2022年、消費者物価指数が上昇中!「インフレにマイホーム購入」は正しい選択なのか?

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総務省統計局が調査している消費者物価指数は、2022年4月時点で前年同月比+2.1%でした。消費者物価指数がプラスになるということは、「物やサービスの値段が上がっていること」を意味するため、日本国内でインフレ圧力が高まっていることが分かります。その要因には、「ウクライナ情勢」および「円安の進行」が挙げられ、今後もこうした不安定な世界情勢が続くと、インフレ圧力はさらに加速するかもしれません。 そこで注目を集めているのが「不動産」です。不動産は一般的にインフレに強いといわれており、中にはインフレ対策としてマイホームを購入する人もいます。この記事では「不動産はなぜインフレに強いか」や「マイホームを買うベストなタイミングはいつか」について解説します。マイホーム購入を検討している人は参考にしてください。

01消費者物価指数が8カ月連続上昇!2022年4月、ついにインフレ率2%を突破!

2022年4月時点での全国の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の前年同月比は+2.1%となり、消費増税の影響があった2015年3月以来の伸び率を記録しました。2022年3月の消費者物価指数が、+0.8%であったことを考えても大きな伸び率となりましたが、ここでのポイントは「+2.0%を超えた」という点です。

なぜなら、これまで大規模な経済政策を実行してきた日本銀行(以下、日銀)の具体的な目標として「消費者物価指数の前年比上昇率+2.0%」が掲げられていたからです。つまり、今後も消費者物価指数が同じような水準で推移していくと経済政策が変更される可能性があり、住宅購入においても金利の上昇などの面で影響を受ける恐れがあります。

近年の消費者物価指数は携帯大手各社の努力による通信料の大幅な削減や、Go Toキャンペーンの見送りによる観光消費の減少によって押し下げられていました。しかし、2021年3月に通信料の値下げが開始してから一年以上が経過したことや、日本国内では2022年3月ごろから新型コロナウイルスの感染者数が落ち着いてきて、消費が持ち直しつつあることが今回の大幅な上昇につながったと推測されます。 また、「ウクライナ侵攻の長期化による原油などの資源価格高騰の本格化」、「コロナ禍から経済が回復してきた国の金利引き上げによる相対的な円安の進行」によって、輸入品を中心に日本国内の物価が上がりやすい環境になっていることも要因に挙げられるでしょう。

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02インフレで不動産価格は上昇!ただし住宅ローンの変動金利も上がる可能性も

インフレが進んでいる中で不動産を購入したほうがよいとされる理由は、「インフレ下では現金の価値が減少するのに対して、不動産の価値が増加しやすい」からです。そもそも、インフレというのは物の価格が上がっている状態を指します。少し極端な例ですが、例えば現時点において1000万円で購入できる新築住宅と、全く同じ条件の新築住宅の価格が1年後に1500万円になっている状態がインフレです。このケースでは同じ間取りや設備、新築という条件であったとしても1年後に購入すると500万円ほど価格が高くなっています。つまり、同じ物を購入するにしても、これまでより多くのお金を払う必要があり、1円の価値が下がっているというわけです。

反対にいうと、上記例で1000万円のときに住宅を購入した人は、翌年には1500万円近い価格で売れる可能性があります(実際には諸費用などもかかるため、そのまま儲けが出るわけではありません)。お金の価値が下がる反面、物の価値が上がるため、インフレ時には土地や建物といった不動産などの実物資産を持つほうがよいとされているのです。

また、経済が良いインフレにある状態では市中に出回るお金が増えるので、一般的に物の価格が上がった後に、タイムラグはあるものの給与も上昇します。そのため、住宅ローンの返済についても負担が軽くなるのが特徴です。例えば、同じ3000万円を住宅ローンで借り入れするにしても、毎月の給与が30万円のまま上がらない場合と、インフレによって40万円に上がった場合では後者のほうが、返済は楽になるでしょう。

住宅ローンの元金部分については契約時点で決まるため、インフレによって住宅の資産価値が上昇(例えば3000万円から3500万円に上がった場合)しても、返済額に反映されることはありません。ただし利息については注意が必要で、特に変動金利で申し込む予定の人は気を付けましょう。なぜなら、過度なインフレは経済にとって悪影響を及ぼす恐れがあるので、物価がある程度上昇した段階で、それ以上のインフレが進まないように日銀が金利を引き上げる可能性があるからです。アメリカ経済はすでにこの段階に入っていて、2022年に複数回の利上げが見込まれています。

現在の日本は、長引くデフレ脱却を目指して過去に例のないほどの超低金利が続いているので、今後もインフレ傾向が続くようだと住宅ローンの金利が上昇する可能性は高いでしょう。すると変動金利では、インフレによる給与の上昇分よりも毎月返済する利息のほうが増えてしまい、負担が重くなる恐れがあります。いずれにしても、インフレ下においては先に物価上昇が起こり、それが回りまわって従業員の給与に反映される流れです。

つまりインフレによる好影響が給与に反映されるまでは、物価上昇が家計に与えるダメージのほうが一般的に大きいので、住宅購入時はそうした点も踏まえて慎重に判断することが求められます。

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03このまま物価高は続くのか?今後のインフレ予想はどうなる?

ここまで述べてきたように、日本国内ではインフレ傾向が鮮明になりつつあります。しかし、これからマイホーム購入を検討している人が気になるのは、「これから先もインフレが続くのかどうか」ではないでしょうか。

経済のグローバル化が進展してきた近年では、物価は一昔前よりも世界情勢の影響を大きく受けるようになりました。日本国内は少子高齢化が進み市場規模は縮小していくと予想されていますが、世界では人口が増加し、大幅な経済発展が見込まれる国も少なくありません。

この先も経済発展を遂げる国の資源需要は高まり続けることが予想されるうえ、資源の多くを輸入に頼っている日本は将来的にインフレが起こりやすい状況が整っているといえます。短期的に急激なインフレが起こる可能性は高くありませんが、長期的に緩やかな物価上昇が起きるリスクはそれなりにあると考えておきましょう。

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04インフレ圧力が高まる日本!マイホームは今すぐ購入すべき?

日本の住宅建設の現場では、すでに世界各国のコロナ禍からの経済回復に伴う急激な需要の増加によって、木材価格や鋼材価格が大幅に上昇する「ウッドショック」や「アイアンショック」の影響を受けています。そこに円安による輸入品価格上昇によって、建築資材の高騰に拍車がかかり、住宅価格は値上がりしつつある状況です。

そうした状況の一方で、コロナ禍によってリモートワークが普及した結果、住宅需要はむしろ高まっており、新設住宅着工戸数は増加傾向にあります。さらに、金利は固定金利こそ長期金利の影響を受けて上昇傾向にありますが、変動金利はまだ低い状態が続いているのも住宅購入にとっては追い風です。物価は需要と供給の関係で決まるため、今後も住宅建設のニーズが高まれば供給が追い付かず、住宅価格はさらに高騰するかもしれません。インフレ対策として不動産が有効である点も踏まえ、将来的にマイホームを購入するつもりなら、早めに検討を始めたほうがよいでしょう。

ただし、不動産の資産価値の二極化が進む恐れがある点には注意が必要です。将来的な話しではありますが、日本国内では少子高齢化の影響によって土地の需要が減り、不動産の資産価値に変化が起きる可能性も指摘されています。そうした傾向がすでに表れているところもあり、例えば不動産経済研究所が2022年4月18日に発表した「2021年度 首都圏 新築分譲マンション市場動向」によると、東京23区の新築マンションの平均価格がバブル期の1990年を超えて過去最高を記録した一方で、東京郊外のベッドタウンや地方は高齢化や過疎化が進んだことで人気がなくなり、地価の下落が始まっているエリアもあるとのことでした。

住宅は購入・建設したら基本的に数十年間は住むことになるので、これからマイホームを探す人は資産価値を目減りさせないためにも、将来的に地価上昇の恩恵を受けられるようなエリアで物件を選ぶことが重要になるでしょう。

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05首都圏新築マンションの平均価格が過去最高に!いくら借り入れできるのか、シミュレーションしてみよう

資産価値の高いエリアが多い首都圏では、2021年度の新築マンションの平均価格がバブル期以降最高の6360万円を記録しました。仮にインフレが長く続けば、お金の価値が減少するのとは反対に、不動産価格は上昇する可能性が高いでしょう。また住宅需要が活発なのもポイントで、今後もニーズが高まり続ければ、さらなる資産価値の上昇も考えられます。

一般的に首都圏のマンションは価格が高いため、購入者には富裕層や節税対策の高齢者、夫婦それぞれが年間所得1000万円以上のいわゆる「パワーカップル」が多いといわれています。しかし、それ以外の世帯でも適切な資金計画を立てれば購入できる場合もあるので、住宅購入を考えている方は、まず「無理のない毎月の返済額はいくらか」や「借り入れできる金額はどれくらいか」を把握することから始めるとよいでしょう。

当サイト内では、「毎月の返済額シミュレーター」や「借入可能額シミュレーター」といった、住宅ローンを借りるうえで役に立つシミュレーションを用意しています。また、物件を決める前でも簡単に金融機関の審査ができる「スゴい速い住宅ローン審査」といったサービスもあるので、住宅の購入にあたって予算を検討している方は気軽に試してみてください。

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新井智美

監修:新井智美

CFP(R)認定者・一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)・DC(確定拠出年金)プランナー・住宅ローンアドバイザー・証券外務員

プロフィール

トータルマネーコンサルタントとして個人向け相談の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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