YKK(株)
事業内容(抜粋)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社111社及び関連会社4社で構成され、ファスニング製品の製造及び販売、建材の製造及び販売、カーテンウォール、窓、サッシ等の工事を主な事業内容とし、更に各事業に関連するアルミ製錬及びその他のサービスの事業活動を展開しております。
当社グループの主な事業内容に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、各事業とセグメントは同一の区分であります。
ファスニング・・・
当社及びYKK U.S.A.社ほか子会社66社で、ファスニング製品の製造及び販売を行っており、一部は当社グループ内で仕入れて再販売しております。
AP・・・
YKK AP㈱ほか子会社23社及び関連会社2社で、建材の製造及び販売、カーテンウォール、窓、サッシ等の工事を行っております。
その他・・・
YKK不動産㈱ほか子会社17社及び関連会社2社で、その他のサービスの事業活動を行っております。YKKアルミニウム・オーストラリア社ほか子会社1社がアルミ製錬に携わっており、主に当社グループで輸入しております。
経営成績
2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | |
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売上高 | 653,765 | 797,019 | 893,226 |
営業利益 | 26,346 | 60,161 | 55,962 |
財政状態
2023年3月 | |
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自己資本比率 | 72.5% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
---|---|---|
ファスニング | 42% | 11% |
AP | 57% | 4% |
その他 | 1% | -9% |
設備投資(抜粋)
当社グループ(当社及び連結子会社)では、国内外での事業拡大に伴う投資・合理化・省力化・老朽入替を中心に当連結会計年度は全体で60,606百万円の設備投資を実施しました。
「ファスニング事業」においては、ベトナム社 ハナム工場建屋建設やインド社 ステンレス製ベビー用スナップ生産対応設備導入等による生産能力増強や競争力強化を実施した結果、全体で26,902百万円の設備投資を実施しました。
「AP事業」においては、ビル埼玉新工場建屋建設、滑川製造所 APW増産用新ライン、四国製造所 鋳造ライン再構築による生産能力増強や競争力強化のための合理化投資を中心に全体で29,660百万円の設備投資を実施しました。
「その他」においては、全体で2,055百万円の設備投資を実施しました。
全社(共通)及び消去に係る調整額は1,988百万円です。
2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | |
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設備投資 | 39,779 | 43,444 | 60,606 |
減価償却費 | 56,354 | 57,292 | 60,812 |
研究開発(抜粋)
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発に対する取組は、日本を中心とした各事業地域で行っております。
当連結会計年度における主な研究開発成果は、次のとおりであります。なお、研究開発費についてはテクノロジー・イノベーションセンターで行っている各セグメントに配分できない基礎研究費用1,066百万円が含まれており、当連結会計年度の研究開発費は総額23,827百万円となっております。
(1) ファスニング事業
ファスニング事業では、第6次中期事業方針を「新常態下での持続的成長~多様な顧客要望の実現と顧客創造~」と掲げ、事業を取り巻く環境の変化をチャンスに繋げるべく、顧客や市場に喜ばれる商品の企画・開発、徹底したコスト競争力追求、よりサステナブルな商品とものづくりの実現を目指しております。
主な成果として、商品ではスムーズな開閉操作を実現した低摺動コイルファスナーや開閉時に生地を噛み込みにくいファスナーを開発しました。製造設備においては基幹商品のコスト競争力強化を図るための設備・ライン開発に取り組んでおります。またサステナビリティ強化として、テープだけでなくエレメントも再生材化し再生材比率をより高めたファスナーや、環境対応の新しい仕上げ技術を用いたスナップ&ボタンを拡充し展開しております。
今後は、事業遂行の重要ポイントである「適時・適材・適量」を実現すべく、商品企画・開発力の強化とスピードアップ、環境配慮商品の更なる展開、地域に応じた最適な製造ラインの構築を進めるとともに、デジタル活用による顧客課題の解決や従業員の働き方改革の実現を目指してまいります。当事業に係る研究開発費は13,370百万円です。
(2) AP事業
AP事業では、第6次中期事業方針を「商品による社会価値の提供とモノづくり改革の実現」と掲げ、安全・安心・省エネ・省施工など社会の要請に応える商品の提供に取り組んでいます。また、モノづくりの基盤としてのプラットフォーム構築にも取り組み、持続可能性を追求することで事業の成長・拡大とSDGsの両立を目指しております。
主な成果として、住宅分野では樹脂窓にアルミ樹脂複合枠を組み合わせた大開口窓「APW 331」ハイブリッドスライディング、エクステリア分野では積雪50㎝相当に耐えうるカーポート商品の拡充など社会の要請に応える商品を投入してまいりました。ビル分野では非木造構造のオフィスビルなどで眺望確保できる耐熱強化ガラス仕様を追加、リノベーション・リフォーム分野ではマンション用「マドリモ」「ドアリモ」商品の拡充を行いました。
また、情報発信の点ではパートナーズサポートスタジオ、YKK AP R&Dセンターと価値検証センターの技術3施設を活用した技術提案や評価検証にも取り組んでおります。
次年度は、3省連携補助事業によりリフォーム商品の需要が更に高まることが予想される中、環境の変化に柔軟に対応しながら競争力のあるサステナブル商品の開発、コスト競争力の強化、技術者の活性化で商品力・収益力を一層向上させ、顧客満足度の向上を目指してまいります。当事業に係る研究開発費は9,390百万円です。
2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | |
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研究開発 | 19,725 | 21,663 | 23,827 |
売上対比 | 3.0% | 2.7% | 2.7% |