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(株)ポーラ・オルビスホールディングス

事業内容(抜粋)

当社グループは、マルチブランド戦略を展開しており、当社、子会社32社(連結子会社31社、持分法非適用非連結子会社1社)及び関連会社14社(持分法非適用関連会社14社)で構成され、ビューティケア事業をはじめとした「美と健康」に関わる事業を中心に展開しております。当社は、持株会社として、グループ戦略の策定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社への経営管理業務(経営上の重要事項に係る指導・助言等)を行っております。

(1) ビューティケア事業
ビューティケア事業においては、多様化するお客さまの価値観に対応するため、保有する各ブランドにて相応しい市場シェアを獲得していくマルチブランド戦略を推進し、化粧品・食品の研究開発、製造、販売及びボディファッション・アパレル品等の販売を行っております。

ビューティケア事業を展開する各社の特徴について

①株式会社ポーラ
ビューティケア事業の主軸となる株式会社ポーラは、エイジングケアと美白領域を強みとするハイプレステージブランドをコンセプトとした「POLA」ブランドについて、スキンケア品・メイクアップ品の展開、エステサービスの提供等、お客さまの求める「美」を様々な角度よりサポートし、国内外で事業展開を行っております。同社では、日本全国の販売委託先のショップオーナー/マネージャーと委託販売契約を締結しており、会社から直接指導を受けた販売パートナーによるカウンセリング販売が最大の特徴であります(販売体制の概要については、後述[ 委託販売チャネルにおける販売体制の概要 ]をご参照ください)。また、エステと化粧品を融合した集客型店舗「ポーラ ザ ビューティー」(2023年12月31日時点468店舗)や、百貨店等における店舗販売も展開しております。
商品としては、当社グループの長年の研究成果であるエイジングケア・ホワイトニング技術や、肌分析システムに蓄積された約2,070万件の肌データを活用したスキンケア品が中心となっております。主力ラインとしては、「B.A」シリーズ及び「ホワイトショット」シリーズ、「リンクルショット」シリーズ等があります。
その他、健康食品、ボディファッション品も販売をしております。また、ホテル・施設等事業者を対象としたシャンプー等の業務用商品も取り扱っております。

②オルビス株式会社
オルビス株式会社は、人が本来持つ美しさを引き出すスキンケアブランドをコンセプトとした「ORBIS」ブランドについて、国内外で事業展開、販売を行っております。同社では、低中価格帯(1,000~3,000円)領域を中心に、インターネットやSNS、カタログ等を活用した通信販売と、駅ビル等の商業施設に出店している直営店「オルビス・ザ・ショップ」(2023年12月31日時点93店舗)における店舗販売を中心に事業活動を展開しております。
商品としては、エイジングケアの「オルビスユー」シリーズ、シワ改善・美白ケアの「リンクルブライト」シリーズ等が主力商品となっております。また、化粧品の他に、特定保健用食品「オルビス ディフェンセラ」をはじめとした健康食品やボディファッション品も販売をしております。

③Jurlique International Pty.Ltd.
Jurlique International Pty.Ltd.は、ナチュラル化粧品分野のパイオニアとして、無農薬有機農法により自社農園で栽培された植物由来の原料を使用した「Jurliqueブランド」のスキンケア及びボディケア製品を、オーストラリア、アジア、米国、欧州等世界20カ国以上で直営店、百貨店及び代理店を通じて販売をしております。

④株式会社ACRO
株式会社ACROは、精油や日本国内の天然原料等のオーガニック植物から抽出される美容成分を配合したスキンケア品やメイクアップ品の他、化粧品にとどまらないライフスタイル商材を販売する「THREE」ブランドを展開する会社であります。都市部の百貨店や直営店、インターネットによる通信販売を中心に事業活動を展開しております。

⑤株式会社DECENCIA
株式会社DECENCIAは、当社グループで蓄積された化粧品技術に基づいて、敏感肌でお悩みの方に対する化粧品の提供を目的に設立した会社であります。敏感肌・乾燥肌のためのスキンケアブランドをコンセプトとした「DECENCIA」ブランドについて、インターネットによる通信販売を中心に事業活動を展開しております。

⑥トリコ株式会社
トリコ株式会社は、パーソナライズビューティケアブランドのパイオニアとして、独自の分析に基づきお客さま一人ひとりにあわせてサプリメントやプロテイン等をカスタマイズし、サブスクリプション形式で提供する「FUJIMI」ブランドを展開、販売する会社であります。

⑦POLA ORBIS Travel Retail Limited
POLA ORBIS Travel Retail Limitedは、グループのトラベルリテール事業を統括しており、主に「POLA」「THREE」「Jurlique」ブランドの製品を海外で輸入、販売しております。

⑧ポーラ化成工業株式会社
当社グループの化粧品の研究開発と生産機能を担っている会社であり、現在では主に「POLA」「ORBIS」「THREE」「DECENCIA」ブランドの化粧品製造を行っております。
長年の研究による素材・剤型技術に基づいた高付加価値・高機能化粧品のスキンケア品を主に提供しております。また、OEMメーカーとして、他社製品の共同開発及び生産にも対応しております。

⑨株式会社ポーラメディカル
株式会社ポーラメディカルは当社グループにおける皮膚科学研究成果活用の新たな手段として、美容医療関連領域における事業展開を目的に設立した会社であります。当社グループの研究所によるエビデンスに基づく美容医療関連商材・サービスの開発と、美容医療関連商材・サービス等の皮膚科等クリニックへの提供を主な事業として展開しております。

(2) 不動産事業
不動産事業においては、株式会社ピーオーリアルエステートにて、不動産物件(オフィスビル及びマンション)の賃貸事業を行っております。また、子会社としてビルメンテナンスを担当する株式会社ピーオーテクノサービスを有し、毎年計画的に補修工事やリニューアル工事を実施し、不動産物件の品質維持に努めております。

経営成績

2021年12月 2022年12月 2023年12月
売上高 178,642 166,307 173,304
営業利益 16,888 12,581 16,080
単位:百万円

財政状態

2023年12月
自己資本比率 83.4%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
ビューティケア事業 97% 10%
不動産事業 1% 17%
その他 2% 3%

設備投資(抜粋)

当連結会計年度において、当社グループでは、全体で17,478百万円の設備投資を実施いたしました。ビューティケア事業については、製品製造工程の合理化、研究開発設備の強化、新製品対応及び新規出店、情報システム強化等に伴う投資を中心に14,042百万円の設備投資を行いました。また、不動産事業につきましては、当社グループが保有するビル等の運営維持のため3,347百万円、その他の事業につきましては、ビルのメンテナンス事業に関わる基幹システムの更新等のため3百万円の設備投資を行いました。更に、全社資産として基幹システム等に85百万円の設備投資を行いました。

設備投資額(注1)のセグメントごとの内訳は次の通りであります。

・ビューティケア事業 14,042百万円
・不動産事業 3,347百万円
・その他 3百万円
・調整額(注2) 85百万円
・合計 17,478百万円

(注) 1 設備投資額は、有形固定資産、無形固定資産(のれん、商標権等を除く。)、長期前払費用への投資額であります。
2 調整額は、セグメント間消去及び全社資産の設備投資額であります。

2021年12月 2022年12月 2023年12月
設備投資 8,945 12,532 17,478
減価償却費 7,110 8,482 7,712
単位:百万円

研究開発(抜粋)

当社グループでは、グループの長期的発展の成長エンジンとなる新価値創出を加速するべく、主として当社(全社費用)及びビューティケア事業のセグメントにおいて、研究開発活動を行っております。

商品やサービスという形で、最新の美容理論及び効果の高い独自素材をお客さまに提供できるよう、技術面で牽引することを研究開発方針としております。研究開発活動の成果は、IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)等の各種国際学会や学術誌、各ブランドが開催する新製品発表会等において独自性の高い研究内容が注目され、高い評価を得ております。

その結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は4,625百万円となりました。

セグメントごとの研究開発活動は、以下の通りであります。

(1)当社(全社費用)

グループ全体の研究統括機能を担う当社の「MIRC(Multiple Intelligence Research Center)」は、化粧品の枠を超えた新価値創出を狙い、研究戦略、研究成果のグループ最適配分、技術に立脚した新規事業開発等を担います。また、イギリスに拠点を置くSTYLUS社等、企業や大学と連携しながら世界の次世代ニーズや美の情報を収集するとともに、オープンイノベーションの促進や投資案件を探索しております。共同研究や協業は、「MIRC」及びビューティケア事業の研究の実行を担うポーラ化成工業株式会社の「FRC(Frontier Research Center)」において、ユニバーサルマテリアルズインキュベーター株式会社(UMI)やペプチドリーム株式会社、ANAホールディングス株式会社、イギリス ヨーク大学、国立長寿医療研究センターをはじめとするパートナーとの間で、約20件が進行しております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は634百万円となりました。

(2)ビューティケア事業

主たる研究開発は、ポーラ化成工業株式会社にて実施しております。「FRC」では、「MIRC」で決定した中長期的な研究戦略に基づき、Science、Life、Communicationの3つの重点研究カテゴリを設定し、化粧品の基礎研究だけでなく、化粧品の枠を超える新価値創造に向け、最先端科学の深耕・新領域の開拓を行っております。また、製品開発に特化した製品設計開発部では、新原料成分や剤型の検討、製品設計・開発、製品の安全性・安定性・有効性評価、品質確保を担当し、お客さまのニーズに迅速に応え、精度の高い製品づくりを進めております。また、研究・開発・生産を連動させた新たな技術開発拠点として「新剤型研究機能の強化」と「高付加価値商品の生産機能」を担うべく新設を進めてきた「TDC(Technical Development Center)」は、既に建屋が完成し、2024年1月からTDC内の新工場での生産活動をスタートしております。TDCに関する詳細な情報は、2024年4月に予定の竣工式を機に発信いたします。

Jurliqueブランドの製品に関しては、Jurlique International Pty. Ltd. のサウスオーストラリア州マウントバーカーで研究開発を行っております。「農園から生まれる化粧品」に重点を置き、自社農園にてバイオダイナミック無農薬有機農法で育てた植物から独自の方法で成分を抽出することで、ピュアでパワフルな化粧品の開発を行っております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、3,990百万円となりました。

2021年12月 2022年12月 2023年12月
研究開発 4,872 4,686 4,625
売上対比 2.7% 2.8% 2.7%
単位:百万円

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