(株)村田製作所
事業内容(抜粋)
当社グループ(当社及び関係会社)は、電子部品並びにその関連製品の開発及び製造販売を主たる事業として行っており、コンポーネント(コンデンサ、インダクタ、EMI除去フィルタなど)、デバイス・モジュール(高周波モジュール、表面波フィルタ、リチウムイオン二次電池、センサなど)及びその他(ヘルスケア機器、ソリューションビジネスなど)の3つの事業別セグメントに分類されます。
各社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
[電子部品の製造・販売]
提出会社
当社は、各種電子部品の中間製品である半製品を生産し、国内外の生産会社へ供給しております。また、当社グループ内で完成品まで加工した製品を、国内外の得意先及び販売会社へ販売しております。
販売会社
販売会社は、当社グループ内で生産された製品の販売及び販売仲介を行っております。重要な販売会社である米国の「Murata Electronics North America, Inc.」、中国の「Murata Company Limited」、「Murata Electronics Trading (Shanghai) Co., Ltd.」及びオランダの「Murata Electronics Europe B.V.」では、当社及び関係会社で生産された製品を販売しております。
生産及び販売会社
生産及び販売会社は、主に当社が供給した半製品を完成品まで加工し、製品として当社及び販売会社に納入するとともに、当社及び関係会社で生産された製品を得意先に販売しております。重要な生産会社である「㈱福井村田製作所」、「㈱出雲村田製作所」、「㈱富山村田製作所」、「㈱金沢村田製作所」、「㈱岡山村田製作所」、「㈱小諸村田製作所」、「㈱東北村田製作所」、中国の「Wuxi Murata Electronics Co., Ltd.」、「Shenzhen Murata Technology Co., Ltd.」、「Murata Energy Device Wuxi Co., Ltd.」、「Foshan Murata Materials Co., Ltd.」、シンガポールの「Murata Electronics Singapore (Pte.) Ltd.」、フィリピンの「Philippine Manufacturing Co. of Murata, Inc.」、タイの「Murata Electronics (Thailand), Ltd.」、フランスの「Murata Integrated Passive Solutions SAS」、ベトナムの「Murata Manufacturing Vietnam Co., Ltd.」及び米国の「pSemi Corporation」では、コンポーネント、デバイス・モジュールを製造しております。
統括会社
統括会社は、当該地区でのマーケティング活動及び関係会社の統括管理を行っております。重要な統括会社である中国の「Murata (China) Investment Co., Ltd.」では、中華圏でのマーケティング、エンジニアリング活動及び中国販売会社の統括管理を行っております。
[その他]
従業員の福利厚生、不動産の賃貸、製品・ソフトウェアの開発・販売等に関する業務を行う関係会社があります。
経営成績
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
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売上高 | 1,812,521 | 1,686,796 | 1,640,158 |
営業利益 | 424,060 | 297,887 | 215,447 |
財政状態
2024年3月 | |
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株主資本比率 | 84.1% |
セグメント情報
売上高構成比 | セグメント利益率 | |
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コンポーネント | 57% | 25% |
デバイス・モジュール | 42% | -2% |
その他 | 1% | -8% |
設備投資(抜粋)
当連結会計年度は、「コンポーネント」セグメントにおいて138,231百万円、「デバイス・モジュール」セグメントにおいて72,642百万円、「その他」セグメントにおいて8,658百万円、総額219,531百万円の設備投資を行いました。
主な内容は、当社及び連結子会社における生産設備の増強・合理化等107,018百万円、土地及び建物の取得55,554百万円、研究開発用設備の増強16,169百万円であります。
なお、生産能力に著しい影響を及ぼす除却、売却等はありません。
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
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設備投資 | 152,786 | 208,111 | 219,531 |
減価償却費 | 155,583 | 161,276 | 175,873 |
研究開発(抜粋)
当社グループは、「Innovator in Electronics」として、新たな価値を創造し続けるために、研究開発活動を推進しています。材料から製品までの一貫生産体制を構築しており、材料技術、生産技術、商品設計技術、分析評価技術まで自社内で独自に開発しております。これら技術をプラットフォーム化し、コア技術に磨きをかけることで、さらなる差異化技術、そしてイノベーションを生み出していきます。今後も新しい価値を生み出し続けるために、外部コンソーシアムや大学、企業等との積極的な協業を推進し、イノベーションの促進に努めております。また、基盤領域である通信、モビリティにおいては、5G・6Gの普及・拡大や自動車の電動化・電装化などを背景とした成長ステージにおいて、競争力のある独自製品の開発を行っております。さらに、挑戦領域である環境やウエルネスにおいては、社会課題解決に向けて新規事業創出を目指しております。当社グループは研究開発活動を通じ、新たな価値創造に挑戦し、社会価値と経済価値の好循環を生み出してまいります。
コンポーネント事業分野では、小型化、大容量化、高信頼性をキーワードに、積層セラミックコンデンサ、インダクタ、EMI除去フィルタ等の開発を推進しました。今年度、ニッケル内部電極を用いた積層セラミックコンデンサを商用化し、産業の発展に貢献したとして、世界最大の電気・電子分野の国際学会IEEEより、「IEEE Milestone賞」を受賞しました。また、世界最小0402Mサイズの定格電圧100V対応低損失MLCCならびに世界初1608Mサイズ/100Vにおいて静電容量1μFのMLCCを商品化しました。今後も、業界をリードする革新的な製品や技術を提供して、電子機器の小型化・多様化および製品を通した環境への貢献に取り組みます。
デバイス・モジュール事業分野では、小型化、高性能化、低消費電力化をキーワードに、表面波フィルタ、高周波モジュール、樹脂多層基板、コネクティビティモジュール、リチウムイオン二次電池、センサ等の開発を推進しました。今年度、通信市場向けにWi-Fi 6E/7向け無給電素子結合デバイスを世界で初めて商品化、自動運転市場向けに近距離検知15cmを実現した超音波センサを商品化ならびに世界最高水準の小型6軸慣性力センサの開発を行いました。また、農業市場向けの土壌センサに新機能を追加し、一般土壌に加え、人工培土でも電気伝導度、体積水分率、温度が計測可能になりました。これにより、幅広い栽培環境での水資源・肥料資源の最適管理による作物の高品質化、収量の増加、省資源化が実現できます。今後も市場ニーズに対応した製品開発に取り組み、事業成長を目指します。
新規事業創出に向けて、Vision 2030で掲げる4つの事業機会(通信・モビリティ・環境・ウェルネス)において、新技術・新商品、並びに当社グループの事業を幅広く支える基盤技術の開発を行っております。今年度、世界で初めて、セラミックコンデンサの材料設計技術を応用した排ガス処理用耐熱セラミック触媒材料を開発し、化石燃料を最大53.0%削減した実績をもとに社内外に展開しました。今後も、自然環境の保全を後押しする技術や商品の開発に注力するだけでなく、その成果を自社内でも積極活用することによって環境経営を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
当社グループは、国内外の拠点で研究開発を行っていますが、新たな研究開発拠点として福井県越前たけふ駅前に「セラミックコンデンサ研究開発センター」ならびに滋賀県守山駅前に「守山イノベーションセンター」を2026年に設立いたします。「セラミックコンデンサ研究開発センター」の設立は、当社グループの主力事業であるセラミックコンデンサの開発・製造における技術力の向上を目的としています。また、「守山イノベーションセンター」の設立は、既存および新規事業の基礎研究、企画、デザイン、設計の強化を目的としています。これら新拠点と本社、みなとみらいイノベーションセンター、野洲事業所、横浜事業所などの企画・研究開発拠点との連携を強化するとともに、社外との技術交流や協働開発によるオープンイノベーションを促進することで、業界をリードする革新的な製品や技術を提供してまいります。
・コンポーネント 37,591百万円
・デバイス・モジュール 88,753百万円
・その他 6,158百万円
・計 132,502百万円
2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
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研究開発 | 111,297 | 124,239 | 132,502 |
売上対比 | 6.1% | 7.4% | 8.1% |