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フラット35のはじめての住宅ローン!はじめての住宅ローン

年収がネック…
転職したばかり
…住宅ローン
借りられる?

年収がネック…転職したばかり…住宅ローン借りられる?

収入が低いことが理由で審査に
落ちてしまった方は収入合算を
考えてみては?

新井智美

トータルマネーコンサルタント/
CFP/1級ファイナンシャルプランニング技能士

フラット35収入合算についての利用条件やメリット、ペアローンとの違いについて解説します。

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収入合算?
もう少し
かんたんに
教えて!

収入合算?もう少しかんたんに教えて!

フラット35収入合算とは?

審査対象の収入を増やし、借入金額を増やすことができるプラン!

フラット35では、年収の低さが原因で希望金額の借り入れができない人のためのプランとして「収入合算」を提供しています。

一般の住宅ローンの場合、「前年度税込み年収が〇〇〇万円以上」など年収に制限を設けている中、フラット35の場合は、年収に対する総返済額の割合に制限があるだけで、年収そのものについては具体的な制限を設けていません。

フラット35の収入合算は、主債務者(申込者本人)の収入と、一定の要件を満たす家族(1名)の収入を合算することによって審査対象の収入を増やし、借入金額を増やすことができます。

連帯債務者としてパートやアルバイトの方でも連帯債務者になれる!

フラット35の収入合算は、安定した収入があれば、パートやアルバイトの方でも連帯債務者として利用可能です。一般の住宅ローンでは、収入合算者は正社員が条件になっていることが多く、パート収入者は合算できないのが一般的です。

収入合算には、連帯債務型と連帯保証型の2タイプがある!

一般的に収入合算には、連帯債務型と連帯保証型の2タイプがありますが、フラット35の場合、連帯債務型しか取り扱っていません。

連帯債務型とは

夫婦のどちらかが「主となる債務者」となり、もう一方がその「連帯債務者」となる方法です。夫婦のどちらも債務者となるため夫婦それぞれに金融機関へのローン返済義務が生じます。

万が一、夫婦のいずれかがローンを返済できなくなった場合には、もう1人の債務者に2人分のローン返済が求められます。

もしもの時のためにデュエット(夫婦連生団体信用生命保険)がおすすめ!

収入合算(連帯保証型)の場合、団体信用生命保険(団信)に加入できるのは主債務者のみで、連帯保証人になる方は団信への加入ができません。

主債務者が亡くなった際は団信によってローン残債がゼロになりますが、連帯債務者については死亡時にローン残債はなくならないうえに、これまでローン返済に貢献してきた連帯保証人の収入が以後なくなるため、家計が苦しくなります。

フラット35の場合、「デュエット(夫婦連生団信)」があります。連帯債務者も上乗せ金利年0.18%で団体信用生命保険が付けられるのが特徴です。毎月返済額が少し増額しますが、連帯保証人の収入を当てにしている場合は、かなりのリスクヘッジにつながります。

収入合算
ペアローン
いったい
何が違うの?

収入合算ペアローンいったい何が違うの?

民間のペアローンとの違いは?

フラット35の収入合算とペアローンには、主に次のような違いがあります。

ペアローンは契約が2本!
収入合算は契約が1本!

・フラット35の収入合算の場合

住宅ローンは1本のみ、名義人は主債務者で、収入合算者は連帯債務者となります。

・民間のペアローンの場合

2人がそれぞれの持ち分に応じた金額の住宅ローンを借りて、お互いがお互いの連帯保証人になります。

ペアローンは契約が2本になるため、住宅ローンの契約に必須な印紙代や事務手数料もそれぞれ2倍になることになります。

団体信用生命保険の加入の要否

・フラット35の収入合算の場合

万が一返済ができなくなったときのための団体信用生命保険(団信)への加入は任意です。

配偶者を連帯債務者として収入合算を利用する場合には、デュエット(夫婦連生団体信用生命険)に申し込めます。デュエット(夫婦連生団体信用生命険)に加入すると、主たる債務者と連帯債務者(配偶者)のどちらかが死亡、もしくは所定の身体障害状態になった場合に、夫婦の持分やローンの負担割合にかかわらず、住宅ローン残高の全額が保障されます。

・民間のペアローンの場合

住宅ローン1本ごとに団信に加入する必要があり、それぞれ保険料を納めなくてはなりません。

住宅ローン控除の算出法

・フラット35の収入合算の場合

フラット35の収入合算は「連帯債務」のため、主債務者と収入合算者それぞれが負担する金額の割合をもとに、住宅の持ち分(住宅の所有権の割合)を算出し、その持ち分に応じた住宅ローン控除を受けられます。

例えば、夫の持ち分が3分の2、妻の持ち分が3分の1の住宅購入し、ローンの残高が3000万円ある場合、住宅ローン控除の対象となる額は夫が2000万円、妻が1000万円とされます。

・民間のペアローンの場合

主債務者と収入合算者それぞれのローンの残高に応じて住宅ローン控除を受けることができます。

事務手数料・印紙代などの経費

・フラット35の収入合算の場合

契約する住宅ローンは1本なので契約にかかる事務手数料や印紙代などの諸経費は1本分で済みます。

・民間のペアローンの場合

住宅ローンを計2本組むことになるので、諸経費も2本分必要になります。

フラット35の収入合算 ペアローン
契約 夫婦のいずれか一方が主責務者となって住宅ローン1本を契約する 夫婦それぞれ1本ずつ(計2本)の住宅ローンを契約する
連帯保証/連帯債務 収入合算者が連帯債務者になる 夫と妻それぞれがお互いの連帯保証人になる
団体信用
生命保険
原則として加入は任意。利用する場合は主債務者が加入。夫婦二人で加入できる制度もある。 夫婦ともに団信に加入しなければならない
事務手数料など ローン1本分のみかかる ローン2本分がかかる
住宅ローン控除 住宅の持ち分に応じて夫婦ともに控除が受けられる 各自のローン残高に応じて夫婦ともに控除が受けられる

いいことばかり
ではない?
メリット・
デメリットを
教えて!

いいことばかりではない?メリット・デメリットを教えて!

メリット・デメリット

一般的なペアローンとは異なる点も多いフラット35の「収入合算」。ローン利用者にとっての主なメリットとデメリットをまとめると、それぞれ次のようになります。

フラット35収入合算のメリット

  • 借入可能額が増える

    収入を合算することで、借入金額が増える可能性があり、希望の住まいを手に入れやすくなります。

  • 非正規雇用の人の収入
    も合算できる

    審査の際に勤続年数や雇用形態は問われないため、パートやアルバイトなどの非正規雇用で働いている場合も、利用することができます。

  • 住宅ローン控除を利用
    できる

    主債務者と収入合算者がそれぞれ控除を受けられますが、ローンの負担割合によって控除対象額が変わります。

  • 住宅ローンを2本組む
    必要がない

    主債務者名義の住宅ローンを1本組めば良いため、諸費用も1本分で済みます。

フラット35収入合算のデメリット

  • 離婚した場合のトラブル

    離婚後に誰がローンを払い続けるのか、どちらが家に住み続けるのか等のトラブルが起きやすくなります。

  • 連帯債務者死亡後は主債務者が1人で返済

    例えば妻(連帯債務者)に万が一のことが起きたときは、団信に加入していない場合、夫(主債務者)は収入合算で借りた住宅ローンを1人で払い続けなくてはなりません。

  • 収入減なら負担が大きくなるおそれ

    主債務者と収入合算者がそれぞれ控除を受けられますが、ローンの負担割合によって控除対象額が変わります。

収入合算には「借入額を増やせる」という大きなメリットがある一方、上記のようなデメリットもいくつか指摘されています。ローン検討時は、とにかく「たくさん借りること」を目標としてしまいがちですが、せっかく住まいを手に入れても、ローン返済の不安があると、安心して生活を楽しめなくなってしまいます。

「たくさん借りること」ではなく、「無理なく返せる金額を借りること」を心がけ、できればファイナンシャルプランナーなどプロのアドバイスも受けながら、身の丈に合った住宅ローン選びをするようにしましょう。

私たちも
使える?
どうしたら
いいの?

私たちも使える?どうしたらいいの?

利用条件とは?

収入合算できるのは近親者(配偶者や父母、子など)が対象です

フラット35の収入合算で、収入が合算できるのは次の要件をすべて満たす人です。

  • 主債務者の親、子、配偶者など
  • 申込時の年齢が70歳未満の人
  • 主債務者と同居する人(ただし、購入する不動産がセカンドハウスの場合は同居の必要なし)
  • 連帯債務者となることができる人(1名のみ)

収入合算を利用して借りたローンの名義人は、ローンの主債務者1人で、収入を合算した人は連帯債務者となります。

借入期間の上限は年齢で決まる

フラット35の収入合算を利用する場合の借入期間の上限は、次の計算式で求めることができます。

借入期間上限の計算式

80歳 ー

「主債務者または収入合算者※1のうち年齢が高い方の申込時の年齢
(1年未満切上げ)」

最長借入期間

※合算額が収入合算者の年収の50%を超える場合の収入合算者

最長借入期間のシミュレーション

(例)前提条件:
主債務者:30歳/年収400万円
収入合算者:55歳/年収800万円

1. 収入合算者の年収(600万円)を全額合算する場合

収入合算者の年齢(56歳(1歳未満切上げ))が基準となりますので、借入期間は24年が最長となります。

2. 合算額を300万円(600万円の50%)以下とする場合

申込みご本人の年齢(31歳(1歳未満切上げ))が基準となりますので、借入期間は35年が最長となります。

収入が低いことが理由で審査に落ちてしまった方は収入合算を考えてみては?

まとめ

  • 収入合算は2人で借りることで審査対象の収入を増やし、借入金額を増やすことができるプラン
  • ローンの負担割合によって控除対象額が変わるが、主債務者と収入合算者それぞれが住宅ローン控除を受けられる
  • 非正規雇用の人や勤続年数が少ない場合でも収入合算できる
  • 住宅ローンをそれぞれ組む必要もなく、諸費用も1本分で済む
  • もしもの時のために収入合算用に夫婦で加入する団信(デュエット)が用意されている

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