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信越化学工業(株)

事業内容(抜粋)

当社グループは、当社、子会社134社及び関連会社11社(2024年3月31日現在)により構成され、塩化ビニル樹脂、か性ソーダ等の製造・販売を主体とする「生活環境基盤材料事業」、半導体シリコン、希土類磁石、フォトレジスト、マスクブランクス、合成石英製品等の製造・販売を主体とする「電子材料事業」、シリコーン、セルロース誘導体、金属珪素等の製造・販売を主体とする「機能材料事業」、信越ポリマーグループの事業およびエンジニアリングをはじめとする各種役務提供を行う「加工・商事・技術サービス事業」を営んでおり、当社及び関係会社が製造・販売等を分担し、相互に協力して、事業活動を展開しています。

 事業内容と当社及び主な関係会社の当該事業における位置付けは、おおむね次のとおりです。

<生活環境基盤材料事業>
●主要製品及び商品名
塩化ビニル樹脂、か性ソーダ、メタノール、クロロメタン、ポバール
●主要な会社
・国内
当社、鹿島電解㈱、鹿島塩ビモノマー㈱、日本酢ビ・ポバール㈱、その他4社(計8社)
・海外
シンテックINC.、シンエツPVC B.V.、CIRES,Lda.、シンエツインターナショナルヨーロッパB.V.、K-Bin,INC.、その他2社(計7社)

<電子材料事業>
●主要製品及び商品名
半導体シリコン、希土類磁石(電子産業用・一般用)、半導体用封止材、LED用パッケージ材料、フォトレジスト、マスクブランクス、合成石英製品
●主要な会社
・国内
当社、信越半導体㈱、直江津電子工業㈱、長野電子工業㈱、三益半導体工業㈱(東証プライム上場)、直江津精密加工㈱、信越石英㈱、その他4社(計11社)
・海外
シンエツハンドウタイアメリカINC.、S.E.H.マレーシアSDN.BHD、台湾信越半導体(股)、シンエツハンドウタイヨーロッパLTD.、S.E.H.シャーラムSDN.BHD.、シンエツエレクトロニクスマテリアルズシンガポールPTE.LTD.、シンエツマグネティクスフィリピンInc.、シンエツマレーシアSDN.BHD.、シンエツマグネティックマテリアルズベトナムCo.,Ltd.
その他18社(計27社)

<機能材料事業>
●主要製品及び商品名
シリコーン、セルロース誘導体、金属珪素、合成性フェロモン、塩ビ・酢ビ共重合樹脂、液状フッ素エラストマー、ペリクル
●主要な会社
・国内
当社、日信化学工業㈱、その他9社(計11社)
・海外
シンエツシリコーンズタイランドLTD.、アジアシリコーンズモノマーLTD.、信越有机硅国際貿易(上海)有限公司、韓国信越シリコーン㈱、台湾信越シリコーン(股)、シンエツシリコーンズオブアメリカINC.、SEタイローズ GmbH & Co. KG、SEタイローズ USA,Inc.、シムコアオペレーションズPTY.LTD.、その他21社(計30社)

<加工・商事・技術サービス事業>
●主要製品及び商品名
樹脂加工製品、技術・プラント輸出、商品の輸出入、エンジニアリング
●主要な会社
・国内
当社、信越ポリマー㈱(東証プライム上場)、信越エンジニアリング㈱、信越アステック㈱、信越ファインテック㈱、その他19社(計24社)
・海外
シンエツポリマー(マレーシア)SDN.BHD.、シンエツポリマーヨーロッパB.V.、シンエツポリマーアメリカINC.、蘇州信越聚合有限公司、その他27社(計31社)

経営成績

2022年3月 2023年3月 2024年3月
売上高 2,074,428 2,808,824 2,414,937
営業利益 676,322 998,202 701,038
単位:百万円

財政状態

2024年3月
自己資本比率 82.7%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
生活環境基盤材料事業 42% 32%
電子材料事業 35% 32%
機能材料事業 18% 19%
加工・商事・技術サービス事業 5% 9%

設備投資(抜粋)

当連結会計年度は生活環境基盤材料事業、電子材料事業、機能材料事業、加工・商事・技術サービス事業全体で406,886百万円の設備投資を実施しました。

 生活環境基盤材料事業においては、128,438百万円の設備投資を実施しました。主要な設備投資の内容は、シンテック社における塩化ビニル樹脂一貫製造設備の新設です。

 電子材料事業においては、211,342百万円の設備投資を実施しました。主要な設備投資の内容は、信越半導体㈱における半導体シリコンウエハーの高品質化対応及び設備の増強並びに希土類磁石製造設備の増強です。

 機能材料事業においては、52,539百万円の設備投資を実施しました。主要な設備投資の内容は、シリコーン製品製造設備の増強及び合理化です。

 加工・商事・技術サービス事業においては、18,223百万円の設備投資を実施しました。

 所要資金については、いずれの投資も主に自己資金にて充当しました。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
設備投資 213,918 318,046 406,886
減価償却費 168,788 213,632 227,619
単位:百万円

研究開発(抜粋)

当社グループ(当社及び連結子会社)は、現有事業分野の研究では国際競争力を強化し、技術・品質・コストでトップを目指すこと、新規事業分野では独自技術を追求し、早期事業化を目指すことを研究開発の基本方針として、計画的、効率的かつ迅速な研究開発を行っています。特に新規分野では、エネルギー関連、半導体関連材料、光・通信関連、ヘルスケアー関連、SDGs及びCNに貢献する素材・材料の研究開発を推進しています。

 当社グループの主な研究拠点は、当社の6研究所即ち塩ビ・高分子材料研究所(茨城県)、シリコーン電子材料技術研究所(群馬県)、精密機能材料研究所(群馬県)、合成技術研究所(新潟県)、新機能材料技術研究所(新潟県)および磁性材料研究所(福井県)、ならびに信越ポリマー(株)の研究開発センター(埼玉県)、信越半導体(株)の半導体磯部研究所(群馬県)と半導体白河研究所(福島県)、ドイツのSEタイローズ社などです。

(1)生活環境基盤材料事業

 塩化ビニルに関する研究は塩ビ・高分子材料研究所で行っています。同研究所は、米国、欧州にも展開する塩化ビニル事業での世界の研究センターとしての役割を担っています。

(2)電子材料事業

半導体シリコンに関する研究は信越半導体(株)の2つの研究所で実施され、シリコンウエハーの生産技術の向上、更なる品質の向上、デバイスの微細化進展に対応する最先端の技術開発に取り組んでいます。また、デバイスの更なる低消費電力、高速化に対応する薄膜SOIウエハー及びFZウエハーなど将来有望視される次世代向け技術開発にも取り組んでいます。化合物半導体では、超高輝度4元系(AlInGaP)の赤色LED用エピタキシャルウエハー及びチップの製品化において高い評価を得ており、更なる高輝度化、高信頼性、多色化等の高機能を目指した新製品の開発を進めています。また、一般用LED照明の色調改善へも注力していきます。

 電子産業用有機材料、5G関連材料はシリコーン電子材料技術研究所で、電子産業用希土類磁石は磁性材料研究所で研究が行われています。また、半導体製造プロセスで使用されるKrF、ArFエキシマ用およびEUV用フォトレジストは新機能材料技術研究所で開発されました。フォトレジストは、デバイスの微細化に対応するため、EUVレジストや多層材料の性能改善が継続されており、3nm世代は既に量産へ移行しています。現在は、2nm以細のEUV用プロセス材料を中心に開発を強化しています。同じく半導体製造プロセスで使用されるマスクブランクスも新機能材料技術研究所で開発しており、EUV用ブランクスも量産に入りました。合成石英製品のうち、光ファイバー用プリフォームは精密機能材料研究所、半導体用マスク基板や液晶用大型マスク基板は合成技術研究所が担当しています。光ファイバー用プリフォームでは、世界トップレベルの品質を維持向上すべく、光通信分野での積極的な研究開発を進めています。レア・アース、一般用希土類磁石は磁性材料研究所で研究を実施しています。希土類磁石は、環境に優しいハイブリッドカーや風力発電のモーター用として採用され、需要の伸びが期待されます。また、液状フッ素ゴムの開発はシリコーン電子材料技術研究所で行われており、自動車や電子部品、事務機での需要が伸びています。

(3)機能材料事業

 シリコーンに関する研究は、シリコーン電子材料技術研究所が海外も含めた総合的な機能を担い、一部合成技術研究所でも研究を実施しています。セルロース誘導体に関する研究は合成技術研究所及びドイツのSEタイローズ社で行っています。

(4)加工・商事・技術サービス事業

 信越ポリマー(株)では、塩化ビニル、シリコーンなどの加工技術の開発を行っています。

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は65,785百万円です。このなかには、複数事業部門に関する研究および現有事業に関連を持たない研究も多数含まれていることから、セグメント別の研究開発費は記載していません。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
研究開発 62,455 67,201 65,785
売上対比 3.0% 2.4% 2.7%
単位:百万円

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