合に適用されます。解体して建て替える場合は、建て替え後3年間、固定資産税が免除となります。リフォームの場合は、1年間の免除です。 

認定長期優良住宅化リフォーム 

認定長期優良住宅とは、耐震性や環境性、維持管理の容易性などに関する一定の基準をクリアした優良な住宅に対して、行政から認定を受けた住宅のことです。リフォームによって建物がこの認定を受けた場合、固定資産税の軽減措置が適用されます。 

軽減の内容は新築住宅に対する軽減措置の3年間という期間が5年間に(マンションなどの場合は5年間が7年間に)延長される、というものです。ただし認定長期優良住宅はそれ自体の評価額も高くなるので、トータルで見ると一般住宅と比べて負担額はあまり変わらないケースもあります。 

新築住宅に対する軽減特例 

新築住宅、マンションに対して適用される軽減措置で、こちらは適用頻度の高い重要な制度です。簡単に説明すると、以下のようになります。 

  • 2020(令和2)年3月31日までに新築された住宅であること 
  • 住宅の居住部分の床面積が50~280㎡以下であること 

一戸建ての場合は3年間、固定資産税額が2分の1に軽減されます。新築マンションの軽減割合は同じ2分の1で、期間は5年間です。 

注意すべきは2020(令和2)年時点では、2022(令和4)年3月31日までの新築物件が適用対象となっている点です。この期間が延長されるかどうかは確定していません。ただし日本の経済状況が今後上向きになる見込みは薄いため、高い確率で延長されることになるでしょう。 

固定資産税の軽減措置の調べ方は? 

紹介してきたように固定資産税の軽減措置は、種類が多くあります。自分の家がどの要件適用条件に該当するかをすべて把握するのは難しいかもしれません。そこで不動産会社や建築会社と軽減措置についても、よく相談しておきましょう。 

きちんとした業者なら、こうした固定資産税対策についても詳しいです。また自分でも各市区町村のHPや各自治体の固定資産税を管轄する部署(県税、都税、府税事務所)などに、軽減措置を受けることができるのかどうか問い合わせをしてみるといいでしょう。市区町村のHPには管轄する部署の情報も載っていますよ。 

軽減措置を受けるには市区町村への申請が必要 

固定資産税の軽減措置は税務署等が自動的に手続きしてくれるのではなく、自ら申告しなければなりません。例えば「住宅用地の固定資産税の軽減措置」の申告なら、「固定資産税の住宅用地等申告書」という書類の提出が必要です。 

書式や提出先、提出期限なども決まっているので、どのような軽減措置が適用されるかを調べると同時に、その手続き方法についても調べておく必要があるでしょう。 

5押さえておこう!固定資産税に関する注意点 

固定資産税の納付に関する注意点について見ていきましょう。初歩的なミスでも大きな損失につながる場合があるので、ミスしやすい点について押さえておくのは大事です。 

納税通知額の金額があっているか、過払いになっていないかを必ずチェック! 

2020(令和2)年6月30日、大阪市が固定資産税を取り過ぎていた分、「71億円超」を返還すると発表し、ニュースとなりました。大阪市の場合は独自の固定資産税ルールを適用してきたのですが、裁判で「過大徴収に当たる」と判決が下り、このような事態となったのです。 

このように、自治体によっては納税通知額そのものにミスがあるケースもあります。通知が来たら、その中身を必ずチェックしましょう。 

6放置している空き家はない? 

空き家対策が深刻化する中、2015(平成27)年に「空き家対策特別措置法」が施行されました。市区町村から「特定空き家」に指定されてしまった建物は、住宅用地の軽減特例の対象外となります。ちなみに軽減特例が使えなくなった場合、最大で6倍もの固定資産税の支払い義務が発生します。 

「特定空き家」は長期間居住者がいない状態で放置されていたり、行政の通知にもかかわらずそのまま放置していたりといった場合に指定されてしまうことも。使っていない家屋や建物がある場合は、注意しましょう。 

固定資産税の支払いはキャシュレス納税がお得! 

固定資産税はクレジットカードでの支払いや、電子マネー(nanaco、楽天edy、WAONなど)を利用してコンビニで支払えます。クレジットカードならポイント還元の特典を受けられますし、電子マネーもクレジットカードからのチャージであれば、ポイント還元の対象となります。 

ただしクレジット払いは各市区町村によって、支払える税金の限度額や決済手数料が定められています。支払方法が細かく違うため事前に自治体のHPで確認し、トータルしてどの方法がお得になるかを吟味しておくといいでしょう。 

高いと感じた場合は税理士に相談を! 

一通り固定資産税に関する計算の仕組みを理解しておけば、大まかな金額については予測ができます。ただし、いざ納税通知書が来た場合、イマイチ納得できない金額になっていることも。そういった場合は、税理士などの専門家に相談しましょう。税制上、何らかの複雑なケースに該当しているかもしれませんので、早めにプロへ相談した方が安心です。 

7固定資産税の基本を押さえて節税しよう 

固定資産税は自動的に引き落としされる人も多いので、あまり細かなことを考えずに納税しているケースも多いかもしれません。ただし、新たに住まいを購入するときや建て替え、リフォームの際にはさまざまな軽減措置などが用意されているので、基本的な仕組みを知っておくことは節税対策として非常に大事です。損をしないためにもここで説明した基本知識を押さえて、正しく節税しましょう。