オリンパス(株)
事業内容(抜粋)
当社グループは、オリンパス株式会社(当社)、子会社89社および関連会社3社で構成されており、内視鏡、治療機器およびその他製品の製造販売を主な事業とし、さらに各事業に関連する持株会社および金融投資等の事業活動を展開しています。
次の「内視鏡事業」「治療機器事業」及び「その他事業」の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一です。
<内視鏡>
●主要製品及び事業の内容
消化器内視鏡、外科内視鏡、医療サービス
●主要な会社名
当社
(連結子会社)
オリンパスメディカルシステムズ㈱、
オリンパスマーケティング㈱、
会津オリンパス㈱、白河オリンパス㈱、長野オリンパス㈱、ティーメディクス㈱、
Olympus America Inc.、Olympus Europa SE & Co. KG、
Olympus Deutschland GmbH
KeyMed (Medical & Industrial Equipment) Ltd.
Olympus Winter & Ibe GmbH、
Olympus (Beijing) Sales & Service Co.,Ltd.、
Olympus Korea Co., Ltd.、Olympus Singapore Pte. Ltd.
(関連会社)
ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ㈱
<治療機器>
●主要製品及び事業の内容
消化器科処置具、泌尿器科製品、呼吸器科製品、エネルギー・デバイス、耳鼻咽喉科製品、婦人科製品
●主要な会社名
当社
(連結子会社)
オリンパスメディカルシステムズ㈱、
オリンパスマーケティング㈱、
青森オリンパス㈱、ティーメディクス㈱、
Olympus America Inc.、Olympus Europa SE & Co. KG、
Olympus Deutschland GmbH
Gyrus ACMI, Inc.、Olympus Winter & Ibe GmbH、
Olympus (Beijing) Sales & Service Co.,Ltd.、
Olympus Korea Co., Ltd.、Olympus Singapore Pte. Ltd.
Olympus Vietnam Co.,Ltd.
<その他>
●主要製品及び事業の内容
生体材料、整形外科用器具 他
●主要な会社名
当社
(連結子会社)
オリンパステルモバイオマテリアル㈱
FH ORTHO SAS
<共通>
●主要製品及び事業の内容
持株会社、金融投資
●主要な会社名
当社
(連結子会社)
Olympus Corporation of the Americas、
Olympus Europa Holding SE、Olympus Europa SE & Co. KG、
Olympus (China) Co.,Ltd.、
Olympus Corporation of Asia Pacific Limited.、
Olympus Global Treasury Services Limited
経営成績
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
売上高 | 868,867 | 881,923 | 936,210 |
営業利益 | 153,898 | 186,609 | 43,598 |
財政状態
2024年3月 | |
---|---|
親会社所有者帰属持分比率 | 49.4% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
---|---|---|
内視鏡 | 63% | 18% |
治療機器 | 36% | -3% |
その他 | 1% | -63% |
設備投資(抜粋)
当連結会計年度における設備投資は、当社を中心に新製品開発、生産合理化、販売体制の強化及び老朽設備の更新を主な目的として実施しており、当社グループ全体で807億円となりました。
報告セグメントごとの状況は、以下のとおりです。
内視鏡事業
当連結会計年度の内視鏡事業の設備投資は、507億円となりました。 国内では、研究開発資産の投資、販売促進を目的とした投資及び次世代内視鏡システムの生産設備に対する投資が中心となっています。海外においては、販売促進を目的とした投資、研究開発資産の投資に加え、中国における生産拠点に係る投資を実施しました。
治療機器事業
当連結会計年度の治療機器事業の設備投資は、193億円となりました。国内では、研究開発資産の投資、処置具製品のラインアップ強化及び増産に対応するための機械装置等の増強に対する投資が中心となっています。海外においては、販売促進を目的とした投資及び研究開発資産の投資を実施しました。
その他事業
当連結会計年度のその他事業の設備投資は、14億円となりました。主に整形外科事業に関する設備投資が中心となっています。
本社管理
当連結会計年度の本社管理の設備投資は、93億円となりました。主に国内における八王子事業場・長野事業場再開発に関する設備投資が中心となっています。
(注)1 設備投資額には、有形固定資産の他、無形資産への投資額を含んでいます。
2 非継続事業に分類した事業は含めておりません。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
設備投資 | 75,500 | 72,000 | 80,700 |
減価償却費 | 64,615 | 66,741 | 65,940 |
研究開発(抜粋)
当社グループは、経営理念である「私たちの存在意義」を「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」とし、持続的発展の実現を目指して、研究開発活動を行っています。
当社グループが強みを持つ消化器科、泌尿器科および呼吸器科の領域に投資・リソースを集中させ、収益性の高い持続的な成長の実現や、患者さんのアウトカムの改善を目指しています。
経営戦略において、当社の発展に不可欠なイノベーションのための最も重要な価値創造の柱として研究開発を位置づけており、アンメットニーズに対応したイノベーション手法の導入、将来のイノベーションを実現するための適切な投資、戦略パートナーシップの積極的な推進、製品の市場投入の迅速化を目指しています。
・顧客主導のイノベーション:アンメットニーズに対応しつつ、医療費の削減を図るために、医療従事者との共同開発体制を深化させ、臨床主導でのイノベーションに注力します。
・戦略パートナーシップ:ジョイントベンチャーやアーリーステージ投資、M&A、共創による戦略パートナーシップを積極的に推進します。
・効率的で優れた研究開発組織:グローバルな経営資源を最大限に活用し、能力と適応力を強化することで、プロジェクトのより効率的かつ確実な実行を目指します。
・適切な投資:長期的成長の実現に向け、適切な将来への投資を行っていきます。
当連結会計年度の非継続事業を除いた継続事業の研究開発支出は、前期比12.4%増の864億円であり、売上高に対する比率は前期から0.5ポイント増加し9.2%となりました。
売上高に対する研究開発支出の比率は、メドテック業界における同業他社の平均値も反映し、2026年3月期において約8.5%を研究開発活動に投資することを目指しています。当社グループが世界をリードするメドテックカンパニーとして飛躍していくためには、競争力のある革新的な製品を迅速に市場に提供していくことが重要であり、事業維持のための研究開発活動から、中期的なイノベーション・技術開発へ、そして、次世代製品のための臨床的アンメットニーズに主眼を置いた戦略遂行を支援します。また、さらなる革新的技術や画期的技術の探索への投資も推進します。
○ 内視鏡事業
内視鏡ビデオスコープシステムや外科手術用内視鏡システムなど、病気の早期発見と患者様の負担の少ない低侵襲治療に貢献する医療機器の研究開発を主に行っています。
当期の主な成果としては、当社最上位機種の内視鏡システム「EVIS X1」の米国発売や中国発売に向けた開発および上部消化管汎用ビデオスコープ「GIF-1100」、大腸ビデオスコープ「CF-HQ1100DL/I」の米国発売に向けた開発を行いました。また、次世代内視鏡システム開発におけるソニー株式会社との協業を強化し、超音波内視鏡システム開発におけるキヤノンメディカルシステムズ株式会社との協業を推進しながら、各種製品の開発を進めています。
当事業領域に係わる研究開発支出は、前期比17.5%増の520億円です。
○ 治療機器事業
消化器科内視鏡処置具、呼吸器科および泌尿器科治療機器など、患者様の負担の少ない低侵襲治療に貢献する医療機器の研究開発を主に行っています。
当期の主な成果としては、消化器内視鏡用処置具「FlexLifter」、「SutuArt」の欧州発売や、外科手術用デバイス「THUNDERBEAT」との組み合わせが可能になったエネルギージェネレーター「ESG-410」の米国発売、それに接続する腹腔鏡手術用血管封止デバイス「POWRERSEAL Straight Jaw」などを開発しました。また、シングルユース軟性尿管鏡「RenaFlex」の米国ローンチに続き、その他の領域におけるシングルユース内視鏡の開発を進めています。
当事業領域に係わる研究開発支出は、前期比13.9%増の259億円です。
〇 その他事業及び全社共通
内視鏡事業および治療機器事業のさらなる発展を目指し、様々な分野における研究開発を行っています。
当期の主な成果としては、早期診断・観察機能向上を実現する光学技術やAIを含む画像処理技術、低侵襲治療を 実現するためのデバイス技術やロボティクスを含む精密制御技術の開発、および内視鏡や治療器をはじめとした医療分野新製品の高機能化、低コストを実現するシミュレーション技術開発や材料技術開発、高精度レンズ量産化の加工技術開発や、自動化ラインに繋がる設備開発などの生産技術に関する取り組みなどです。
当事業領域に係わる研究開発支出は、前期比14.3%減の85億円です。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
---|---|---|---|
研究開発 | 85,300 | 76,900 | 86,400 |
売上対比 | 9.8% | 8.7% | 9.2% |