新築マンション3LDKが3000万円台、名古屋・湾岸エリアが「値ごろ感」で人気!
日本を代表する国際貿易港である名古屋港を擁するのが、「名古屋市港区」です。周辺は工場や倉庫が建ち並ぶ工業地域として知られており、これまで住宅街としての人気は高くありませんでした。 しかし近年、官民による開発が進んだことにより、ナゴヤドーム約6個分という広大な工場跡地に人気の大型商業施設がオープン。周辺に建設された大型マンションは新築3LDKで3000万円台という程よい「値ごろ感」で、特に若者や子育て世代から人気を得ています。それを裏付けるように「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2023 in 愛知」では、港区の東海通駅エリアが第1位に選出されました。 そこでこの記事では、近年人気の高まる名古屋の湾岸エリア「港区」の魅力や、暮らすうえで確認しておきたいポイントについて解説します。
01以前は工業地帯、現在は先進的な街に変貌を遂げた「名古屋市港区」
名古屋市港区にあたるエリアは、ほとんどがもともと海でした。江戸時代に干拓が始まり、明治時代にエリアの中心となる名古屋港が開港しています。名古屋港は中部エリアの経済を支える日本を代表する貿易港として発展し、港を中心として中京臨海工業地帯が形成されていきました。名古屋港周辺には、現在も港湾倉庫や重化学工業をメインとした大規模な工場が建ち並びます。
工業地帯として発展してきた港区ですが、名古屋市の中心部「栄」から南に約10kmと都市部からのアクセスは良好。地下鉄が通っているほか、2004年にはあおなみ線も開業し、名古屋市の中でも利便性の高い街へと変貌を遂げています。
また、「名古屋港水族館」「リニア・鉄道館」「レゴランド・ジャパン」などの観光施設も多く立地し、市内有数の観光スポットとしてカップルやファミリーに人気の場所ともなっていました。
そんな港区の湾岸エリアに2018年9月、大型商業施設「ららぽーと名古屋みなとアクルス」が誕生しました。約33ha(ナゴヤドーム約6個分)という広大な敷地の再生構想「みなとアクルス」の一端を担う施設であり、隣接地には三井不動産レジデンシャルが新築分譲マンションを建設。周辺では、住宅街として整備する動きが活発化しています。
みなとアクルスは名古屋市の低炭素モデル地区にも指定されており、市内でも先進的なエリアとして注目を集めています。こうした先進的なまちづくりが評価され、「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2023 in 愛知」で「東海通」駅エリアが第1位に選出されました。
新築マンションが3LDKで3000万円台!値ごろ感も人気
「みなとアクルス」に建てられた三井不動産レジデンシャルが手がける新築マンションは、3LDK・80平米以上で3000万円台〜という価格設定も注目されています。
程よい値ごろ感が人気を呼び、港区に多くの若者や子育て世代が流入しました。港区では24歳以下で出産する人の割合が14.8%(2017年現在)となっており、名古屋市16区中で最も高い割合です。港区は、名古屋市内でも特に若い子育て世代が多く居住するエリアといえるでしょう。
港区は公共交通網が充実しているのも魅力の一つです。みなとアクルスの最寄り駅である名古屋市営地下鉄名港線「東海通」駅からは、名古屋の中心繁華街「栄」駅まで約15分でアクセスできます。「レゴランド・ジャパン」「リニア・鉄道館」の最寄り駅「金城ふ頭」駅からあおなみ線に乗れば、「名古屋」駅まで約24分でアクセス可能です。
加えて、港区は名古屋高速道路の出口が近いのもポイントです。名古屋高速道路は東名阪自動車道や名神高速道路と接続しており、関西方面への移動もスムーズ。車での移動もしやすい立地です。このように、名古屋市港区は今後も住環境の向上が期待できるエリアといえます。
02ただし名古屋・湾岸エリアの災害リスクもしっかり確認しよう
前述のように住宅街として人気の高まる名古屋市湾岸エリアですが、将来発生するといわれる南海トラフ巨大地震による被害が想定されるエリアに位置していることに注意しなければなりません。また名古屋市港区では、過去に伊勢湾台風や東海豪雨などの自然災害でも大きな被害が発生しました。物件購入の際は、こうした災害リスクも十分に理解したうえで判断する必要があるでしょう。
2023年9月、気象庁が実施した南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会では、依然として南海トラフ巨大地震が今後30年以内に発生する確率を70〜80%とし、切迫性の高い状態であるとして注意を呼びかけています。
南海トラフ巨大地震では強い揺れによる被害もさることながら、沿岸部では津波による甚大な被害も危惧されています。愛知県の被害想定では港区の大半の地域が津波で浸水すると考えられており、津波への備えが求められる状況です。
さらに港区は埋立地が多いため、地震による液状化現象も懸念されます。液状化は、地下に埋設された上下水道管やガス管などの破損、電柱の沈下や傾斜による電気供給の遮断などの被害をもたらす場合があります。建物への直接的な被害がなかったとしても、液状化によって電気、ガス、水道などのライフラインが寸断されるリスクがあるのです。
来る巨大地震を見据え、自治体では防潮堤の改修や河川の堤防整備など、ハード面から災害に強い都市基盤の整備を着実に進めています。しかし、災害リスクがあることに変わりはありません。
災害リスクの高いエリアの物件を購入する際は、不動産会社の説明や建築業者にすべてを委ねるのは危険。いざというときの避難や対応について、個人でもしっかり備えることが重要です。検討にあたってはハザードマップも必ず確認しておきましょう。
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近年住宅地としても注目を集める名古屋市港区では、3LDKの新築分譲マンションが3000万円台から供給されています。若者や子育て世帯でも比較的手が届きやすいことから、人気が高まっているエリアです。
一方で、名古屋市湾岸エリアは南海トラフ巨大地震による被害も想定されるため、物件選びの際は事前にハザードマップを確認するなど、災害リスクを十分に理解したうえで判断しなければなりません。 3000万円台の新築マンションを購入した場合に毎月の返済額がどれくらいになるか知りたい方は、当サイトの「毎月の返済額シミュレーター」ですぐに試算してみましょう。
監修:新井智美
CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
プロフィール
トータルマネーコンサルタントとして個人向け相談の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。
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