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明治ホールディングス(株)

事業内容(抜粋)

当社グループは当社(純粋持株会社)、子会社68社、関連会社7社により構成されております。

関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

<食品>
●主要な製品
ヨーグルト、牛乳類、飲料、チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、調理食品、チョコレート、グミ、スポーツ栄養、乳幼児ミルク、流動食、美容、OTC、飼料、砂糖及び糖化穀粉等
●主要な会社
㈱明治
(連結子会社)
明治フレッシュネットワーク㈱、道南食品㈱、明治チューインガム㈱、東海ナッツ㈱、四国明治㈱、東海明治㈱、群馬明治㈱、栃木明治牛乳㈱、明治油脂㈱、Meiji Seika(Singapore)Pte.Ltd.、Meiji America Inc.、D.F. Stauffer Biscuit Co., Inc.、Laguna Cookie Co., Inc.、明治(中国)投資有限公司、明治乳業(天津)有限公司、明治制果食品工業(上海)有限公司、明治乳業(蘇州)有限公司、明治雪糕(広州)有限公司、明治食品(広州)有限公司、廣州明治制果有限公司、台湾明治食品股份有限公司、MEIJI FOOD VIETNAM CO., LTD.、㈱明治フードマテリア、明治ロジテック㈱、日本罐詰㈱、明治飼糧㈱、㈱明治テクノサービス、㈱明治ナイスデイ、㈱明治アドエージェンシー
(持分法適用非連結子会社)
Thai Meiji Food Co.,Ltd.
(非連結子会社)
㈱明販流通、フード・エキスプレス東海㈱、明治香港有限公司、MEIJI DAIRY AUSTRALASIA PTY.LTD.、MEIJI NEW ZEALAND LIMITED、PT MEIJI FOOD INDONESIA、Meiji Food Europe B.V.、明治食品材料(青島)有限公司、㈱東髙運輸、㈱カントラロジ、新北海道飼料㈱、まきば飼料㈱
(持分法適用関連会社)
CP-MEIJI Co.,Ltd.、AustAsia Group Ltd.、沖縄明治乳業㈱
(関連会社)
Beghin Meiji、明糖倉庫㈱、釧路飼料㈱、日本乳品貿易㈱
(合計50社)

<医薬品>
●主要な製品
医療用医薬品及び動物薬等
●主要な会社
Meiji Seikaファルマ㈱
(連結子会社)
大蔵製薬㈱、Me ファルマ㈱、
Meiji Pharma Spain, S.A.、PT.Meiji Indonesian Pharmaceutical Industries、Thai Meiji Pharmaceutical Co., Ltd.、Meiji Seika Europe B.V.、Medreich Limited、Genovo Development Services Limited、Adcock Ingram Limited、Medreich Life care Limited、Medreich plc、
Medreich Australia Pty Ltd.、Medreich Far East Limited、Inopharm Limited、Medreich New Zealand Limited、Adcock Ingram Pharma Private Limited、
広東明治医薬有限公司、Romeck Pharma合同会社、Meiji Seika ファルマテック㈱
(非連結子会社)
Meiji Pharma USA Inc.、都輸送㈱
KMバイオロジクス㈱
(連結子会社)
明治アニマルヘルス㈱
(合計24社)

(注)2014年4月1日より、明治ビジネスサポート㈱のセグメントを食品セグメントから全社(共通)に変更しております。

経営成績

2022年3月 2023年3月 2024年3月
売上高 1,013,092 1,062,157 1,105,494
営業利益 92,922 75,433 84,322
単位:百万円

財政状態

2024年3月
自己資本比率 61.9%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
食品 81% 7%
医薬品 19% 11%

設備投資(抜粋)

当社グループの当連結会計年度の設備投資は、食品、医薬品を中心に全体で59,647百万円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。

(1) 食品

当連結会計年度において、43,937百万円の設備投資を実施いたしました。主なものは、㈱明治における埼玉工場及び京都工場における生産設備などの新設を中心とした設備投資、明治食品(広州)有限公司の工場建設及び明治制果食品工業(上海)有限公司における生産設備などの新設を中心とした設備投資であります。

(2) 医薬品

当連結会計年度において、15,206百万円の設備投資を実施いたしました。主なものは、Meiji Seika ファルマ㈱における岐阜工場製造設備、KMバイオロジクス㈱における熊本事業所での本館解体に伴う移転先既存建屋の改修関連工事などであります。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
設備投資 93,594 60,591 59,647
減価償却費 50,103 53,575 55,317
単位:百万円

研究開発(抜粋)

当連結会計年度の研究開発費の総額は34,884百万円であります。

当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。

(1) 食品

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,127百万円であります。

① ヨーグルト・チーズ

(プロバイオティクス)

『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは、2023年6月に宅配用「明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ The GOLD」を発売し、2023年10月に市販用「同ドリンクタイプ The GOLD」を発売しました。“R-1乳酸菌”が産生する“EPS(菌体外多糖体)”を従来商品の2倍配合した高価格帯の商品です。また本商品の好評を受け、2024年3月には「同ドリンクタイプ The GOLD低糖・低カロリー」を発売しました。また「同ドリンクタイプ低糖・低カロリー」では2023年12月よりリサイクルPET樹脂を使用したペットボトル容器に切り替えました。プラスチック資源循環の強化に取り組み、持続可能な社会の実現に向けて社会的問題の解決に貢献してまいります。『明治脂肪対策ヨーグルト』ではドリンクタイプ2品目として2023年7月に“食物繊維”をゴールデンキウイ2個分含む、「明治脂肪対策ヨーグルト ドリンクタイプすっきりリセット」を発売しました。本商品は肥満気味の方のお腹の脂肪を減らす機能を有する“MI-2乳酸菌”を使用した機能性表示食品です。

(ヨーグルト)

『明治ブルガリア』ブランドでは2024年4月に発売50周年を記念して本場ブルガリアに伝統として受け継がれる自家製ヨーグルトをテーマにした「明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン HOME MADE STORY(ホームメイドストーリー)」を発売しました。フルーツヨーグルトシリーズでは2023年10月から2024年4月にかけて、70g×4個シリーズ各種のリニューアル、新商品「明治ブルガリアヨーグルト りんご」、フルーツの奥深いあじわいが楽しめる大人向けの「同Deep Blend 赤葡萄ミックス」を発売しました。パーソナルタイプでは果肉を従来品の2倍配合した「明治ブルガリアヨーグルト たっぷりリッチ 白桃&黄桃」、「同たっぷりリッチ 青林檎ミックス」、「同たっぷりリッチ 白桃&アロエ」を発売しました。また、世帯人数や生活様式の変化などの幅広いライフスタイルに最適なコンパクトシリーズとして、食べるタイプでは「明治ブルガリアヨーグルトLB81 プレーン」、「同 脂肪0」、飲むタイプでは「明治ブルガリアのむヨーグルト プレーンLB81」(特定保健用食品)や「同 LB81 贅沢なコク」をはじめとした6品を発売しました。『明治北海道十勝ミルク』ブランドでは、十勝産生乳から見出した当社独自の乳酸菌“十勝ミルク乳酸菌TM96”を使用すると共に、全ての原料を十勝産にこだわった「明治北海道十勝ミルク きわだつヨーグルト」を発売しました。プラスチック使用量を50%削減した新容器を採用しています。『ザバスMILK PROTEINヨーグルト』ブランドでは、食べるタイプで2023年8月に新フレーバー「ザバスMILK PROTEINヨーグルト マンゴー」、2024年1月に「同 バニラ風味」を発売しました。また、2024年4月には糖質を80%カットした「同 脂肪0低糖質」、プロテインユーザーに人気の高い「同 ココア風味」、新たに果肉を配合した「同 ベリーミックス」の3品を発売しました。飲むタイプではミルクプロテインを1本あたり20g配合した「ザバス MILK PROTEINのむヨーグルト 脂肪0甘さひかえめ」、「同 グレープフルーツ風味」を発売しました。『メイバランス』ブランドでは2023年10月に宅配小型ビン100ml「明治メイバランスMICHITASのむヨーグルト」を発売しました。また、野菜の栄養(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン)の吸収をサポートする“V1乳酸菌”を使用した商品として2023年8月に「明治吸収サポート 赤/黄/緑の野菜ヨーグルト」3品、2024年4月に「明治1食分の緑黄色野菜とフルーツヨーグルト マンゴーミックス/リンゴミックス」2品を発売しました。本商品の発売を通じて、ヨーグルトの新たな価値を提案するとともに、お客さまの健康な食生活に貢献してまいります。

(チーズ)

『明治北海道十勝』ブランドでは、十勝カマンベールチーズらしいまろやかさの中にブルーチーズの風味が合わさった、白カビと青カビの絶妙なバランスによる贅沢な味わいが特長の「明治北海道十勝カマンブルー」(90g)を2023年9月に期間限定生産で“Makuake(マクアケ)”にて発売し、2023年10月からは産直ECサイト“ポケットマルシェ”での販売を開始しました。本商品は、2022年4月にナチュラルチーズの研究開発拠点として開設した十勝チーズ研究センターによる第1号の商品です。また、“うまみ乳酸菌熟成”技術によるまろやかでコクのあるナチュラルチーズを配合した「明治北海道十勝6Pチーズ 6個入り」(96g)を2023年9月より全国発売しました。さらに、チェダーチーズの濃厚な味わいとブラックペッパーの組み合わせによるほろっとスパイシーなおいしさを楽しめる「明治北海道十勝スマートチーズ 熟成チェダーブレンドブラックペッパー入り8個入り」(90g)を2024年3月より全国発売しました。

こどものカラダとアタマのゆたかな成長を栄養で応援する『明治ミラフル』ブランドより、幼児期の成長に重要なDHA、不足しがちな4つの栄養素(鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンD)を配合した「明治ミラフル ベビーチーズ 8個入り」(90g)、元気なカラダづくりをサポートする“ビフィズス菌OLB6378”を配合した「同 クリームチーズ&ヨーグルト8個入り」(85g)の2品を2023年9月1日より全国発売しました。

② ニュートリション

(乳幼児ミルク)

乳児用液体ミルク『明治ほほえみ らくらくミルク』は、災害備蓄としての活用のみでなく、日常での利用シーンが広がってきております。そこで、2023年5月には、日常でのさらなる利便性向上を目的に、飲む量や月齢に合わせた2種の容量タイプ(120ml、200ml)で持ちやすく、持ち運びしやすいリキャップ式スリムボトルにリニューアルしました。

計量の手間なく、簡単にミルクが作れる『明治ほほえみ らくらくキューブ』『明治ステップ らくらくキューブ』もさらなる利便性向上を目的に、キューブと袋の形状の改良を行い、袋からの取り出しやすさを向上させると共に、大容量タイプが欲しいといった日常使いのニーズにも応え内容量を増やした新容量タイプも発売しました。新形状キューブの開発に合わせて製造設備も独自に開発し、生産工程の効率化も達成しました。ベトナム、台湾で展開しているキューブタイプも同じく新形状にリニューアルしました。

牛乳に溶かして飲む『ミラフル粉末飲料』シリーズとして「ミラフル粉末飲料 バニラミルク」を「同 ストロベリー風味」、「同 チョコレート風味」に続き3品目として2023年9月に発売しました。幼児の成長に重要な鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンDを配合し、脳の成長に大切なDHAを配合した商品です。

国立大学法人東北大学との共同研究により、母乳に含まれる成分“ニコンチンアミドモノヌクレオチド(NMN)”は、その母乳で育った子どもの精神発達と関連する重要な栄養成分であることを明らかにし、国際学術誌Nutrientsで発表しました。子どもの鉄不足に気づく機会を提供する全国1万人“鉄チェック活動”(2022年11月から実施中)のデータを用いる研究の中間解析では、日本で貧血と推定される子どもたちの割合は5.3%で諸外国の約2~3倍高いことを明らかにしました。

(スポーツ栄養)

『ザバス』粉末プロテインからは、2024年3月にカラダづくりに重要な成分であるロイシンの含有率に着目したたんぱく原料“アシッドホエイプロテイン”を配合した『ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100』シリーズの追加商品として、「ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100 バニラ風味」を発売しました。アドバンストシリーズを強化することで、競合他社との差別化に貢献するものと考えます。

理想的なカラダづくりをサポートする『ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100』の新品として人気のフレーバーである「ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100 バナナ風味」を2023年7月、「同 ストロベリー味」を2024年3月に発売しました。また、『ザバス アクア ホエイプロテイン100』のアマゾン専売品として「ザバス アクア ホエイプロテイン100 栄養ドリンク風味」を2024年3月に発売し、お客様の選択肢を増やすことで、店販およびECサイトでのザバスプロテイン粉末の売上拡大を図りました。

『ザバス』飲料タイプでは、運動強度の高い方などプロテイン配合量を求める方向けに、1本でミルクプロテイン20gを摂取できる「(ザバス)MILK PROTEIN 脂肪0 キャラメル風味」(200ml)を2023年10月より販売を開始しました。常温保存可能品のミルクプロテイン20gタイプとしては「同 チョコレート風味」に続き2品目となり、お客様の選択肢を増やすことで買い回りや買い置きニーズに応え、『ザバス』飲料タイプの売上拡大につながりました。

また、ミルクプロテイン15gと同時に不足しがちな食物繊維と野菜を摂れる「(ザバスStyle-Vege) GREEN Vegetable」、「同 YELLOW Vegetable」(各250ml)を2023年7月に発売しました。より多くの方にプロテインを手に取っていただくきっかけを創出し、お客様の健康的な食生活に貢献する商品を提案し続けることで、今後も『ザバス』ブランドの間口拡大を図ります。そして、引き締まったカラダづくりを目指すお客様のお声を受け、1本に大豆プロテイン15gを配合した大豆プロテイン100%商品の「(ザバス)SOY PROTEIN(ソイプロテイン) ソイラテ風味」「同 バナナ風味」(各200ml)を2024年4月に発売しました。風味のよいソイプロテイン原料を開発・選定し、おいしく飲み続けられる味わいを実現しました。

パワーと元気をチャージする『即攻元気』シリーズ商品は、2021年以降疲労回復系のニーズの高まりを受けて、売上が拡大しています。プレミアム品ラインアップ強化として、一時的な精神的ストレス緩和作用のあるGABA100mgと4種類のビタミンB群を配合した「即攻元気ゼリー GABA+」を2024年3月より発売を開始しました。

(高栄養食)

2023年9月に発売した、人生100年時代を“いつも健康で輝いていたい”という思いに応える新ブランド『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)』シリーズより、手軽においしくバランスの取れた6大栄養素を取ることができる、すっきりとした味わいの「明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ レモン風味」を2023年9月に発売しました。

近年の在宅高齢者市場のトレンドとして、大人向け粉ミルク市場が急激に拡大をしており、2024年3月に「明治MICHITAS(ミチタス) 栄養サポートミルク」を発売しました。『明治メイバランスMini』カップの約1/2本分の相当の総合栄養設計に加え、加齢により衰える筋肉を維持・向上機能のあるHMBカルシウムを配合した“フレイル予防”の設計としています。

(流動食)

医療現場No.1の栄養食ブランド『明治メイバランス』の「明治メイバランス Mini カップ」3シリーズと「明治メイバランスソフト Jelly」8品のロゴデザインを統一し、お客さまに栄養素、カロリー・容量をわかりやすくお伝えするパッケージへ変更しました。さらに、「明治メイバランス ソフトJelly」は食物繊維を増量し、「明治メイバランスMini」と同様に6大栄養素を訴求したリニューアルを2023年9月に実施しました。

病院施設向けの栄養補助食品「明治メイバランス ぎゅっとMini」シリーズは、業界最少量で栄養とエネルギーを簡単・手軽に補給でき(100mlで200kcal)、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられ堅調に売り上げを伸ばしており、2023年11月に「同 ピーチ味」をラインアップに追加しました。

病院・介護施設向け商品では、2023年10月に、当社が長年研究に取り組んできた発酵乳を配合した新商品「明治YH Fast」(希釈及び高濃度タイプの2種類5品)を発売しました。

経管栄養は下痢や胃食道逆流のなどの併症が発生しやすく、それに伴う医療・介護従事者の業務負担増加が課題となっています。「明治YH Fast」は、たんぱく質源として発酵乳を配合しており、発酵乳配合による下痢・便秘・便臭改善等の整腸効果、消化吸収率の向上、胃食道逆流の改善、誤嚥性肺炎の抑制といった知見を日本臨床栄養代謝学会にて発表しました。また、ユーザビリティに配慮した良好な流動性を実現したことにより、細径チューブでの使用が可能となったことから、より多くの患者様の栄養状態改善とQOLの向上、さらには医療・介護従事者の業務負担軽減が期待されます。今後も発酵乳を栄養食品に取り入れることで、新たな価値を提供してまいります。

③ チョコレート・グミ

(チョコレート)

高カカオチョコレート市場売上No.1ブランドである『チョコレート効果』はフラバノール研究と当社独自フラバノールエキス素材を活用した「チョコレート効果 カカオ72%Wプラス」を10月に発売。“善玉コレステロールを増やす”“血圧が高めの方の血圧を下げる”ダブルヘルスクレーム商品として生まれ変わりました。また当社独自製法である常温で日持ちのする“ガナッシュ”の技術を活用し、やわらかな食感で華やぐ香りの「チョコレート効果 カカオガナッシュ」を2024年3月に発売し、より幅広いお客様へ新たな食シーンを提案いたします。

カカオの香りを愉しむ『ザ・チョコレート』は、明治サステナブルカカオ豆を100%使用し、こだわり抜いた発酵・ローストにより11月にリニューアルを実施し、「同 フルーティカカオ・ラテ」を含む4品を発売しました。

『明治メルティーキッス』は、定番のラインアップに加えて、世界的パティシエ青木定治氏とコラボした「同 優雅に香るピスタチオ」を1月に発売し、ワンランク上のチョコレートイメージを強化しました。また、「同 プレミアムショコラ」を11月から米国コストコ(COSTCO)で発売し、米国への本格展開を開始しました。

夏場の話題喚起として、「チョコぬいじゃった!きのこの山」を7月に発売し、きのこの山、たけのこの里の楽しい世界観を伝えながら、夏場の売り上げにも貢献しました。

訪日客増加に伴うインバウンド需要の増加に対応し、人気のある抹茶を使用した板チョコレート、ナッツチョコ商品群4品及び「明治 富士山アポロ」を発売しました。

2022年対外発表した明治Newアクション“ひらけ、カカオ。”を受け、2024年1月に世界で初めて素材化に成功した“カカオセラミド”を発表しました。カカオセラミドを配合したチョコレート「meiji×ALBION CACAO DRIP(カカオドリップ)」を株式会社アルビオンと協業して開発し、催事限定商品として2024年1月に発売しました。また未利用資源であったカカオハスクに化粧品用途への使用が可能な遊離型ヒト型セラミドが豊富に含まれていることを発見し、カカオの美容新素材としての新たな可能性を見出しました。

(グミ)

噛み応えの強いハード食感がグミ市場の拡大をけん引していることを受け、『ブーストバイツ』では、11月「同 フルーツエモーション」を発売し、エナジードリンク味のラインアップ強化を行いました。また、同ブランドではリラクゼーションドリンクの普及を受けて、弾力が弱く歯切れの良い食感を持つ『チルバイツ』を8月に発売し、お客様の気分に合わせて選択いただけるラインアップとしました。

『果汁グミ』では、定番商品に加えて、4月「果汁グミ ダークチェリー」、6月「同 すいか」、7月「同 和梨」、12月「同 黄金桃」を発売し、季節のおいしさが楽しめる品質でラインアップ強化に繋げました。また、『果汁グミ』においても食感バリエーションの選択肢を広げるために、同ブランドのハード食感タイプ『果汁グミ弾力プラス』において、8月に「果汁グミ弾力プラス マスカット」を発売しました。2024年3月に「同 ぶどう」、「同 ゴールデンパイン」を容量1.5倍でリニューアル発売し、お客様の嗜好に合わせて選択いただけるようにラインアップ拡充を行いました。さらに、『果汁グミ』をよりさまざまなシーンで食べていただくために、小袋包装をコンパクトにパッキングした包装形態として、「果汁グミスマートパック ぶどう」を2024年3月に発売しました。デスクの置き菓子や、ちいさなお子様用の食べきり菓子として、シーンを選ばないラインアップとなっています。

 グミの食シーンに新たに口腔内をスッキリさせる“リフレッシュメント利用”を取り入れるため、ガム事業で培った『キシリッシュ』ブランドを活用し、4月「キシリッシュグミ クリスタルミント」を発売しました。

④ 牛乳

宅配専用商品では、“人生100年時代のための基盤づくりミルク”をコンセプトに、1日分のカルシウムと鉄分、食事で不足しがちな6種のビタミンを配合した乳飲料「明治ミルクで元気PREMIUM(プレミアム)」(壜100ml)を2024年3月に販売を開始しました。また、リサイクルPET樹脂を100%使用したペットボトル容器商品として「明治 目と睡眠Wサポート」(100ml)を2024年3月に発売しました。日々の生活において、多くのお客様が悩まれている目や睡眠の健康課題に対し、継続摂取しやすい宅配専用商品を通じてサポートしてまいります。

市販商品では、低糖質(100ml当たり2.5g以下)・低脂肪で、ラクトース(乳糖)を普通牛乳比で97%カットした乳飲料「明治低糖質GOOD LIFE MiLK」を、2024年4月より発売しました。牛乳でおなかがゴロゴロしがちな方にも、牛乳のようなおいしさと栄養をお楽しみいただけます。

一方、全粒オーツ麦をまるごと使用し、全粒オーツ麦由来の食物繊維である“全粒穀物繊維”中に含まれる、水溶性食物繊維の“βグルカン”を当社独自製法により製品中に残した市販向け飲料「明治まるごとオーツ オーツミルク」(1,000ml/200ml)を2024年4月より発売しました。“βグルカン”は、さまざまな健康課題への有用性が期待されており、全粒オーツ麦由来のクリーミーでまろやかな味わいとともに、拡大するプラントベース市場において新たな価値提供を行い、市場定着と市場活性化を図ってまいります。

⑤ 業務用食品

ホイップクリームでは、フレッシュクリームにナチュラルテイスト製法を活用し「明治十勝フレッシュクリーム38」「明治十勝フレッシュクリーム35」として2023年6月にリニューアル発売しました。また二重乳化製法により超低脂肪でもホイップしやすい「明治ルミエージュ」を2024年4月に発売しました。

ソースでは、カフェで通年販売されるホワイトモカドリンク使用される「ホワイトモカフレーバーソース」を2023年10月に発売しました。またバレンタイン期間の企画ドリンクに使用される「ホワイトチョコグラッサージュソース」を2023年12月に発売しました。さらにさくら企画として白あんフレーバーソースである「花見あんソース」を2024年2月に発売しました。

⑥ フローズン・調理食品

(アイスクリーム)

2024年3月に「明治エッセルスーパーカップ 超バニラ/抹茶/チョコクッキー」をリニューアル発売しました。1994年の発売より一貫して培ってきた商品特徴である、コクとキレを改良することで、さらなるお客様の満足度アップに貢献してまいります。

2024年3月より「明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート ストロベリー」を発売しました。ヨーグルトを混ぜ込んだなめらかでコクのあるアイスと、爽やかなストロベリーの味を楽しむことができる商品となっています。また、2023年9月に「明治チョコレート効果 カカオアイス」をマルチカップ(75ml×4個)で発売しました。健康アイス市場の拡大に向け、これからも積極的に商品開発を行ってまいります。

2023年3月に関東地区限定で発売した「明治Dear Milk」をお客様の要望に応え2024年3月より全国展開しました。当社独自技術を用いた乳製品のみを使用し、濃厚なコクと澄みわたる後味を特徴とした商品となっており、新たなプレミアムアイスとして育成を図ってまいります。

(調理食品)

冷凍食品の新商品として、2023年8月に「明治ラザニア3個入」を全国発売しました。また、手軽に栄養素を摂取して頂ける副菜というコンセプトで「明治食卓に洋食もう1品 北海道産生乳のクリーミーチキングラタン」「同 十勝産チーズのほくほくポテトグラタン」を地域限定で発売し、さらに冬季限定でトースター調理専用の「明治ゴールデンえびグラタン2個入」を発売しました。リニューアル品としては風味改良した「明治ゴールデンえびグラタン3個入」「明治えびドリア3個入」、入り数を変更した「明治贅沢洋食チキングラタン2個入」を発売しました。2024年2月には『銀座』シリーズ発売30周年に合わせ、新商品「銀座ハヤシドリア2個入」とともに、シリーズ初の“食後の血糖値の上昇をゆるやかにする”ことを表示した機能性表示食品「銀座カリーライス1個入り」を発売、リニューアル品として「銀座カリードリア2個入」を発売しました。また、「明治ラザニア3個入」も風味改良してリニューアルを実施しました。

ドライ食品では、2023年8月に「まるごと野菜 完熟トマトのミネストローネ」「同 じっくり煮込んだポトフ」を風味改良してリニューアルを行い、また、「めざめる活力 にんにく黒カレー」「同 しょうが入りスパイスカレー」をパッケージリニューアルしました。2024年2月には『銀座』シリーズ発売30周年のスタートを飾る「銀座カリー 大辛」を発売しました。

(バター・マーガリン類)

パンに塗ったり調理に使ったり手軽にチーズ風味を楽しめる「明治チューブでチーズブレンド」を2023年9月に発売しました。またコクのあるバターの風味が楽しめるリッチタイプのスプレッドである「明治コクと香りのバター風味ソフト」を2024年3月に発売しました。

⑦ 海外

台湾政府による“特殊栄養食品”の認可を取得し、台湾のお客様に最も選ばれているショ糖無添加のプレーン味(原味)である「明治メイバランス明倍適 穀香原味」の輸出・販売を2023年10月に開始しました。また、ベトナム向けにも「Meiji MeiBalance シリアルフレーバー」を2024年3月から輸出・販売を開始しました。今後の海外本格展開に向けて、海外法規に対応したグローバルスペックの検討を行ってまいります。

中国・台湾に展開した『ザバス ホエイプロテイン100』シリーズを強化する商品として、「ザバス アクア ホエイプロテイン オレンジ味」を2023年5月に販売を開始しました。

(2) 医薬品

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、20,487百万円であります。

薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症領域でのリーディングカンパニーを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として147億94百万円を投入いたしました。

医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

Arcturus Therapeutics社から導入した新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「ARCT-154」は海外試験成績と国内臨床第三相試験成績をもとに承認申請し、承認を取得しました。さらに起源株並びに変異株に対応する2価ワクチン「ARCT-2301」の追加免疫国内第三相試験においても、主要評価項目を達成し、ウイルス株が変更されてもARCT-154で示された高い免疫原性及び安全性が再現できることが確認されました。これにより、ARCTのプラットフォームを確立できたと考え、関係各署と協議しながら、2024年度接種に向けて薬事手続きを準備中です。また、慢性
GVHD治療薬「ME3208(KD025)」は、国内の臨床第三相試験成績をもとに承認申請し、承認を取得しました。
ウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、国際共同臨床第三相試験において先行バイオ医薬品との同等性を検証し、FDA及びEMAに承認申請を行いました。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam
(OP0595)」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」として、国際共同臨床第三相試験を実施中です。Meiji Seika ファルマ株式会社がKMバイオロジクス株式会社と共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、小児の国内臨床第三相試験を実施中です。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国及びカナダにおける臨床第二相試験で良好な成績を得て、臨床第三相試験を準備中です。抗悪性腫瘍剤「ハイヤスタ®錠」は、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国内臨床第Ib/II相試験及びメラノーマ患者を対象とした国際共同臨床第三相試験を実施中です。

KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また、新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。

同社において、特に注力しておりますヒト用ワクチン領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)」は、Meiji Seika ファルマ株式会社との共同開発、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業で、2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)等からの助成金を活用しつつ研究開発および生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本およびフィリピン)、小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(日本)、小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本)、小児を対象としたVE※第Ⅲ相臨床試験(日本、2023年12月~)を実施中です。これまでの開発は起源株を用いておりましたが、直近に開始した小児を対象としたVE第Ⅲ相臨床試験では変異株対応のワクチンを用いており、今後は国内で求められる変異株対応のワクチンを供給すべく開発を進めてまいります。他に、「小児用6種混合ワクチン(KD2-396)」は、2023年10月より第Ⅱ相臨床試験を実施中です。「デング熱ワクチン(KD-382)」は、オーストラリアで第Ⅰ相臨床試験を完了しており、健康な成人に対して良好な安全性および免疫原性が確認できています。現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 先進的研究開発戦略センター(SCARDA)による「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」の採択を受けて、第Ⅱ相臨床試験の準備を進めています。5種混合ワクチン(KD-370)「クイントバック®水性懸濁注射用」は、2023年9月に製造販売承認を取得し、2024年3月に販売開始しました。なお、2024年4月より5種混合ワクチン(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン)は定期接種の対象となっております。

※ VE: Vaccine E¬fficacy(ワクチン有効性)

明治アニマルヘルス株式会社での具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

牛豚用抗菌剤「ME4137」は、2024年1月15日に牛用抗菌剤として製造販売承認を取得し、豚用抗菌剤としてもパブリックコメント中のため、2024年度第1四半期連結会計期間中に承認見込みです。牛用ワクチン「KD-412」は、製造販売承認申請を行っており現在審査中です。また、2023年9月には、牛豚馬用の解熱鎮痛、抗炎症薬「MD-22-3002」の製造販売承認申請と牛馬豚用繁殖薬「MD-22-3001-1」の承認事項変更申請をしました。牛用抗菌剤「ME4305」及び豚用ワクチン「MD-22-2001」は、製造販売承認申請に必要な試験を開始しました。

また、畜産用飼料添加物である「ME4406」は、鶏と豚で医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験の再試験実施に向けて準備中です。

(3) その他

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、1,269百万円であります。

2024年4月、組織改訂を経てウェルネスサイエンスラボは約120名体制へと拡大しました。これに伴い、これまでに取り組んでいた抗老化/免疫・サステナビリティ・デジタルトランスフォーメーション(Dx)等の領域に加え、グループ食品事業における基幹領域である乳酸菌、およびマイクロバイオーム研究の深化を目指した研究活動を展開し、将来の明治グループを支える事業基盤づくりをより一層推進します。2023年度から新たに取り組みを開始した「バイオものづくり」では、米California Cultured社との連携による細胞培養カカオの生産が大きく進捗しました。この取り組みは「サステナビリティと事業との融合」を研究開発の側面から強力にけん引することを具現化したものです。従来取り組んでいる抗老化・免疫領域の研究からも特許や学会発表等多くの成果が得られました。新たな体制の下、異なる研究・事業バックグラウンドを有するメンバーたちが連携して、さらに大きな付加価値の実現を目指します。

2022年3月 2023年3月 2024年3月
研究開発費 33,441 30,989 34,884
売上対比 3.3% 2.9% 3.2%
単位:百万円

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