1建て替えとは?

そもそも建て替えとは、どのようなことを指すのでしょうか。漠然としたイメージしか持っていない人もいるでしょう。そこでまずは、建て替えの概要について解説します。

そもそも建て替えって?新築との違いは? 

建て替えは「すでに建築されている住居を取り壊し、再建築すること」を意味します。ここで指す住居の取り壊しについては、土台となる基礎部分も含まれるのが特徴です。つまり一度完全に解体して、さら地の状態にしてから再度建築し直すことを指しています。

一方の新築は「何もないさら地の状態から住居を建築する」という意味においては、建て替えと同じです。ただし建て替えのように、解体工事は伴いません。建て替えと新築の違いは、基本的に「既存建物の解体が工事に含まれているかどうか」だと捉えておきましょう。

また建て替えをする際には解体の費用以外に、古家を取り壊す際にかかる「滅失登記」の手続きが必要となる点も覚えておきましょう。

建て替えを考えるべきポイントとは? 

建て替えは既存住宅の解体を伴うので、慎重に検討することが重要です。建て替えを考える理由として多いのは「何らかの理由で住居が不便になった」「将来を見据えて解体した方がよい理由が生じた」などです。

前者では、例えば「独立した子どもが帰ってきて一緒に実家に住むことになった」というケースが考えられます。一方の後者は「築年数の経過によって住宅の耐久性に不安を感じるようになった」などといったケースです。

いずれの場合も、同じ住居に長年住んでいるからこそ生まれる悩みであり、既存住宅のままでは解決が難しい問題だと言えます。住居を新しくして、その時のニーズに合った間取りや設備を取り入れて解決できるのであれば、建て替えを前向きに検討しましょう。

ちなみに木造住居の場合、築30年以上が建て替えの目安とされています。しかし特に1981(昭和56)年以前に建てられた木造一戸建ては、旧耐震基準に沿って建築されていることから、建て替えを積極的に検討しましょう。

2建て替えとリフォーム、リノベーションの違いとは? 

建て替えとよく混同される工事に、リフォームやリノベーションがあります。せっかくお金をかけて工事するため、それぞれの違いについて知っておきましょう。

リフォームとは?  

一般的にリフォームとリノベーションは工事の規模によって使い分けられており、主にリフォームはリノベーションよりも規模の小さな工事に対して使われる言葉です。リフォームにあたってデザインの変更をして、部屋のイメージを一新するケースはよくあります。しかし基本的には、建物の柱や基礎など主要構造物にまで手を入れる大掛かりな工事は含まれません。

部分的な改築や増築が行われたとしても、壁を抜いて部屋を広くするくらいまでがリフォームの範疇だと言えます。どちらかというと老朽化した部分やスペースを改装して、マイナスだった状態をゼロに戻す工事というイメージです。

リノベーションとは? 

一方のリノベーションも「基礎までは壊さない範囲で住宅を改装する」という点においては、リフォームと変わりません。しかしリノベーションはゼロに戻すだけではなく、「新たな機能を加えたり価値を高めたりする」ことも工事の目的に含まれるのが特徴。リフォームよりも、大掛かりな工事になりやすいでしょう。

例えば近年、流行している中古物件の再生では、主要な柱や基礎以外を解体し、全部の部屋を作り直すケースもよくあります。内装の全てを作り直せば、水回りや部屋の間取りなどもその時のニーズに合うようになり、住み心地は大きく改善する場合が多いでしょう。ただし建て替えのように基礎や主要な柱までは壊さないので、基本的に既存の住居面積の中で工事を行うことになります。

とはいえリフォームとリノベーションに、「明確な定義の違いはない」という点を理解しておきましょう。ただし大きく分けると以下のように、定義できます。

  • リフォーム
    • 老朽化した建物を新築の状態に戻すこと
  • リノベーション
    • 住まいの性能を新築の状態よりも向上させたり価値を高めたりすること

両者の違いを押さえておきましょう。

建て替えとリフォーム、リノベーションの特徴を比較 

建て替えやリフォーム、リノベーションの特徴は下記の通りです。なお費用や検討目安の築年数、工期については、どの程度の範囲を工事するかで変わってくるので注意してください。

建て替え リフォーム リノベーション
金額 解体費用と新築費用の両方がかかるので工事金額は一番高くなる 基本的に建物の主要構造部分には手を付けないので、工事金額はリノベーションほどかからないケースが多い 工事金額は建て替えほどではないが、一般的にリフォームより高くなる
検討時期 木造住宅なら一般的に築30年以上から 壁紙や水回りなど、劣化しやすい箇所は築10年程度 設備や外壁などが傷んでくる築20年以上から
特徴 基礎も解体するので、敷地面積に応じて間取りも自由に設計できる 基礎や柱の撤去は行わないので、間取り変更は壁を壊して部屋同士をつなげるくらいしかできない 柱や基礎以外は全て取り壊すこともあり、既存の住居面積内であれば自由に間取りを設計できるケースも多い
工期 数カ月~半年程度 数日~数週間程度 数週間~数カ月程度

建て替えとリフォーム、リノベーションのメリット・デメリット 

続いて建て替えとリフォーム、リノベーションのメリット・デメリットをまとめてみました。

建て替え

メリット デメリット
新築時のようにどのような住宅にするかゼロから考えられる 一般的に数千万円以上の費用がかかるケースが多い
設備を丸ごと交換することも可能 住宅ローンを完済していない場合は二重ローンが発生する恐れもある
地盤補強が必要な場合でも対応しやすい 仮住まいを用意しなくてはいけない(2度の引っ越し費用がかかる)

リフォーム

メリット デメリット
部分的な工事が可能なので、予算に合わせて改修できる あまり大掛かりな間取り変更はできない
住みながら工事できるので、仮住まいを用意する必要がない 耐震補強工事などはできないケースがある
愛着のある家の雰囲気を残したまま必要な部分だけ工事できる 基本的にマイナスをゼロに戻すことを目指すので、暮らしやすさが劇的に改善することはあまり期待できない

リノベーション

メリット デメリット
主要な柱や基礎以外の部分は自由に工事できるので、間取り変更も比較的容易 工事内容によっては仮住まいを用意しないといけない場合がある(その場合、2度の引っ越し費用がかかる)
まとめて工事をすれば、こまめにリフォームするよりも費用面で安く済むことがある 建て替えほどではないが、それなりにまとまった資金を用意しておかなくてはいけない
耐震補強など、耐久性を向上させる工事もできる場合がある 築年数が古い物件はリノベーションのために耐震補強をしなければいけない場合があり、当初の想定より費用がかかる場合がある

基本的に費用が最も安く済むのは「リフォーム」、住宅の快適性が改善する可能性が最も高いのは「建て替え」で、「リノベーション」はその中間だと言えます。

コスパを考えるなら「リフォーム」、費用はかかっても長期的な視点で考えるなら「建て替え」、新築を建てるより費用を抑えたいなら「リノベーション」を検討するとよいでしょう。

3建て替えを行うまでの手順  

ここまで建て替えとリフォーム、リノベーションの違いに焦点を当てて解説してきました。それぞれの特徴について、理解できたでしょうか。築年数が古く、大幅な間取り変更や設備の更新が必要な場合はいっそのこと建て替えた方がよいケースも多いです。そこでここからは、建て替えの具体的な手順について紹介していきます。なお手順は同時進行する場合も多い点を、頭に入れておいてください。

【手順1】建て替えの予算を決める   

建て替えを決めたら、まずは予算を決めましょう。建て替えの費用は、数千万円以上かかるケースも珍しくありません。新築住宅を建てる時と同じように、ライフプランに大きく影響する出来事です。必ず家族間でしっかり話し合って、決めましょう。

【手順2】依頼するハウスメーカーや工務店などの建築会社を選ぶ    

予算を決め、建て替えについて家族間で了解が取れたら、次に依頼する業者を探します。候補となるのはハウスメーカーや工務店になるでしょうが、できれば複数社への相談がおすすめです。なぜ複数社に相談した方がよいかと言うと「少しでも安く工事してくれる業者を探す」という費用面の問題と同じくらい、「相性の良い業者を探す」ことも重要だからです。またアフターフォローがしっかりしている業者を選ぶことも大切です。

建て替えには多額の費用がかかるので、いくら安く建設してくれる業者であっても完成した住居が事前に想定していたイメージと違うと後悔してしまうでしょう。自分たちの要望をしっかり聞いて実現してくれる業者を探すためにも、複数社に見積もりを依頼するのは重要なのです。

【手順3】建築会社と設計の具体的な打ち合わせ  

依頼する業者が見つかったら間取り図や仕様決めなど、より詳細な工事内容について打ち合わせを重ねていきます。ここでのポイントは「妥協しないこと」です。

大規模な工事になればなるほど打ち合わせる項目は多岐に渡りますが、打ち合わせをおろそかにすると「完成後のデザインが思っていたのと違う…」という事態にも。もちろん予算によっては実現できない工事もあるでしょうが、必ず納得した上で代替案を考えていきましょう。

【手順4】地盤調査を依頼する 

建築会社と打ち合わせを進めていく過程では、地盤調査も同時並行しておくとよいです。地盤が弱いと地震の揺れで建物が倒壊したり、不同沈下によって家が傾いたりする可能性があります。建物が傾くとドアなどの建具が開け閉めしにくくなる他、最悪のケースでは建物自体が劣化し、解体時期が早まるかもしれません。

地盤調査は専門企業に依頼する以外にも、ハウスメーカーや工務店も受け付けています。特にこだわりがなければ、建て替え工事を依頼する業者にそのままお願いするとよいでしょう。

ちなみに地盤調査の結果、地盤改良が必要と判断された場合は、改良工事を行うようにしましょう。地盤改良の工事自体は早ければ3日、長くても1週間で終わります。

【手順5】解体業者を探す、または建築会社に依頼する 

建て替えにあたっては、既存住居の解体も必要です。自分で解体業者を探したり建築会社に依頼したりして、解体費用の見積もりを取りましょう。解体費用は住宅の構造および地域によって異なりますが、木造住宅の場合、一般的に1坪(約3.3㎡)当たり3~5万円程度が目安です。

仮に延床面積40坪(約132㎡)の木造住宅であれば、120~200万円程度かかると見込んでおきましょう。思ったより高いと感じる人もいるかもしれませんが、解体時に出る木材などのごみは産業廃棄物扱いになるため、その処分費用も含まれているのです。

ハウスメーカーに解体までまとめて依頼すると、依頼主の手間は省けて楽でしょうが割高になるケースが多いようです。少しでも費用を抑えたい人は、解体専門業者を自分で探してみるのも一つの選択肢だと言えます。

ただし解体専門業者の中には、当初の見積もりには含まれていなかった金額を追加請求する悪徳業者もいるので、注意が必要です。見積もりをもらう際には、必ず解体費用について確認することを忘れないようにしましょう。

【手順6】概算見積書の作成   

設計の具体的な打ち合わせをしてある程度の目途が付いたら、建築会社に概算見積書を作成してもらいましょう。ただし自分の希望するプランと、概算見積書の金額に大きな差が発生するケースもよくあります。

予算によって全ての要望を叶えられないケースも考えられるので、「どれを優先するか」を事前によく検討しておくことが重要です。予算と優先順位のバランスを取りながら、見積もりを調整していきましょう。

【手順7】本契約を結び、住宅ローンの事前審査を受ける

概算見積書に納得したら、いよいよ本契約を結びます。本契約とは具体的には「工事請負契約書」に署名捺印することです。

本契約には工事請負契約書以外にも「建築工事日程表」や「建物図面」など、重要な書類がたくさんあるため、必ず全ての書類に目を通して納得した上でサインしましょう。また本契約では着手金として100万円程度入金しなくてはいけないケースが多く、事前に資金を用意しておく必要もあります。

本契約を結んだら、住宅ローンを利用する人はこの段階で事前審査を受けるのが一般的です。住宅ローンの事前審査には、工事内容のプランと概算見積書が必要になります。概算見積書が出た時点で申し込んでおくと、手続きがスムーズに進みます。

なお事前審査は、複数の金融機関に申し込んでもよいことになっています。できれば3社程度の金融機関に申し込んで、検討しておきましょう。

【手順8】建築確認申請をして、住宅ローンの本審査に申し込む

住宅ローンの事前審査に通ると、建築確認申請ができるようになります。建築確認申請とは、建築する住宅が建築基準法などの法令にのっとっているかどうかを、都道府県や市区町村などの担当者がチェックすることです。申請自体は建築主の氏名で行いますが、一般的には図面を設計した建築会社が代行してくれるので、あまり心配する必要はないでしょう。

建築確認申請を無事に合格したら、最終的に決めた金融機関へ住宅ローンの本審査を申し込み、資金調達を行います。本審査に申し込めるのは、1つの金融機関に対してのみです。なお住宅ローンの事前審査に通っても、本審査に落ちるケースはそれなりにあるので注意しなければいけません。事前審査において収入額は自己申告である場合も多いですが、本審査では源泉徴収票や住民税の課税証明書といった複数の公的書類をもとに審査が実施されます。

また審査をする主体も、事前審査では各銀行の支店であることが多いですが、本審査では各銀行の本部や信用保証会社が厳格に行っているのも特徴です。事前審査に通っているからと言って、安心してはいけません。必要書類の詳細を事前に金融機関に確認し準備しておくなど、スムーズな申請を心掛けましょう。

【手順9】アパートなど仮住まいの住居を探す  

住宅ローンの本審査まで通ったら、実際に工事を始めるための事前準備に取り掛かります。まずは、アパートなどの仮住まい探しから始めましょう。建て替えでは既存の住居を取り壊すため、工事をしている間は別の場所で暮らさなければいけません。

また仮住まいへ移り住むため、引っ越し業者の手配も必要になります。ついでに解体する家の片付けもしておくと一石二鳥。不要なものは、引っ越しの際に廃棄しておくとよいでしょう。工期によっても異なりますが、アパートなどの家賃や引っ越し代は比較的大きな金額になる可能性があります。建て替え費用を計算するときは、仮住まいに住む間の費用もしっかり予算に含めておきましょう。

【手順10】解体工事日を決める 

仮住まいと引っ越しの段取りができたら、解体工事の日時を業者と打ち合わせましょう。なお解体工事中は、近隣住民に騒音やほこりなどで迷惑をかける可能性があります。建て替えの場合、またその土地に住むため、無用な近所トラブルはできるだけ避けておいたほうが賢明です。仮住まいへの引っ越し前に、近隣住民へ挨拶する期間も考慮して解体工事の日時を決めましょう。

【手順11】家の解体工事スタート  

解体すると言っても、いきなり重機を使って住宅を壊すわけではありません。実際には作業員の安全確保のために水道やガスの停止を確認した上で、足場や養生を設置してから工事に入ります。また工事の間も安全を確保するための手順にのっとって行われるため、すぐに終わるわけではない点も理解しておきましょう。住宅の構造や大きさによって解体工事にかかる期間は変わりますが、一般的に延床面積約30坪(100㎡)の木造住宅であれば21日間程度かかります。

【手順12】家の着工と引き渡し   

解体が終わったら家の着工に入るので、あとは理想の住宅ができるのを待つだけとなります。着工から完成までの期間は最速で3カ月、遅くて半年程度を見込んでおきましょう。完成したら建築会社の担当者と一緒に出来上がりを確認。建築主事や指定確認検査機関による完了検査が無事に済んだら、引き渡しという流れです。

引き渡しが済んだら仮住まいから新しい家に引っ越しして、新生活がスタートします。なお新しい家に合わせて家財道具などを新調する場合、搬入を引っ越し日に合わせる点も忘れないようにしましょう。

4建て替えの費用ってどのくらいかかるの?

一般的に住宅を建てる費用の目安は、「延床面積×坪単価」の式で算出します。どれくらいの大きさの住宅を建てるかは人それぞれでしょうが、せっかくなら快適な住宅に住みたいですよね。そこで参考になるのが、国土交通省が公表している「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」です。

その資料によると、住宅内で快適に生活するために必要な広さは3人家族で延床面積約30坪(100㎡)、4人家族で延床面積約38坪(125㎡)となっています。敷地面積の問題もありますが、住宅を建てるときはこの指標を一つの目安にするとよいでしょう。

出典:国土交通省「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」

ここからは延床面積約30坪(100㎡)と約38坪(125㎡)の住居、さらに完全分離型の二世帯住宅、この3パターンの建て替え費用の目安について紹介していきます。

延床面積約30坪(100㎡)の住宅の場合

1坪(約3.3㎡)当たりの住宅建設金額の目安は、国土交通省の「令和元年計 建築着工統計調査報告」によると、全国平均で約66万円となっています。そのため延床面積約30坪(100㎡)の建築費の目安は、「30坪×66万円=1980万円」となります。

3人家族の場合は、この金額を目安にするとよいでしょう。ただし忘れてはいけないのは、実際に建て替えるときはさらに解体費用や引っ越し費用などが別途かかる点です。合計すると2000万円以上かかることは、覚悟しておきしょう。

延床面積約38坪(125㎡)の住宅の場合

1坪(約3.3㎡)あたりの建築費を全国平均の約66万円とする場合、「38坪×66万円=2508万円」となります。その他の諸費用を含めると4人家族の場合、3000万円程度の資金が必要になると考えておきましょう。

完全分離型の二世帯住宅の場合

息子夫婦が実家に帰ってきたなどの理由で、完全分離型の二世帯住宅に建て替える場合、通常の住宅より費用がかかるケースが多いです。なぜなら、水回りなどのスペースが2世帯分必要になるからです。一般的には、通常の住宅1.5~2倍程度の費用がかかると言われています。

つまり延床面積38坪でも、二世帯住居なら3762~5016万円がかかる計算です。少しでも建築費を抑えたいなら、配管などの関係上、特に費用がかかりがちな浴室やトイレ、台所といった水回り部分を共用にするなどの工夫をしましょう。

建築費以外にかかる費用とは?  

建て替えの際は建築費以外にも、たくさんの項目で支出が重なります。予算を考えるときは、忘れずにそれぞれの費用も考慮しておきましょう。建築費以外にかかる費用は、以下の通りです。

解体費用・・・取り壊す住宅の構造によって異なるのが特徴です。木造住宅は1坪(約3.3㎡)当たり3~5万円程度が目安となります。

測量費用・・・図面を正確に作るためや、近隣トラブルを防止するために敷地を測量する費用です。敷地面積によって異なりますが、30万円程度かかることが多いでしょう。なおすでに測量図がある場合は、必要ないこともあります。

地盤調査・・・建物の重みや地震などの天災によって、建築後に住宅が傾くのを防ぐための調査です。主な方式は2つあり、それぞれの坪単価は「スウェーデン式サウンディング調査」で6~7万円程度、「ボーリング調査」で20~25万円程度が目安となります。

引っ越し費用・・・既存建物を解体して新たな住居が完成するまでの間、仮住まいへ引っ越すための費用です。距離や運ぶ荷物の量によって費用は変わりますが、10万円未満で済むケースもあります。なお引っ越し費用を考えるときは、一緒に仮住まいする賃貸住宅の敷金や家賃についても検討しておきましょう。仮に家賃10万円、敷金2カ月の賃貸住宅に6カ月住んだ場合は、最低でも80万円程度が別途必要になります。なお引っ越し費用については、仮住まいから立て替えた家に戻る際にも発生することも忘れないようにしましょう。

不動産取得税・・・住宅を新築したり、大幅なリフォームを行ったりしたときに加算される税金です。「不動産の価額×4%(2021年3月31日までに一定要件を満たした住宅を取得した場合は3%)」で計算されます。

例えば2021(令和3)年3月1日に一定要件を満たした3000万円の住宅を取得した場合、「3000万円×3%=90万円」がかかる仕組みです。

登録免許税・・・取得した建物を、登記するために必要な費用です。建て替えの場合は、既存建物を解体したことによる滅失登記も行わなければいけません。税率は0.4%(2020年3月31日までに取得した場合0.15%)で、不動産取得税と同じく不動産の価額に掛けて算出します。

印紙税・・・書面の効力を担保するために、契約書に印紙を貼ることで納める税金です。契約内容の種類や記載されている金額によって、納める税金が細かく分けられているのが特徴です。なお建設工事請負契約書の締結において、2022(令和4)年3月31日までの間に締結すれば軽減措置の対象になります。

その他・・・住宅ローンの事務手続き手数料や保証料、抵当権を設定する際の司法書士報酬などが該当します。一つ当たりの出費は大きくなくても、まとめると大きな金額になる場合があるので、細かくチェックしておきましょう。

5建て替えに住宅ローンは組めるの?

建て替えは一般的に数千万円以上の資金が必要になるので、自己資金だけで対応するのは難しく、住宅ローンの利用を考えている人も多いのではないでしょうか。そこで建て替えに、住宅ローンを利用できるかについて解説していきます。

リフォームローンとは?

結論から言うと、住宅の建て替えに必要な費用は住宅ローンの対象になります。またリフォームローンの対象にもなるため、状況によって使い分けるとよいでしょう。ちなみに2021(令和3)年12月31日までであれば、所得税の控除(リフォームローン減税)を受けられるので、該当する方は忘れずに申告するようにしましょう。

リフォームローンとは、住居が経年劣化によって老朽化してきた部分を直すためのローンです。一般的には数百万円単位の貸し出しが多いですが、大掛かりな工事になるとリフォームローンでも数千万円単位の融資を受けられる場合があるため、建て替えで利用できる場合があります。

ただしリフォームローンは一般的に住宅ローンより金利が高く、借入年数が15年程度と短いケースが多い点には注意しなければいけません。建て替えにあたってそれほど費用がかからない場合や、自己資金がそれなりにあって借入年数が短くても返済できるような人に向いています。

ローン残債がある場合は?

既存物件の住宅ローン残債がある場合でも、建て替えのために新規でローンを組める場合があります。この場合「建て替え分とローン残債をまとめて借り換える方法」と、「新たにリフォームローンを組む方法」の2パターンが考えられます。

ただしいずれの場合も、自身が抱える借入金が膨らんでしまう点には気を付けましょう。毎月の返済額がそれほど変わらない場合でも、返済期間が長くなれば利息も含めた総返済額は増えてしまいます。

またローン残債がある場合、審査が厳しくなると想定されるので新たにローンを組むハードルは確実に高くなります。まずはどのくらいの資金を借りられるか、事前に確認した上で建て替えを検討した方が無難でしょう。 

6どのくらい借り入れできるかまずはシミュレーションしてみよう

住宅の建て替えに興味がある人は、まずは「どれくらい借り入れできるか」をシミュレーションしてみましょう。「住宅ローンシミュレーション」なら、毎月の返済額や借入期間などたった4つの項目を入力するだけで、すぐに結果が出るので便利です。ただし住宅ローンシミュレーションはあくまでも試算です。「本当にその金額が金融機関から借りられるか」を知りたい場合には、「スゴい速い住宅ローン審査」で詳しく確かめてみることをおすすめします。