注文住宅の土地探し、6割超がお金でつまずく|後悔しない総予算の立て方

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注文住宅を建てる際は「まず、間取りやデザインを考えるところから」というイメージの人もいるのではないでしょうか。しかし、実際にはそれらを考える前に「土地探し」をしなければならず、経験者の多くが「お金の問題」でつまずいているそうです。 今回紹介する調査では、土地を新たに購入して注文住宅を建てた人のうち実に65.7%が「土地の価格・予算との兼ね合いに苦労した」と回答しました。そこで、この記事では注文住宅建設の経験者がどこで後悔したのかを調査データから読み解き、これから土地探しを始める人が同じ失敗を避けるための「総予算の立て方」について順を追って解説します。

01注文住宅は「土地探し」から始まる人が過半数

注文住宅に興味がある人がまず知っておきたいのは、注文住宅を建てた人の多くが「土地を持っていない状態からスタートしている」ということです。株式会社NEXER Groupとながでんハウスが「土地探しから始める注文住宅購入に関するアンケート」という調査を行ったところ、注文住宅を建てる際に「新たに土地を購入して建てた」と答えた人は56.9%と半数を超えました。

一方で、「もともと所有していた土地に建てた」と答えた人は36.6%にとどまり、多くの人にとって家づくりは“土地を探すところから始まる”のが現実だとわかります。土地は決して安い買い物ではないため、購入後に後悔しても簡単に買い替えることはできません。最初の一歩である土地選びは家づくり全体を左右する重要な工程だといえますが、同調査によるとその段階ですでに「お金の問題」に悩まされる人が多いようです。

02【調査】経験者が土地探しで後悔したことTOP3

それでは、実際に注文住宅を建てた人がどのような点で後悔したのか確認してみましょう。同調査で土地を新たに購入した人を対象に「もっとこうすればよかった」と最も後悔していることを聞いた結果、上位3つは以下のようになりました。

  • 1位:土地と建物の総予算をもっと早く把握しておけばよかった・・・14.3%
  • 2位:もっと早く住宅会社(ハウスメーカー・工務店)に相談すればよかった・・・12.9%
  • 3位:複数の土地・会社を比較すればよかった・・・11.4%

これら3つに共通するキーワードは「もっと早く」「もっと比較すれば」という、準備と情報収集の遅れへの後悔です。とりわけ1位が「総予算の把握」だったことは、これから土地を探す人にとって見逃せないポイントで、失敗の多くは動き出す前の準備段階でほぼ決まっているといえます。

なぜ「総予算の把握」でつまずくのか

土地探しで後悔したことの1位は「総予算の把握」でしたが、その理由は「土地探しで苦労した点はどこですか」という質問から伺うことができます。同質問では「土地の価格・予算との兼ね合い(65.7%)」が断トツの1位で、次いで「エリア・立地の選定(54.3%)」、「周辺環境(42.9%)」が続きました。

このことから多くの人が希望エリアや環境と予算の折り合いに頭を悩ませていることがわかりますが、ここには落とし穴があります。それは土地探しをしている間はどうしても「土地の値段」だけに目が向きがちな点です。

注文住宅で本当に必要なお金は「土地代+建物代+諸費用」を合わせた「総予算」ですが、土地の値段ばかりに目が向いてしまうと、いざ建物の見積もりが出た段階で予算オーバーになりやすいというわけです。

住宅購入の総予算を考える際は、「いくら借りられるか」だけでなく、「今後の家計を考えて、いくらなら無理なく返せるか」を確認することが大切です。住宅ローンの審査では一定の返済負担率などが考慮されますが、審査に通る金額が、そのまま家計にとって適正な借入額とは限りません。

実際に「ざっくりとした金額がわからないまま進んでいった」「相場を把握していなかった」という声も聞こえていて、土地単体で予算を考えてしまったことが後悔につながっているケースが多いと考えられます。

03注文住宅を建てる人の「総予算の立て方」3ステップ

ここまで紹介したように、注文住宅を建てる人は「総予算の立て方」で後悔していることが多いといえます。そこで、ここからは注文住宅建設を考えている人に向けて、後悔を避けるための総予算の立て方を3つのステップで整理していきます。

ステップ1|土地代・建物代・諸費用を”合算”で考える

まず大前提として注文住宅の予算は「土地代+建物代+諸費用」の3点セットで考えることが重要です。なお、諸費用には登記費用やローン手数料、地盤改良費などが含まれ、一概にいくらかかるとはいえませんが、総額の1割程度かかる場合もあります。

「土地に予算を使いすぎると、肝心の建物にお金が回らなくなるかもしれない」という考えを常に頭に浮かべながら手続きを進めていくと予算オーバーしにくいでしょう。

ステップ2|先に「借りられる額・返せる額」を把握する

住宅探しでは頭金を潤沢に用意できる場合を除いて、ほとんどの人が「総予算の上限=住宅ローンの借入額」となるはずです。この金額が曖昧なまま土地に一目ぼれして即決すると、返済計画全体が破綻する恐れがあります。

そのため、土地探しを始める前に「自分がいくら借りられて、毎月いくらなら無理なく返せるのか」を把握しておくこともポイントです。借入可能額や毎月の返済額は当サイトにある住宅ローンシミュレーターを使えば数分で目安がつかめます。

適切な予算を知りたい方はサイト内の「住宅購入予算シミュレーター」、毎月の支払いが気になる方は「毎月の返済額シミュレーター」がおすすめなので、ぜひ試してみてください。

ステップ3|金利上昇のリスクも織り込んでおく

総予算の考え方で意外と見落とされがちなのが「時間経過による金利変動」です。金利は住宅ローンの総返済額に大きな影響を与えますが、いつも一定ではありません。同調査でも「土地探しに時間がかかり、その間に金利が上昇していた」という後悔の声がありました。

土地探しは数か月~年単位に及ぶこともあり、金利が上昇すると想定より総返済額が増えてしまうリスクがあります。そのため、注文住宅の建設を考えるなら、早めに資金計画を固めたうえでスピード感を持って動くほうが、結果的に総予算を守ることにつながりやすいでしょう。

04「もっと早く相談すればよかった」を防ぐためにできること

ここまでは土地探しで後悔した1位の「総予算の把握」について解説してきましたが、それでは2位と3位の「もっと早く住宅会社に相談すればよかった」「複数を比較すればよかった」を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。ここで役立つのが土地探しの情報源に関する調査結果です。

同調査の「土地探しの情報を主にどこで得たか」という問いで、最も多い回答は「ハウスメーカー・工務店(48.6%)」で、次いで「不動産会社(32.9%)」でした。土地探しの初心者ほど「土地探し=不動産会社」と考えがちですが、実際にはハウスメーカーや工務店の方が頼られているのがわかります。

この理由はシンプルで、「注文住宅は土地の条件によって建てられる家の広さや間取り、予算配分が変わるから」です。土地探しの段階でハウスメーカーや工務店に相談すれば、「その土地にどんな家が、いくらで建つのか」まで見据えて判断できます。これはステップ1で触れた“総予算で考える”ことにも直結する効率的な探し方です。

ただし、後悔の3位にあるように「複数社を比較すればよかった」という事態を避けるために最初の1社で決めるのは避けたほうが無難でしょう。土地や住宅会社を比較することで、価格だけでなく、建築条件や設計の自由度、標準仕様、追加費用などの違いも確認しやすくなります。早い段階で情報を集めておき、ある程度固まった段階で複数の土地や会社を比較する姿勢が大切です。

05土地は”建物とお金”とセットで考えよう

土地は家づくりの最初の一歩でありながら、高額であるがゆえに購入にあたっては後戻りしにくい大きな決断を迫られます。だからこそ、土地の値段だけで判断せず、建物と諸費用を含めた総予算はもちろん住宅ローンの返済計画まで含めて、早い段階から準備を始めることが大切です。

総予算を検討する出発点となるのは「自分はいくら借りられて、毎月いくらなら無理なく返せるのか」を把握することです。それが定まらないまま土地探しを始めると、予算オーバーや相談の遅れを繰り返してしまうかもしれません。当サイト内には毎月の返済額の目安や借入可能額の確認に役立つ、各種シミュレーターおよび「スゴ速住宅ローン保証審査」というサービスがあります。

また、それにあわせてお住まいの地域で最も低い金利を扱っている金融機関が一目でわかる「最新金利ランキング」で各社を比較しておけば、総予算の上限と返済計画の精度はぐっと上がるでしょう。

住宅ローンの予算と返済見通しが立てば、土地探しの軸が定まってお金の問題で後悔しにくくなるはずなので、当サイト内のサービスを上手に活用して満足する家づくりに役立ててください。

新井智美

監修:新井智美

CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士

プロフィール

トータルマネーコンサルタントとして個人向け相談の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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