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三菱マテリアル(株)

事業内容(抜粋)

当社グループは、当社、子会社113社及び関連会社22社で構成され、銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売、環境リサイクル関連、銅加工品・電子材料等の製造・販売、超硬製品等の製造・販売、再生可能エネルギー関連の事業等を主に営んでおります。

当社グループの事業に係る位置づけは次のとおりであります。

<金属事業>
当社が銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売をしているほか、子会社インドネシア・カパー・スメルティング社、小名浜製錬㈱、マテリアルエコリファイン㈱、細倉金属鉱業㈱が製錬業を営んでおります。また当社による家電リサイクル事業の企画、立案のもと、子会社東日本リサイクルシステムズ㈱にて家電リサイクルを営んでおります。

<高機能製品>
当社及び子会社ルバタ社の子会社が銅加工品を製造・販売しております。
 当社が機能材料・電子デバイスを製造・販売しているほか、子会社三菱マテリアル電子化成㈱が化成品を製造し当社が販売しております。また、子会社三菱電線工業㈱がシール部品等製品の製造・販売及び銅製品の仕入・販売をしております。

<加工事業>
当社及び子会社㈱MOLDINO、日本新金属㈱が超硬製品を製造・販売しております。また、子会社米国三菱マテリアル社及び子会社MMCハードメタルヨーロッパ社の子会社が超硬製品等を販売しております。

<再生可能エネルギー事業>
当社及び関連会社湯沢地熱㈱が地熱・水力発電事業等を営んでおります。

<その他の事業>
●セメント事業
関連会社UBE三菱セメント㈱がセメント事業及びその関連事業等を営んでおります。
●エンジニアリング
当社及び当社の関係会社の土木・建設・営繕等の工事を子会社三菱マテリアルテクノ㈱が請負っております。
●その他
当社及び当社の関係会社への資材・機械設備の供給及び当社の購買代行・当社製商品等の販売を、子会社三菱マテリアルトレーディング㈱が営んでおります。

経営成績

2022年3月 2023年3月 2024年3月
売上高 1,811,759 1,625,933 1,540,642
営業利益 52,708 50,076 23,276
単位:百万円

財政状態

2024年3月
自己資本比率 30.2%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
金属事業 53% 3%
高機能製品 31% 0%
加工事業 9% 9%
再生可能エネルギー事業 0% 18%
その他の事業 7% 14%

設備投資(抜粋)

当社グループにおける設備投資は、有利子負債の削減に努めるなか、収益及び成長が見込まれる分野への投資案件を厳選した上で、実施内容を決定しております。

 当連結会計年度の設備投資は、各事業における既存設備の維持・補修工事に加えて、生産設備の増強・合理化等を実施してまいりました結果、設備投資額は、87,874百万円となりました。

 当連結会計年度における事業別の設備投資は、次のとおりであります。

(1) 金属事業

 当事業全般における既存設備の維持・補修工事に加えて、生産設備の増強工事を実施いたしました。

 当事業における設備投資額は、48,724百万円であります。

(2) 高機能製品

 当事業全般における既存設備の維持・補修工事に加えて、銅加工品を中心に生産設備の増強工事等を実施いたしました。

 当事業における設備投資額は、21,540百万円であります。

(3) 加工事業

 当事業全般における設備増強及び合理化工事に加えて、既存設備の維持・補修工事を実施いたしました。

 当事業における設備投資額は、11,619百万円であります。

(4) 再生可能エネルギー事業

 既存設備の維持・補修工事を実施いたしました。

 当事業における設備投資額は、855百万円であります。

(5) その他の事業

 既存設備の維持・補修工事を実施いたしました。

 その他の事業における設備投資額は、5,133百万円であります。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
設備投資 81,450 81,106 87,874
減価償却費 63,536 44,402 46,699
単位:百万円

研究開発(抜粋)

当連結会計年度の研究開発活動は、基本的には各事業の基幹となる分野の研究開発を当社単独あるいはグループ会社と連携をとりながら行い、各社固有の事業及びユーザーニーズに応える研究開発についてはそれぞれが単独で行っております。研究開発戦略としては、各セグメントとものづくり・R&D戦略部が協力して、新製品・新技術・新事業創出を通して、持続的な企業価値向上を実現してまいります。その中で、中期経営戦略2030では、未来を見据えた素材・材料開発、事業競争力強化に向けた新製品・新技術の創出、産官学連携による研究開発成果の早期実現を基本方針として、資源循環、脱炭素、半導体関連、モビリティの4つの注力分野を中心に、循環をデザインするサステナブルなマテリアルを提供して行きます。

 なお、研究開発費の総額は、8,767百万円であります。

 セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

(1)金属事業

 金属事業の研究開発は、ディビジョンラボである鉱業技術研究所とグループ会社を含む各拠点との緊密な連携が主体となって、イノベーションセンターから分析技術などの支援を受けつつ、時間価値を重視して取り組んでおります。既存技術の改良とともに新技術の工業化を目指して、資源技術と製錬技術の融合によって環境にやさしいプロセスの研究開発を行っており、主な内容は次の通りであります。

・鉱山投資案件参画機会拡大のための有価金属の副産回収をはじめとする技術開発

・製錬・リサイクルプロセスにおけるマテリアルフロー最適化のための各種技術開発

・資源・製錬プロセスの基盤強化のための各種技術開発

研究開発費の金額は、442百万円であります。

(2)高機能製品

 銅加工事業の研究開発は、当社のイノベーションセンター及び銅加工事業本部技術部(現銅加工事業部技術開発部)銅加工開発センターを中心として、堺工場や若松製作所、三宝製作所と連携のもと、基盤技術の強化や製造プロセスの改善、新規銅合金の開発等をテーマに研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・端子コネクター用銅合金および高性能無酸素銅の開発と量産化

・各種シミュレーション技術の開発と応用(鋳造/加工/組織制御)

・環境調和型新合金の開発と量産化

・ROX素材を生かしたプロセスと商品開発

 (※ROX:SCR法により製造される無酸素銅荒引銅線)

・リサイクル技術の確立

電子材料事業の研究開発は、当社のイノベーションセンター、半導体新事業開発センター、三田工場、セラミックス工場、三菱電線工業株式会社、三菱マテリアル電子化成株式会社において機能材料、電子デバイス、シール、化成品各分野の開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・自動車及び次世代自動車向け電子材料部材・部品の開発

・エレクトロニクス向け電子材料部材・部品の開発

・半導体向け電子材料部材・部品の開発

 研究開発費の金額は、2,076百万円であります。

(3)加工事業

 当社のイノベーションセンター、筑波製作所、岐阜製作所、明石製作所、及びグループ会社である日本新金属株式会社、MMCリョウテック株式会社、株式会社MOLDINOを中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・工具材料である超硬合金・サーメット・CBN焼結体の材料開発、工具用硬質皮膜の技術開発

・刃先交換式切削工具、超硬ドリル・エンドミルの設計および開発

・ヘリカルブローチ、微細加工用工具の開発、IT市場向け超精密耐摩耗工具、鉱山・都市開発工具の開発

・超硬工具の主原料であるタングステンカーバイド粉の開発

・廃超硬工具スクラップからタングステンを回収・分離するリサイクル技術の研究開発

 研究開発費の金額は、404百万円であります。

(4)再生可能エネルギー事業

 当社の再生可能エネルギー事業においては、特に記載すべき事項はございません。

(5)その他の事業

 また、各セグメントにおける研究開発以外に、ものづくり・R&D戦略部は、当社グループの事業競争力強化・新事業創出のため、顧客から信頼される研究開発から量産化(事業化)まで、完結できる組織を目指しています。その研究開発に取り組むイノベーションセンターでは、4つの注力分野を中心に、当社グループの事業開発へ貢献するプロジェクトテーマを推進しています。また、それらを支える金属、粉体、薄膜、ナノ、樹脂複合などの部材から、加工、接合、成膜、めっき、分離精製のプロセス、当社グループに共通するコンピュータ解析、分析評価、生産技術、ものづくり、システムまでの基盤技術強化・革新を図っています。主なテーマは以下のとおりであります。

・xEV用全固体電池向け材料の製造技術

・半導体関連用途の柔らかい伝熱パテ製品

・耐熱性と柔軟性を併せ持つ金属ゴム材料

・工場から排出される二酸化炭素の回収・利用

・耐火プラスチック製品

 研究開発費の金額は、5,844百万円であります。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
研究開発 11,604 9,676 8,767
売上対比 0.6% 0.6% 0.6%
単位:百万円

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