ローランド ディー.ジー.(株)
事業内容(抜粋)
当社グループは、当社及び子会社18社で構成され、事業内容はコンピュータ周辺機器の製造販売であります。なお、区分すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。
[製品の開発及び製造体制]
当社グループの製品の開発は、主に当社及び子会社DGSHAPE株式会社で行っております。
製品の製造は、主にタイの子会社Roland Digital Group (Thailand) Ltd.で行っております。
開発部門においては需要の変化に素早く対応するため、製品プロデューサーを中心に部門間連携を図る体制をとり、製造においてはデジタルデータを活用したセル生産方式を採用しております。また、開発から生産までを3次元CADによるデジタルデータで直結する「デジタルファクトリー」の導入により、開発期間の短縮等、効率化を図っております。
[販売体制]
国内販売については、当社及び子会社DGSHAPE株式会社が担当し、契約販売店を通じて販売しております。
海外販売については、当社及び子会社DGSHAPE株式会社が担当し、当社の海外販売子会社又は契約販売店を通じて販売しております。
(1)当社
当社は、コンピュータ周辺機器を主にタイの子会社Roland Digital Group (Thailand) Ltd.に製造委託し、製品及び仕入商品を国内においては主として契約販売店を通じて、また、海外においては主として販売子会社に加え、契約販売店を通じてユーザーに供給しております。
(2)連結子会社
当社の連結子会社は計17社であります。DGSHAPE株式会社は、3D製品の製造販売を行っております。米国のRoland DGA Corporation、欧州のRoland DG (U.K.) Ltd.、Roland Digital Group Iberia, S.L.、Roland DG Mid Europe S.r.l.、Roland DG North Europe A/S及びRoland DG France SAS、オーストラリアのRoland DG Australia Pty. Ltd.、中国のRoland DG (China) Corporation、韓国のRoland DG Korea Inc.及びブラジルのRoland DG Brasil Ltd.は、いずれも主に製品の販売及びマーケティング活動を行っております。欧州のRoland DG EMEA N.V.は、欧州におけるグループ会社の資金管理、製品の販売及びマーケティング活動を行っております。欧州のRoland DG EMEA, S.L.は、欧州の販売子会社のバックオフィス業務を行っております。タイのRoland Digital Group (Thailand) Ltd.は、主に製品の製造を行っております。欧州のRoland DG Deutschland GmbH及びRoland DG RUS LLCは、主に現地市場において製品の販売促進活動及びアフターサービスの提供を行っております。
経営成績
2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | |
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売上高 | 45,096 | 50,459 | 54,018 |
営業利益 | 6,056 | 6,084 | 5,217 |
売上高営業利益率 | 13.4% | 12.1% | 9.7% |
財政状態
2023年12月 | |
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自己資本比率 | 66.0% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
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Visual Communication | 50% | - |
Digital Fabrication | 20% | - |
Dental | 13% | - |
Service,Software & Others | 17% | - |
設備投資(抜粋)
当連結会計年度の設備投資等の総額は3,628百万円であり、その主なものは金型等の工具器具備品及び本社新社屋建設であります。
また、当社は、旧本社(静岡県浜松市北区)の土地及び建物を2023年11月に売却しました。
なお、当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | |
---|---|---|---|
設備投資 | 1,076 | 2,219 | 3,628 |
減価償却費 | 1,246 | 1,321 | 1,599 |
研究開発(抜粋)
当社グループにおける研究開発活動は、主に当社及び子会社のDGSHAPE株式会社で行っております。当社グループは「世界の創造(ワクワク)をデザインする」をパーパスとし、デジタル技術の活用でプロセスを変革し、市場に関わる人々のビジネス創出に貢献できる製品や個人の想像力を実現するための製品を作るため、新しい価値の創造を目指した研究開発を推進しております。
当連結会計年度は、「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略にした3ヶ年の中期経営計画(2021年~2023年)の最終年度であり、構造改革による「筋肉質な企業体質への変革」と新領域への事業多角化による「事業ポートフォリオの転換」の完遂を目指しました。
当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
DP(デジタルプリンティング)事業においては、新たなオンデマンド印刷市場の開拓を目指すため当社独自の価値を付した製品開発に加え、UV硬化型インクジェット技術を用いた、特殊印刷、工業用途、オリジナルグッズ向けの製品開発及び当社の強みを活かした地域パートナーとの協業による特定用途向けのカスタマイズ提案や様々な材料、形状に対する印刷技術の研究開発に取り組みました。また、ハードウェア性能のみならず、インク技術、カラーマネジメント技術を総合的に高めていくことで、顧客へのソリューション提案を目指し、製品開発に注力しました。
1月には、一部地域で先行販売しておりました「VersaSTUDIO(バーサスタジオ)シリーズ」の新製品となる小型カッティングマシン「GS2-24」を販売開始しました。また、「VersaSTUDIOシリーズ」の新製品として、DTF(Direct To Film)転写方式の小型プリンター「BN-20D」を発表しました。「BN-20D」は、近年アパレルグッズ製作の業界で世界的に大きな注目を集めているDTF転写方式を採用しました。さらに、大判インクジェットプリンター「TrueVIS(トゥルービズ)シリーズ」の新製品として、レジンタイプの「AP-640」と、UVタイプで優れた生産性を持つ「LG-640/540/300」、そして、同タイプのお求めやすい価格と多機能性を両立した「MG-640/300」の計6モデルを追加し発表しました。新開発のレジンタイプは、メディアの風合いを活かしたナチュラルな表現力を持ち、人や環境に優しいインクを採用しました。
3月には、大判UV-LEDフラットベッドプリンター「EU-1000MF」を欧州地域で発表、発売しました。「EU-1000MF」は、当社の最大の強みである、ハイクオリティな表現力とサポートサービスを実現しながらも、より多くのお客様に受け入れられる価格と高い生産性を併せ持ったプリンターです。これまで4色と6色の2モデルを一部地域で先行販売しておりましたが、販売エリアを欧州エリアにも広げ売り上げの拡充を図りました。また、優れた生産性と導入しやすい価格を重視した新ブランド「DGXPRESS(ディージーエクスプレス)」を立ち上げ、その第一弾として、UVプリンター「UG-642」と「UG-641」の2機種を発表しました。生産性と価格を重視したエリア限定ブランド「DGXPRESS」を広告看板の需要が伸びている新興国や地域のユーザーの皆様に展開しました。
4月には、さまざまな立体物に対して直接印刷が行える製品群の新しいブランド「VersaOBJECT(バーサオブジェクト)」の新製品となる大判UV-LEDフラットベッドインクジェットプリンター「COシリーズ」計6モデルを発表、発売しました。「COシリーズ」は、紫外線照射で硬化するUVインクを搭載し、各種プラスチックや革、木材、布などの材料に対して直接印刷できるのが大きな特長です。製品バリエーションとしては、64インチ幅と30インチ幅、それぞれ固定テーブルタイプと可動ベルトタイプがお選びいただけるように展開しました。
6月には、「Roland DG Connect(ローランドディージー・コネクト)」のサブスクリプションサービスを新たに開始しました。「Roland DG Connect」は、エラーが発生した際のより的確な対応をはじめ、稼働状況の可視化や簡単な利益計算、ご利用機種の出力プロファイルのスムーズなダウンロードなどを実現。お客様のダウンタイム削減やお仕事の効率性、収益性の向上に役立つソリューションとしてサービスを開始しました。
9月には、大判インクジェットプリンター「DGXPRESS」の新製品として、低溶剤インクに対応したプリント専用モデル「ER-642」を発表いたしました。また、「VersaSTUDIOシリーズ」の新製品として、デスクトップタイプのインクジェットプリンター「BN2-20」と「BN2-20A」を世界同時に発表、発売いたしました。「BN2シリーズ」は、プリントだけでなく、印刷した絵柄や写真、文字の周りを自由な形状にカットできる機能を兼ね備え、当社大判プリンターと同じヘッドやインク、カット技術を採用し、印刷スピードも前モデルから約4倍に向上。コンパクトなサイズでありながら、オリジナルTシャツから、ポスター、シール・ラベルやステッカー、ユニークなカタチの表示物まで、付加価値の高い多彩なアイテムをこの一台で美しく、スピーディに製作することができます。
12月には、中小製造業向けの生産現場改善ソリューション「Roland DG Assemble(ローランド ディー.ジー.アセンブル)」の販売を開始ました。当社のデジタル屋台のノウハウを凝縮したクラウドサービスで、作業者支援、管理者支援、工場価値向上の3つの特徴を持つ生産現場改善ソリューションとしてサービスを開始しました。
DGSHAPE(ディージーシェイプ)事業においては、製造業や彫刻業、教育機関等の3Dものづくり市場を基盤に、デジタル化の進展が見込めるデンタル市場の成長を加速させると共に、IoT技術なども取り入れさらに新たな価値提案を創出することで事業の拡大を図ってまいります。注力市場であるデンタル市場の成長に向けて「DWXシリーズ」をはじめ、デンチャー、カスタムアバットメントなどを製作するための各種オプション製品は、グローバルで高い需要が期待され大きな注目を集めております。引き続き、歯科技工所から歯科医院まで様々なニーズに対応し他社にない付加価値を提供してまいります。
「DWX-53DC」は、第9回ワールドデンタルショー2023(2023年9月29日~10月1日開催)でも大きな注目を集めました。当社ミリングマシンの強みであるコンパクト設計を実現しながら、高い剛性による加工品質の向上と、高速ディスクチェンジャーなどによる高い生産性を実現した、ドライタイプの5軸制御歯科用ミリングマシンです。内蔵カメラと稼働マネジメントソフトウェア「DGSHAPE CLOUD(ディージーシェイプ クラウド)」との連動による、加工状況のリアルタイム把握や、エアブロープログラムによる作業効率向上と加工環境改善など、加工品質だけでなく、ユーザビリティを大きく向上させた製品となります。
コネクテッドサービス「DGSHAPE CLOUD」においては、世界中で稼働するデンタル加工機が11,000台以上接続され(接続率91%以上)、アカウント登録数が1,350社を超えました。
また、前述のワールドデンタルショーでは、「床用レジンを用いたCAD/CAMミリングデンチャー製作ソリューション」と「生産性向上の鍵を手に入れよう!ミリングマシンの可能性を引き出すデータ活用とは?」という題目で出展社セミナーにも登壇しました。今後も歯科用ミリングマシン「DWXシリーズ」をはじめ、近年注目が集まるデジタルデンチャー、IoT技術により業務の効率化を支援する稼働マネジメントソフトウェア「DGSHAPE CLOUD」など、特色豊かで歯科業界の未来をカタチにするデジタルソリューションの開発に邁進してまいります。未来のデンタル・ラボの可能性を広げていければと考えております。
なお、当社グループの開発部門人員は、2023年12月31日現在207名であり、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の金額は3,346百万円であります。
2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | |
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研究開発 | 3,106 | 3,134 | 3,346 |
売上対比 | 6.9% | 6.2% | 6.2% |
従業員の状況(抜粋)
提出会社の状況
2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | |
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従業員数 | 489名 | 420名 | 435名 |
平均年齢 | 42.8歳 | 41.5歳 | 41.6歳 |
平均勤続年数 | 14.2年 | 14.1年 | 13.8年 |
平均年間給与 | 6,844,386円 | 8,257,510円 | 7,834,659円 |
連結会社の状況
2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | |
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従業員数 | 1,142名 | 1,177名 | 1,361名 |
1人あたり売上高 | 39.5百万円 | 42.9百万円 | 39.7百万円 |