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(株)SUMCO

事業内容(抜粋)

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社16社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社1社により構成されています。

当社グループの事業は半導体(注1)メーカー向けシリコンウェーハの製造及び販売を主体とした「高純度シリコン事業」のみの単一セグメントであります。

(1) 高純度シリコン事業について
当社グループが製造及び販売を行う半導体用シリコンウェーハは、当社グループの顧客である半導体メーカーがメモリーやロジック等の各種半導体を製造するうえで基板材料として用いられるものであります。

半導体の製造工程においては、シリコンウェーハの口径が大きいほど一枚当たりのシリコンウェーハから切り出される半導体の個数が多くなるため生産性が向上し、さらに、半導体を切り出す際に周縁部で無駄となる部分の割合が減ることで歩留りが向上するため、半導体メーカーにおけるコスト削減の要請に応え、シリコンウェーハの口径は100mmから、125mm、150mm、200mm、300mmと世代毎にその口径が大きくなっております。

このような背景のもと、当社グループは、国内外の製造拠点において、各口径のポリッシュトウェーハ(注2)や、その表面にさらに特殊加工を施したエピタキシャルウェーハ(注3)等の製造を行っております。

(2) 当社グループの生産体制及び販売体制について
(半導体用シリコンウェーハの製造工程及び製造方法)

半導体用シリコンウェーハの製造工程は、大きく「単結晶引上工程」と「ウェーハ加工工程」に区分されます。単結晶引上工程においては、結晶炉内に設置した高純度石英ルツボ(注4)の中で加熱溶融した多結晶シリコンを、時間をかけて単結晶を成長させながら引き上げることにより、単結晶シリコンのインゴット(塊)を製造いたします。次に、ウェーハ加工工程において、単結晶引上工程にて製造された単結晶シリコンインゴットを厚さ1mm以下にスライスし、研削、研磨、洗浄等の工程を経てシリコンウェーハ(ポリッシュトウェーハ)に仕上げます。さらにポリッシュトウェーハの表面に特殊加工を施したエピタキシャルウェーハ等の製品も製造しております。

(当社グループの生産体制)

当社グループにおいて、300mmウェーハについては、佐賀県伊万里市、佐賀県杵島郡江北町、山形県米沢市、長崎県大村市、台湾に製造拠点を置いております。

200mm以下のウェーハについては、佐賀県伊万里市、佐賀県杵島郡江北町、山形県米沢市、北海道千歳市、長崎県大村市、宮崎県宮崎市、米国、インドネシア、台湾に製造拠点を置いております。

(当社グループの販売体制)

当社グループの販売体制は、全世界の半導体メーカーに対応するため、次のような体制としております。

日本国内では東京、大阪、福岡に営業拠点を置き、北米地域では米国に販売機能を置いております。また、アジア地域には台湾及びシンガポールに営業活動を行う子会社を置くとともに、台湾及び韓国に技術サポートを行う子会社を置いております。欧州とその近隣地域では、英国の販売子会社が営業活動を行っております。

(注1)半導体

一般に「半導体」という場合、物質・物性の呼び名でなく、半導体を材料として用いて作られたダイオードやトランジスタ、またトランジスタ等の集積回路であるIC(これらを総称して「デバイス」ともいいます。)等を指します。

(注2)ポリッシュトウェーハ

半導体用のシリコンウェーハの表面はインゴット状の単結晶から円板状にスライスされた後、鏡面加工を施されます。この状態のウェーハを「ポリッシュトウェーハ」といいます。

(注3)エピタキシャルウェーハ

ポリッシュトウェーハの表面上に、反応炉内で気相成長法によって薄いシリコン単結晶層を形成させ、これによって表面部分の品質を高めたものであります。

(注4)高純度石英ルツボ

シリコン単結晶を製造する際に使用される容器には、加熱溶融した原材料にシリコン以外の不純物が混入しないことが求められることから、高純度石英ルツボが使用されます。

経営成績

2021年12月 2022年12月 2023年12月
売上高 335,674 441,083 425,941
営業利益 51,543 109,683 73,080
単位:百万円

財政状態

2023年12月
自己資本比率 53.3%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
日本 19%
米国 10%
中国 14%
台湾 35%
韓国 10%
欧州他 12%

設備投資(抜粋)

当連結会計年度において実施いたしました当社グループの設備投資の総額は315,415百万円であります。その主なものは、300mm最先端半導体用高精度ウェーハの増強投資によるものです。

2021年12月 2022年12月 2023年12月
設備投資 69,536 130,851 315,415
減価償却費 51,325 59,532 71,425
単位:百万円

研究開発(抜粋)

直面しつつある半導体デバイスの微細化の限界により、シリコンウェーハも従来の延長線上ではない大きな変革を求められております。さらに従前のシリコンウェーハにおいても要求が益々高度化する昨今において、当社グループは顧客との新規製品の共同開発や、ニーズにあった付加価値の高いシリコンウェーハ製品を提供しております。

また、AIを活用した生産性の向上、新製品の早期立ち上げにも注力してまいります。

当連結会計年度は、以下の活動方針のもと、『技術で世界一の会社』を目指して研究開発活動を進めてまいりました。

① 顧客との密接なコミュニケーションによる信頼関係の構築によるニーズの早期把握

② 次世代のデバイス用シリコンウェーハに向けた顧客からの共同開発のファーストコール獲得

③ 国内外大学との共同研究等、オープンイノベーションの積極的な推進による技術課題の探索、深耕

④ AIを活用した生産性改善及び研究開発力の高度化、新規製品の立ち上げスピードの向上

当連結会計年度の研究開発費総額は、8,180百万円であり、連結売上高の1.9%であります。

なお、当社グループの事業は「高純度シリコン」のみの単一セグメントであり、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。

2021年12月 2022年12月 2023年12月
研究開発 5,584 6,555 8,180
売上対比 1.7% 1.5% 1.9%
単位:百万円

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