(株)NTTデータグループ
事業内容(抜粋)
当社グループ(当社、当社の子会社599社及び関連会社49社(2024年3月31日時点))は、日本電信電話株式会社を親会社とするNTTグループに属しており、日本、海外の2つを主な事業として営んでいます。
当社グループは、2023年6月20日開催の定時株主総会において承認された当社の国内事業に係る吸収分割契約に基づき、2023年7月1日付で持株会社体制へ移行しました。また、同日付で、当社は商号を「株式会社NTTデータグループ」に変更しました。これに伴い、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。
各事業の内容、関係会社の主な位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりです。
(日本)
当事業においては、主に日本国内における市場特性を考慮した高付加価値なITサービスの提供を行っています。関係会社が本事業を分担しています。
(海外)
当事業においては、主に海外ビジネスにおける市場特性を考慮した高付加価値なITサービスの提供を行っています。関係会社が本事業を分担しています。
(その他)
当事業においては、当社グループ全体の戦略策定・推進(イノベーション、マーケティング、戦略投資含む)、経営管理、技術の研究・開発及びガバナンス確保等を行っています。本事業の一部を関係会社が分担しています。
事業の系統図は次のとおりです。
経営成績
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
売上高 | 2,551,906 | 3,490,182 | 4,367,387 |
営業利益 | 212,590 | 259,110 | 309,551 |
財政状態
2024年3月 | |
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当社株主帰属持分比率 | 23.8% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
---|---|---|
日本 | 39% | 11% |
海外 | 60% | 4% |
その他 | 0% | 9% |
設備投資(抜粋)
当連結会計年度における有形固定資産及び無形資産の創設に係る設備投資額は、657,444百万円であり、そのうち日本に関する投資額は175,872百万円、海外に関する投資額は455,900百万円です。また、その他に関する投資額は25,672百万円であり、本社部門機能をサポートする事業を中心としている子会社の投資等です。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
設備投資 | 176,746 | 381,681 | 657,444 |
減価償却費及び償却費 | 219,939 | 273,052 | 341,541 |
研究開発(抜粋)
当社グループは、グローバルでの厳しい競争に勝ち残っていくため、新しい技術トレンドを積極的にビジネスに取り入れる「最先端技術・イノベーション推進」に取り組むとともに、システム開発の高速化、高品質化やクラウド化・デジタル化を見据えたクラウド基盤の構築等、「生産技術革新」に関する研究開発に取り組んでいます。最先端技術に関する知見やノウハウをグローバルで集約・活用しイノベーションを推進していくとともに、次世代の生産技術を磨いていきます。
さらに、日本電信電話株式会社との研究開発連携により、基盤的研究開発テーマについてはその成果を活用し、当社のリソースを応用的研究開発テーマに重点配分しています。
当連結会計年度の研究開発費は20,491百万円です。研究開発の成果は、日本、海外セグメントに共通して適用可能であるため、セグメント別に分計はしていません。
<生成AI活用をグローバルで推進>
当社グループは、グローバルレベルでの生成AI展開戦略を通じてお客様のバリューチェーンの変革に注力するとともに、生成AIを活用した抜本的な業務効率の向上、イノベーションの促進、企業文化の醸成等社内のバリューチェーンの変革を推進するため、Generative AI推進室を設立しました。
当社グループでは、かねてより生成AIに関して、さまざまなユースケースでのお客様とのPoCや実案件適用等を実施してきましたが、Generative AI推進室の設立により、生成AIのソフトウェア開発分野への適用や顧客との共創の推進、生成AI関連のアセット開発への投資とグローバルでの適用拡大、ハイパースケーラーとのアライアンスや生成AI活用のためのガイドラインの策定やグローバルガバナンス体制の整備等を加速しています。
取り組みの一例として、当社グループの文書読解AI(自然言語処理AI)ソリューションである「LITRON」に日本電信電話株式会社が開発した大規模言語モデルである「tsuzumi」を連携させることで、より業務に特化した日本語の回答文章を生成できる文章検索・回答生成システムの提供を開始しました。また、当社グループ内の各拠点が持つさまざまな生成AIアセットを活用することで、お客様へのグローバル規模での展開も図っていきます。
当社グループは、生成AI関連のアセット開発、商用展開をさらに進め、生成AIの適用範囲を広げる取り組みをグローバル規模で加速させていきます。
<生成AI活用によるデジタルプラットフォームの強化>
当社グループは会話型AIプラットフォーム「eva」に生成AIの機能を追加し、顧客のデジタルプラットフォームの競争力を強化しました。これにより、「eva」を利用するL’Oréal社(以下、ロレアル)は、リアルタイムでの顧客別商品提案、及び顧客の購入ライフサイクルを通じたサポートによる効果的な販売促進が可能となりました。
当社グループの提供する「eva」は、顧客との過去のやり取り、閲覧履歴、購買行動、その他の統計情報を含む包括的なユーザデータに基づいてトレーニングされており、さらに生成AIを搭載することで、よりパーソナライズされた商品提案をすることが可能になりました。当社グループは本案件を通じて、ロレアルにおけるコンタクトセンター運用コストの削減及び顧客満足度の向上を実現しており、今後は生成AIを搭載した「eva」についてロレアルのSNSやチャットボット等、さまざまなチャネルへの展開を予定しています。
当社グループは生成AIを利用したサービスを幅広く提供することで、お客様のバリューチェーンの変革に貢献していきます。
この有価証券報告書に掲載されているサービス及び商品等は、当社グループあるいは他社等の登録商標または商標です。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
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研究開発 | 19,707 | 24,937 | 20,491 |
売上対比 | 0.8% | 0.7% | 0.5% |