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EIZO(株)

事業内容(抜粋)

2023年3月31日現在の当社グループ(当社及び当社のグループ会社、以下同じ)は18社(国内:7社、海外:11社)で構成し、映像機器及びその関連製品を開発・生産し、国内外のあらゆる市場向けに、お客様のニーズに対応する機能を搭載した高品質・高信頼性の映像環境ソリューションを提供しております。

<B&P(Business & Plus)市場向け>

金融機関、公共機関、文教施設、一般オフィス、ホームオフィス等、様々な用途向けに提供する製品です。高品質・高信頼性などの基本性能に加え、優れたTCO(導入、維持管理を含む全ての使用期間にかかるコスト)パフォーマンスを提供するとともに、国内外の各種規格への対応、CO₂排出抑制に貢献する低消費電力設計、軽量化構造やリサイクル材を使用するなど業界最先端レベルの環境性能を実現しております。また長時間でも快適に作業できるよう疲れ目抑制の画面輝度自動設定機能や画面の反射抑制などエルゴノミクスを追求しております。このように、環境にも使う人にもやさしい製品であり、当社製品すべての基本となるものです。

<ヘルスケア市場向け>

レントゲンやCT等の医用画像を表示する診断用途から、検査装置の画面や手術室及び内視鏡用モニターソリューション等の治療・処置用途まで、様々な医療環境に求められる画質及び性能を実現した映像機器です。またこれらに加え、術野カメラ、映像記録・配信システム、映像操作ソフトウェア、さらにはネットワーク配線やサービスを含めた総合的なソリューションを提案しております。これらの「撮影、記録、配信、表示」までを一貫して担い、多種多様なデータ(患者情報、画像・映像等)を共有して、医療従事者が安全・安心に医療に取組める映像環境を提供しております。

<クリエイティブワーク市場向け>

高い色再現性が求められる出版・印刷・デザイン・写真編集等の静止画制作や、よりリアルな見え方が求められる映画・アニメーション・放送等の映像制作向けの映像機器です。また、制作からリファレンスまでのワークフロー全体を通して「正しい色」を守りかつ同じ色のイメージを共有可能にするカラーマネージメントソフトウェア等のソリューションを提供しております。

<V&S(Vertical & Specific)市場向け>

航空管制(Air Traffic Control:ATC)、船舶、監視、MIL規格対応等、多様な業種・分野向けに、また様々な環境下で使用可能な映像機器です。それぞれの用途において、高い視認性、防塵・防滴等の過酷な使用環境にも耐えうる信頼性や表示性能等の映像技術を備えております。これまで培ってきた幅広いサイズラインナップや柔軟なカスタム対応、長期に安定して供給・保守を継続できる体制等のノウハウを活かし、特殊で細やかなニーズに応えております。

<アミューズメント市場向け>

主にパチンコ・パチスロ遊技機(以下「遊技機」という。)に搭載される液晶モニターであり、当社グループにおける映像機器の設計・製造技術とアミューズメントソフトウェア制作技術を融合した製品です。当社はハードウェアとソフトウェアを一体で供給できるメーカーとして、ユーザーの嗜好の変化に的確に対応するとともに、最先端のハードウェアと高度なグラフィックス技術を駆使した製品の開発を行っております。

<その他>

主にアミューズメント用ソフトウェアの受託開発や、保守サービスが含まれております。

経営成績

2021年3月 2022年3月 2023年3月
売上高 76,565 86,789 80,849
営業利益 7,935 11,299 5,002
単位:百万円

財政状態

2023年3月
自己資本比率 77.3%

セグメント情報

売上高構成比 セグメント利益率
B&P 23%
ヘルスケア 43%
クリエイティブワーク 8%
V&S 11%
アミューズメント 8%
その他 6%

設備投資(抜粋)

当連結会計年度においては、総額3,163百万円の投資を行いました。

主なものとしては、今年2月に竣工した新物流棟の建設に970百万円を投資しました。加えて、今年1月に新社屋に移転したアメリカの航空管制用グラフィックスボード等を開発・生産・販売する子会社において、関連設備の取得に277百万円を投資しました。また、電子回路基板を製造する国内子会社において生産能力増強・生産性向上を目的とした生産設備に285百万円を投資し、金型やその他生産設備等に361百万円、開発期間の短縮や効率的な研究開発を目的とした設備等に168百万円を投資しました。

その他の投資として、社内設備の更新等に1,102百万円を投資しました。

2021年3月 2022年3月 2023年3月
設備投資 3,563 3,033 3,163
減価償却費 2,655 2,233 2,316
単位:百万円

研究開発(抜粋)

開発体制としましては、日本、ドイツ、米国及び中国に有する開発拠点各々が企画・製造・販売部門と連携しており、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに投入できる体制を構築しております。

当連結会計年度の主な研究開発活動は、次のとおりです。

B&P市場向けにおいては、23.8型液晶モニター「FlexScan EV2490」を開発しました。テレワークやオフィスのフリーアドレス導入など働き方の多様化に伴いノートPCを使うビジネスユーザーが増加する中、EV2490は最上位機能を備えたモデルとして、ノートPCとUSB Type-Cケーブル1本で接続するだけで、画面表示、音声再生、PCへの給電、USB機器接続、有線ネットワーク環境構築を実現します。

また、EV2490を含むFlexScanシリーズの6機種が、製品及びサプライチェーンも含めたサステナビリティの指標である米国環境基準EPEATの最高位であるGoldランクに認定されました。今回の認定は、当社の製品環境配慮設計に加え、持続可能な社会を考慮した当社の行動指針に基づいた事業活動の実践が客観的にも認められたものであると考えており、今後ともこれらの活動を一層強化し、サステナビリティの維持・向上に努めてまいります。

ヘルスケア市場向けにおいては、2メガピクセル対応の21.3型医用画像表示カラーモニター「RadiForce RX270」を開発しました。従来機種の高い性能と豊富な機能を踏襲しつつ、新機能としてモニターの輝度を一時的に通常時の約2倍に引上げる「Instant Backlight Booster」を搭載し、医用画像の細部をより見やすく表示することが可能になりました。

また、RX270を含む医用モニターRadiForceシリーズと品質管理ソフトウェアRadiCSにおいて、最新の国際規格である「IEC 62563-2」への対応を実施しました。当社は日本画像医療システム工業会のメンバーとして、国際電気標準会議に対し、2018年に国際的な規格の必要性を提案しました。以降、当会議におけるワーキンググループにおいて議論をリードし、2021年11月に規格の制定に至りました。そして、当期に同業他社に先駆けて新規格への対応を完了し、出荷を開始しました。

V&S市場向けにおいては、監視・セキュリティ市場向けに、IPデコーディングボックス「DuraVision DX0212-IP」、27型IPモニター「DuraVision FDF2712W-IP」、23型IPモニター「DuraVision FDF2312W-IP」を開発しました。監視カメラや防犯カメラの普及が商業施設・公共施設・オフィス・病院・工場・駅など、さまざまな場所で更に加速し、加えて高機能化する中、現行機種からプラットフォームのアップデートを行い、将来的な機能の追加に対応できるようになりました。

また航空管制市場向けに28.1型2K×2K解像度のメインモニター後継の最新モデル「Raptor SQ2826」を開発しました。上下・左右のベゼル幅をスリム化、コンパクトな筐体デザインにより前機種比で35%軽量化し、独自のKVMスイッチなどの新機能を搭載しました。

クリエイティブワーク市場向けにおいては、デジタル写真やイラスト、デザイン制作に適した24.1型カラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge CS2400S」を開発しました。従来機種の豊富な機能を踏襲しつつ、入力端子に新たに搭載したUSB Type-CとノートPCを接続することで映像の表示のみならず、USB信号の伝送、ノートPCへの70Wの給電を可能にしました。

環境に配慮した製品づくりのため脱プラスチックの取組み強化として、FlexScanシリーズでは製品梱包材への再生紙素材の採用を6機種に拡大し、RadiForceシリーズにおいても新規開発の3モデルに採用しました。また、製品での再生プラスチックの使用についても、FlexScanシリーズでの使用率を66%に向上させたほか、対象モデルをRadiForceシリーズ、ColorEdgeシリーズにまで拡大しました。

当連結会計年度の研究開発活動に要した費用は、前連結会計年度と比べ307百万円増加し、6,142百万円となりました。

2021年3月 2022年3月 2023年3月
研究開発 5,642 5,834 6,142
売上対比 7.4% 6.7% 7.6%
単位:百万円

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