マイカーローンは住宅ローンとまとめるのがお得!変動金利の上昇リスクも合わせて注意

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マイホームやマイカーを購入するなら、超低金利の状態が続く今のうちにローンを組んだ方がお得です。ただし、この2つは購入のタイミングが重なりやすく、どちらを優先して購入すべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。もし両方とも同時期に購入するのであれば、同じ金融機関で住宅ローンとマイカーローンをまとめて借り入れた方が得られるメリットは大きくなります。 マイカーローンも住宅ローン同様に「変動金利」と「固定金利」から選べますが、一見金利が低くお得に見える「変動金利」については、将来的な金利上昇リスクが伴う点に注意が必要です。 そこでこの記事では住宅ローンとマイカーローンを同時期に利用したい人向けに、両方のローンを合わせて借り入れするメリットや注意点について簡単に解説します。

01マイホームかマイカーか、どちらを先に購入すべき?

ローンを利用してマイカーとマイホームを購入する場合、そのどちらを優先して借り入れするべきか、大きな悩みどころです。

一般的に住宅ローンとマイカーローンを比べてみると、住宅ローンはマイカーローンに比べて借入額が大きく返済期間も長いため、銀行の審査は厳しめとなります。一方、マイカーローンは借入額そのものが数十万~数百万円規模と住宅ローンに比べて小さいため、住宅ローンより審査基準のハードルは低めです。

そこで同時期に両方のローンを組む場合は、先に住宅ローンの借り入れから申し込むのが一般的です。先にマイカーローンなどの借り入れがある状態で住宅ローンを申し込むと、ローン審査ではかなり不利です。住宅ローンの借入可能額は、マイカーローンの残債分が差し引かれて算出されるからです。

その点、返済規模が小さいマイカーローンは後からでも審査に通りやすく、先に住宅ローンを組んでもあまり問題ありません。

しかしある調査によると、マイホームとマイカーを「同時」に購入している人も一定数いることがわかっています。

マイホームとマイカーを同時に購入する人は約7人に1人と意外に多い!

少し古いデータになりますが、住宅金融支援機構「2014年度・住宅取得に係る消費実態調査」によると、マイホームを購入した人の15%が車(新車・中古車)を同時に購入しています。これは約7人に1人の割合です。

同時購入した人は、手元に十分な資金がある人ばかりではないようです。むしろ住宅購入時に頭金などで現金を使ってしまった人ほど、マイカーローンを利用している傾向がみられます。

その理由として考えられるのが、住宅ローンとマイカーローンの同時借り入れによるさまざまなメリットの存在です。特に同じ銀行で複数のローンを組むと、返済管理が楽になる、銀行から金利や手数料面で優遇を受けられるなどのケースがあり、これが同時購入者の増加につながっていると考えられます。

02住宅ローンとマイカーローンはまとめた方がお得!メリットも多数あり

住宅ローンとマイカーローン」をまとめるというと、「住宅ローンに車の購入費も上乗せする」と勘違いする人も多いかもしれません。しかし、住宅ローンのために融資を受けた場合、そのお金を住宅購入以外の目的で使用することはできません。ここでの「まとめる」とは、あくまでも住宅ローンのときと同じ金融機関でマイカーローンも借り入れる方法を指します。

ただし、例外もあって住宅ローンやマイカーローン「教育ローン」「フリーローン」などの複数の目的別ローンをひとまとめにするタイプも存在します。このタイプを「おまとめローン」といい、労金の「住(す)きっと!500」やJAの「JAおまとめ住宅ローン」など、比較的公共性の高い金融機関を中心に取り扱いがあるようです。しかし現状では住宅ローンと合わせた「おまとめローン」は、かなり少数にとどまるので、ここでは窓口を一本化するタイプを中心に解説します。

それでは住宅ローンとマイカーローンを1つの金融機関にまとめるメリットについて見ていきましょう。

メリット1:返済日がまとめられるので管理しやすくなる

複数の金融機関から借り入れすると、返済日がバラバラだったり引き落とし口座が別だったりと、返済管理が意外と大変です。ローンの契約ごとに返済額や返済方法も異なるので、うまく管理できていないと返済漏れなどのトラブルにつながりやすくなります。万が一返済漏れが生じると「遅延損害金」が発生してしまうため、借り入れているローンの返済額と引き落とし日を管理しやすくしておくことが大切です。

その点、借り入れを1つの金融機関に集約しておくと、返済に使用する口座も1つにまとめることができるので管理がかなり楽になります。銀行側でも返済状況を管理してくれますので、何か問題が起こっても対応しやすいです。

メリット2:金利優遇を受けられることも

住宅ローンの申し込みと同時にマイカーローンも組みたいと伝えると、交渉次第では金利の優遇などを提案してもらえるケースがあるようです。金融機関側としても複数のローンを組んでもらうメリットは大きいので、与信状況に問題なければ有利な条件でローンを組める可能性が高くなります。

特にマイカーローンのような無担保ローンは元々の金利が高めですので、少しでも金利を下げてもらうことができれば大きな負担減につながるでしょう。優遇措置が適用される場合は、期間も含めた細かな条件をしっかり確認することが大切です。

03ただし注意点も!「返済負担率」に注意しよう

住宅ローンとマイカーローンの2つを同時に組むうえで、金融機関側から提示される審査条件を満たす必要があります。特に審査条件で重視されるのが「返済負担率に収まっているか」という点です。「返済負担率」とは、年収(額面)のうちに占める年間の返済総額の割合のこと。一般的に適正とされる返済負担率の目安は30~35%ほどです。ただし、上限ギリギリだと返済がきつくなるケースが多いため、実際のところ返済負担率は25~30%が理想的とされています。

住宅ローンとマイカーローンを同期に組む場合、2つのローンの借り入れ額を合わせたうえで返済負担率の上限を25~30%に収めなければなりません。2つを合計した結果、返済負担率が適正範囲をオーバーしてしまった場合は、住宅ローンの希望借入額が引き下げられる可能性があるので注意しましょう。

住宅ローン同様、マイカーローンも変動金利の上昇リスクあり!

住宅ローンと同様に、マイカーローンも固定金利と変動金利の両方から選べるケースがあります。マイカーローンは借入金額が小さく返済期間も短いため、固定金利と変動金利の負担差はあまり大きくありません。

マイカーローンは基本的に無担保型のローンですので、金利設定は比較的高めです。そのため金利の低い変動金利を選ぶ人が多い傾向にあるようです。変動金利には金利上昇リスクが伴いますが、比較的規模の小さいマイカーローンは、万が一の場合でもあまり大きなダメージにつながりません。この点でも、マイカーローンでは変動金利が選びやすいといえるでしょう。

一方住宅ローンは、金利上昇リスクによる影響が大きいです。安易に変動金利を選んでしまうと、将来的に金利が上昇した場合に利息分の返済さえきつくなる可能性も十分あります。金利上昇によるリスクには、十分気をつけたいところです。

今後、変動金利が上昇するかどうかは、世界的な物価高、インフレに伴う金融緩和の波が日本にどの程度影響するかにかかっています。すでに2022年12月20日の日銀金融政策決定会合で、長期金利(10年国債金利)の上限・下限を0.25%程度から0.5%程度に拡大する決定がされました。この決定によって「フラット35」などの全期間固定型の住宅ローンは3月適用金利を引き上げられるなどの影響が出始めています(2023年3月1日時点)。

市場では変動金利への影響は少ないとの見方が大半ですが、世界経済が不安定な状況はますます加速しており、今後も金利上昇リスクが全くないとは言い切れない状況です。

金利上昇リスクへの対策方法としては、貯蓄の一部を返済に回して元金部分を減らす「繰り上げ返済」が有効です。しかし「繰り上げ返済」は、ある程度手元に資金があることが前提となります。資金的余裕がない場合はマイカーローンも含めて、固定金利を選ぶことも有力な選択肢となるでしょう。

04金利の違いで比較できる!毎月の返済額をそれぞれ試算してみよう

ローンを組むことでマイホームとマイカーを同時に購入したい人は、まず借入合計額が年収のどのくらいを占めているかチェックしてみましょう。目安となる「返済負担率」は「年間返済額 ÷ 年収 × 100」で簡単に計算できます。年収(額面)での目安は、返済負担率25~30%です。

例えば仮に年収600万円(額面)で年間返済額の合計が160万円だとすると、返済負担率約26.7% = 160万円 ÷ 600万円 × 100です。この程度の数字に収まると生活を圧迫することなく、返済可能と判断できます。

返済負担率の計算自体は簡単ですが、各金融機関の商品ごとに比較したいなら「住宅ローンシミュレーション」を利用すると便利です。特に固定金利か変動金利かで悩んでいるなら、金利の違いでどのくらい毎月の返済額に差が出るかをシミュレーションしてみましょう。

当サイトの「毎月の返済額シミュレーター」でも手軽に計算結果を出せるので、気になる方はぜひ一度お試しください。

新井智美

監修:新井智美

CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士

プロフィール

トータルマネーコンサルタントとして個人向け相談の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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