任天堂(株)
事業内容(抜粋)
当社及び当社の関係会社(当社、子会社28社及び関連会社5社[2024年3月31日現在]により構成)においては、ホームエンターテインメントの分野で娯楽製品の開発、製造及び販売等を事業としています。主な製品は、コンピューターを利用した娯楽機器である「ゲーム専用機」とキャラクターグッズ・トランプ等です。「ゲーム専用機」とは、携帯ゲームやホームコンソールゲームのハードウェア及びソフトウェアであり、当社及び関係会社が開発し、当社において製造し、主に関係会社が国内外で販売しています。また、映像コンテンツやモバイルアプリなどのIPを活用した事業も展開しています。
当社及び主な関係会社の位置付けは次のとおりです。なお、単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。
[開発]
任天堂株式会社、Nintendo Technology Development Inc.、Nintendo Software Technology Corporation、
Retro Studios, Inc.、Next Level Games Inc.、Nintendo European Research and Development SAS、
神游科技有限公司、エヌディーキューブ株式会社、1-UPスタジオ株式会社、
株式会社モノリスソフト、マリオクラブ株式会社、株式会社SRD、ニンテンドーピクチャーズ株式会社、
ニンテンドーシステムズ株式会社
[製造]
任天堂株式会社
[販売]
任天堂株式会社、Nintendo of America Inc.、Nintendo of Canada Ltd.、Nintendo of Europe AG、
Nintendo Iberica, S.A.、Nintendo Australia Pty Limited、韓国任天堂株式会社、
任天堂(香港)有限公司、任天堂販売株式会社
経営成績
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
売上高 | 1,695,344 | 1,601,677 | 1,671,865 |
営業利益 | 592,760 | 504,375 | 528,941 |
財政状態
2024年3月 | |
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自己資本比率 | 82.62% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
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日本 | 22% | - |
米大陸 | 44% | - |
欧州 | 24% | - |
その他 | 10% | - |
設備投資(抜粋)
当社グループ(当社及び連結子会社)は、娯楽製品の開発、製造及び販売を事業として展開しており、当連結会計年度において32,893百万円の設備投資を実施しました。これらは、主に研究開発設備に関するものであり、自社利用のソフトウェアなどの無形固定資産等も含めています。
所要資金については、いずれの設備投資も自己資金にて充当し、外部からの資金調達は行っていません。なお、当社グループは単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
設備投資 | 16,766 | 33,933 | 32,893 |
減価償却費 | 10,527 | 11,040 | 17,856 |
研究開発(抜粋)
当社グループ(当社及び連結子会社)は、誰もが楽しめるような新しい驚きや楽しさを持った娯楽を提案することで、世界中の一人でも多くの人々を笑顔にしたいとの考えのもと、様々な企業・団体などの協力を得て、ゲーム専用機のハードウェアやソフトウェアの研究開発を積極的に行っています。また、任天堂IPを活用し、amiibo等の関連製品や映像制作にも力を入れ、スマートデバイス向けアプリケーションにおいても、世界中の多くの人が楽しめるゲームの企画や開発、運営に取り組んでいます。
ハードウェアにおいては、半導体メモリーなどの記憶媒体、液晶などの表示装置、電子部品など要素技術の調査研究及びタッチパネルやセンサーなどのインターフェイス技術、無線通信などのネットワーク技術、セキュリティ技術、クラウドコンピューティング技術、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)及びMR(複合現実)技術、深層学習技術、ビッグデータ解析技術など、様々な技術のホームエンターテインメント分野への応用可能性について、研究開発活動を引き続き行っています。また、社内での調査・研究のみならず社外にも積極的に目を向け、新しい遊びの創出につながる技術の発掘について、日々様々な可能性を模索しています。なお、これまで同様、末永く安心して楽しんでいただくための耐久性、安全性、品質並びに性能の向上、多様な周辺機器の設計や開発、コストダウンなどのテーマにも取り組んでいます。
ソフトウェアにおいては、ハードウェアの機能を十分に活かした製品企画や、映像・音響・シナリオなどを活かしたゲームデザイン、プログラム開発に注力しています。
また、デジタルビジネスの拡大に対応するため、各ソフトウェアの様々なネットワーク機能やニンテンドーeショップなどの、多分野にわたるネットワークサービスを支えるシステムインフラの拡張にも力を入れています。加えて、スマートデバイス向けソフトウェアの研究開発体制を構築し、スマートデバイス向けのアプリケーションソフトウェアの企画、開発及びバックエンドサーバーシステムの開発を推進しています。
部品調達・製造工程においては、生産協力会社との連携、協力のもと、新しい試験方法や新技術を使った部品の量産化に加え、関連法規に適合するための研究やノウハウの蓄積を行っています。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は1,377億円であり、主な研究開発活動の成果については以下のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、セグメントに関連付けた記載を行っていません。
Nintendo Switchハードウェアでは、利便性及び動作の安定性を向上させるためのファームウェアアップデートや、ゲーム機本体及びその周辺機器の各種特別仕様の追加、ソフトウェア開発環境や各種ネットワークサービスの継続改善等を行いました。対応ソフトウェアでは、ゼルダの伝説シリーズ最新作であり、主人公の能力である“ウルトラハンド”で様々な物をくっつけたり外したりして自由に乗り物や構造物を作り攻略していくことが特徴である『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』や、Joy-Conだけでなくスマートフォンをコントローラーとして使用することができ、懇親会やホームパーティなどの人の集まる場で、2人から最大100人まで遊べるパーティーゲームである『エブリバディ 1-2-Switch!』を発売しました。また、それぞれシリーズの最新作となる『Pikmin 4』、『Super Mario Bros. Wonder』、『超おどる メイド イン ワリオ』、『Pikmin 1+2』、『スーパーマリオRPG』、『アナザーコード リコレクション:2つの記憶 / 記憶の扉』、『マリオvs.ドンキーコング』のほか、『プリンセスピーチ Showtime!』も発売しました。
モバイルビジネスの分野においては、『ファイアーエムブレム ヒーローズ』や『どうぶつの森 ポケットキャンプ』、『マリオカート ツアー』などのゲームアプリのサービスを継続して運営しています。
Nintendo Switchでオンラインの対戦や協力プレイを楽しむなどの様々なサービスを受けることができるNintendo Switch Onlineにおいては、『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』や『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』等のサービスで配信タイトルの追加を行いました。その他、「ニンテンドーアカウント」に基づく各種サービスの仕様検討や継続改善等を行いました。
また、任天堂プラットフォーム向けゲーム開発者専用サイトである「Nintendo Developer Portal」にて、個人も含めたゲーム開発者が、世界中のお客様に新しいエンターテインメントを発信するサポートを継続して行っています。
この他にも、人々のQOL(Quality of Life、生活の質)を楽しく向上させるための新たな製品など、将来に向けた様々な製品やサービスの開発を進めています。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
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研究開発 | 102,199 | 110,015 | 137,749 |
売上対比 | 6.0% | 6.9% | 8.2% |